どっちなんだか

風向きが
ほんの少しの間に
何回も変わるように
定まらないから
それらしいものもある
.
雲になって
その流れの中を
泳ぎたい
.
適当にあしらわないで
でも気にしないで
雨になるのか影になるのか
知り得ないこの先を
誰かに訊こうとしないで
吹かれて飛ばされて
そしてまた帰ってくるまで
黙って見届けて
.
.
夕空が
グラデーションを自在に
次々と変えるように
留まらないから
美しいものもある
.
風になって
その絵の具を更に
溶かしたい
.
初めから取り合わないで
まだ見つめないで
星になるのか月になるのか
掴めない一瞬を
勝手に知ろうとしないで
浮かれて泣かされて
そしてまた帰ってくるまで
笑って見届けて
.
唐突に歌い出したり
唐突に走り出したり
唐突にばかり忠実なのに
肝心なところで
また踏んだブレーキ
どっちなんだか
.
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何度も洗濯したタオルのような朝。
綺麗でも、どこか何かを思い出させるような気配のある朝。
何を拭いて、何を包んできたのか、知らない方が美しいのかな。

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