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“丁寧な暮らし”は自分の好きなものをどれだけ追究できるかだ。ついでにきのこ帝国「東京」も聴いてほしい。
数年前からコンテンツ化している「Vlog」というものがある。
「Video Blog」からきた造語で、ブログの動画版である。直感でいうと情報密度でいえば文字で綴るブログの方が良い気がする。
そんなVlogでは各々の「丁寧な暮らしぶり」が投稿されている。たとえばこれ。
“丁寧な暮らし”と言うけれど、そのような生活はどこにあるのだろう。俗世間から離れたゆったりしたような生活をしているようにも見える。強いて言うなら「仙人」だ。
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ジブリ映画『おもひでぽろぽろ』の岡島タエ子も田舎暮しに憧れるOLの姿を描いている。
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僕はというと、「何もすることないな〜。よし、近くのカフェで本でも読もう」くらいがちょうどいいと思っていた。
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「近くのカフェ」と言っておきながらスターバックスに行くあたり、「さすが東京だ!」と思う。どこに行ってもスタバがある強み。それがTOKYO。東京だけでも383店舗もある。そこで、勝手に都道府県別のスタバの店舗数をランキングにしてみた。
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今まで「スタバはないがスナバはある」と自虐していたあの鳥取県も、あれから4店舗までオープンしている。
このランキングを見ても都市部と地方の格差は激しい。都市部と地方の格差でよく感じるのは、カルチャーそのものへのリーチへのしやすさだ。都市部に住めば、数百円の電車賃でこうしたことが容易となる。そういった点では、都市部に住む僕はたくさんの恩恵を受けているわけだ。
もう一つ、例を見てみよう。
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ヴィレッジヴァンガードを例にとっても、都市部と地方の格差が目に見える。
広告案件動画じゃないのに、なぜイチYouTuberが営業前に貸切にできるのか、摩訶不思議だ。ワシも貸切にして店内を走り回りたい。(店内では走らないように。チョメ)
カルチャーへの接触機会、QOL(生活の質)の向上を主とするならばやはり都市部に住んでいるとその機会が多い。休日になれば、スタバで読書に耽ることもあれば、ヴィレッジヴァンガードで散財したり、オシャレすぎて味がよくわからないワンプレートを食したりする。
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そういった恩恵を受けている私にとって、田舎暮しや丁寧な暮らしに憧れを抱くことはない。田舎暮しにの方が、幸福度が高めだという統計もあるけど、暮らしの選択肢が多いに越したことはないので、都会暮らしだけどそれでもいいやと思うわけ。
オシャレで丁寧な暮らしというのは、はたしてどこにあるのだろう。
YouTubeのモーニングルーティーン動画を観ていればよくわかる。知らない人のモーニングルーティーンやカバンの中身に、興味関心は湧かないから基本観ないのだが、たまに世捨て人みたいな暮らしをしている人がいるので、それはたまに観てしまう。
めちゃめちゃ作り込まれたVlogである。絶妙なカット割とその数、そして静謐なBGM、これは素人が「ありのままの私生活をそのまま撮る」ことからかけ離れているくらいに作り込まれている。
この動画では、瀟洒なお部屋で静謐なBGM、観葉植物の手入れ、オシャレなスムージーを飲んだりと、よく観るモーニングルーティンだと思って観ていたら、8:00あたりで衝撃的な発言をする。
今日は公園に、野草を採りに行きます。
えぇぇっ!!??野草!?!?
この忙しい現代社会に野草を採りに行くの!?
これはやってんなぁ!!!!!!!!
なぜそんなに身支度に時間をかけるのかと思えば、野草採りに行くんかい……ッ!!!すっかり腰が抜けた。
都会の忙しさに何のこれしきと、見事なまでのスローライフっぷりだ。
もしかしてこの人は世捨て人かなにかなの???
でも、世間から離れたゆったりした暮らしもいいと思うんだ。何をやっても自分のせいにできるし、何をやったって誰も文句は言いやしない。
先の野草を採りに行くモーニングルーティン動画は、ゴリゴリにクリエイティブ要素が含んでるから、さすがにここまではマネできないけど、そこら辺の素人の生活とはかけ離れたものがある。それには憧れている。
ゆったりした暮らしはつまるところ、自分の好きを追究した基盤があって成り立っているのだと思う。誰かのマネをしようとすると、「こんな生活、私にはできない!」になるのだ。
僕の場合、それこそ、「やることねぇな。そうだ。近くのカフェで本を読もう」となって、スタバに行くのである。最近はSPY×FAMILYにもハマっているので、それを観てゆったりした時間を過ごす。自分の好きなものに囲まれて生活をするのって、なにより休日を満喫するために必要な要素だ。その点、学生の時より自由が利く、今の生活の方がめちゃめちゃ楽しい。都会に住んでいる以上は喧騒から離れることはできないけど、自分の心の中だけでも“丁寧な暮らし”はしていきたいと思いたい。
本文はここまで。以上、“丁寧な暮らし”に関する雑感でした。
さて、世の中に「東京」と名のつく楽曲が多い。
・くるり
・Mr.Children
・Saucy Dog
・赤い公園
・銀杏BOYZ
「東京」と名のつく曲は大体名曲ではあるのだが、その中でいちばん好きな「東京」は“きのこ帝国”であることをここで宣言しておく。
「東京」に関する情景描写は一切ないけど、
日々あなたの帰りを待つ
ただそれだけいいと思えた
赤から青に変わるころに
あなたに出会えた この街の名は 東京
東京特有の喧騒や雑多な街であることを一切無視した東京を描いていて好きだ。シティ感も寂しさも感じさせないVo.佐藤が紡ぐ「東京」の歌詞にグッとくる。いろんな記事で“きのこ帝国”を紹介しているけど、Vo.佐藤の体験したであろうその時の感情が乗っかった歌詞が好きだからである。
だから僕は都会出身の都会暮らしなのに、きのこ帝国の「東京」は、なんかフラットに「東京」であることに違和感がないわけだ。「確かに東京に住んでいたらそういうこと思うよね。うんうん」といった具合に。
そんなVo.佐藤の魂のあるパワフルな歌声と叙情的な歌詞に注目して聴いてもらいたい。
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