陸上競技でいちばんおもしろいのはハンマー投げだと思うんだ。
ハンマー投げはいつ観てもおもしろいと思っている。
僕はスポーツ全般的にあまり好きではない。ただ1つだけサッカーはめちゃめちゃ好きだ。
こんな単純明快なルールのもと、競技が成り立っているサッカーはすごいと思う。
その点、他のスポーツは初心者には不可解な点が多い。
バスケはなぜシュートする位置で点数が違うの!?イミワカラン
ボクシングとかの格闘技でなぜ人と人で殴り合う必要があるのか。もっと平和に勝ち負け決めようよ…
駅伝とか走り終わったランナー、めちゃめちゃしんどうそうにしてるけど、なぜそこまでして走るのか…
バレーボールって試合中にそんなコロコロと選手入れ替えていいの?なんで???
野球でデッドボール受けたらなぜ怒るの?だって人が投げたボールが自分のところに来るんだよ???そりゃ当たることもあるよね???
野球で乱闘があったら両チーム全員グラウンドに集まるけどあれなに???お決まり???
と、いろいろ不可解なことはある。挙げるとキリがないがとくに不可解なのがフィギュアスケート
「トリプルルッツ、トリプルトゥループ、スピードを生かした高さ、決まりました」
ちょっと待った。実況者も解説者もなぜそんな淡々としているの???それに初心者には不親切すぎるよ。なにがどう凄いのかよくワカラン。もっと「3回転ジャンプ決めました!すごい!!!」くらいの熱いやつがほしい。もう一度言うけどなぜフィギュアスケートの解説者はそんなに淡々としているのか。
スポーツの不可解なルールや意味不明なしきたりに疑問を感じるので、スポーツや格闘技はあまり好まない。
まだ僕の中では陸上競技の方がなにも感じることなく楽しく観ていられるのだが、その中でも好き嫌いはある。
たとえば100m走は「いやぁ…どんなに早く走れたところで新幹線には勝てないし…」って思うし、走り幅跳びは「どんなに遠くに跳べたところで飛行機には勝てないし…」って思う。観ていてすごいのはわかるが最終的には人間が作った機械に人間が勝てるわけないのだ。「ただ早く走る」「ただ遠くに跳ぶ」という単調な動きになる陸上競技はあまり好まない傾向にある。
ここで1つの仮説がうかぶ。陸上競技の醍醐味は自然界にない動きだからおもしろいのではないか?
人間にとって「歩く」「走る」「投げる」「跳ぶ」というのは自然界にあるごく普通の動きではある。
とくに陸上競技は自然界にない動きの競技がめちゃめちゃおもしろい。たとえば走り棒高跳び。あれはおもしろい。ただ高く跳べばいいだけのことなのに、それに棒を加えちゃっている。わざわざ棒を使わなくてもいいのにあえて棒を使って高く跳ぼうとしている。おもしろい。
そして陸上競技の中でもいちばん好きなのがハンマー投げである。あんなにおもしろいと思う競技があるだろうか。
投擲種目は「投げる」という点では自然界にあるごく普通の動きだが、問題なのは「なにを投げるか」にある。
やり投げは大昔の日本でごく普通にやられていたし、砲丸投げはの重いボールを投げている点では自然界にある普通の動きだが、ハンマー投げは「ハンマーを投げる」という不可解さがおもしろい。
半分檻のような空間に筋骨隆々な男たちが、思いっきりぶん回して投げている。そして最終的には雄叫びをあげる。やってることがいろいろとツッコミどころが多くておもしろい。わざわざ回さなくてもいいハンマーをブンブン振りまわして飛ばして「ウォォォオオオ!!!」と叫ぶ男たち…滑稽である。こういう視点で観るとハンマー投げはめちゃめちゃおもしろい競技だと思うんだ。
なにごとにも単純明快で初心者に優しいスポーツに人は惹かれるのだ。
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