映画「初恋」
ネタバレ感想。
好意的に観ることができる映画だったきがします。
脚本は中国の鳥人の人、舞台は歌舞伎町、ということで、楽しめる三池作品なのかなあ、と軽く期待しながら。
good
・這っていくケツの説得力
・タイトルの出方
・染谷将太
・車が空を飛ぶ
bad
・ヤクザが古くてダサい
・カーチェイスがどうしてもダサい
・それぞれが、なぜ命をかけて戦うのかの理由が謎
・ラストバトルが夜のホームセンターすか。んー。しょぼい。
*****
予算の中でやるしかないことをやってるわけですが、車がきちんと空を飛んだのは良かった。
車は空飛ぶ乗り物なのに、「ラプラスの魔女」のときは飛ぶべきとこで、車、飛ばなかったからね。いまだに思い出すと金返せという気分になる。
ヤクザが決めポーズするのは、あれはかっこいいと思ってやってるのかな。「逆にダサい」という演出かと思って期待していたのだけど、どうも違うようだ。
グラサンしてタバコ吸うて、刀を肩にかけて、ですか?
2020年にそれはダサいよね。
いまの時代、刀の練習してるヤクザておるんかな。
ベッキーのはしゃいだ演技が話題みたいですが、まあ、普通やろ。コミカルではあったが「鬼気迫る別次元の演技力」ていうのとは違う。コミカル。
窪田正孝の爬虫類的表情ていいよね。優しいのか冷たいのか、何考えてるかわからないのがいい。
夜明けのシャワーではしゃぐとこ、ほっこりしました。
ヤクザと警察と中国マフィアとがワイワイバトルのですけど、ジョニートー映画みたいな渋さがなぜないのか、というと、なんでこいつら命かけてるの?というのがいまいちわからないから。
目的や報酬や、バトルからの逃れられなさがわからないので、いくら血が出ていくらさわいでもバトルごっこなんよね。
ベッキーが執念で追いかけてくるんだけど、チンピラの彼氏(三浦貴大)が殺されたから、という理由でしかなく、そのチンピラの彼氏がベッキーにとって命をかけるほど大切な彼氏だったのか、が描かれないもんだから、はいはい、台本台本、演技演技という気持ちになってしまう。
大森南朋がかぶる帽子はアホらしくて良かった。
たぶん狙って赤白帽みたいなのにしてる。楽しい。
ヒロイン小西桜子。上手いか下手かはよくわからないが、この映画の真ん中に置くにはとても良い。セリフがいちいち空っぽな感じで良かった。
シャブ中の設定なので、無茶苦茶なトーンでセリフを言うても、それはそれであり、となるのがズルいといえばズルいけど。
タイトル「初恋」というのは、基本的にはヒロイン小西桜子の初恋なんでしょうけど、それが壊れた時に、窪田正孝側に初恋が生じるのでしょうか。
雪降るラストシーンはとても良かった。
あと、オリジナルのお話というのは、いま日本ではめちゃくちゃ珍しいのではないか?
だいたいマンガか小説で売れた実績がないと実現しないもんね。
オリジナルというのがとても素敵だと思います。
[2020.03.05 facebookから]
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