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Notion と Obsidian の(私の)使い分け

1月1日には、note 書き初めということで、改めて、自己紹介も兼ね、今年の抱負を書いてみましたが、

その中でも宣言したように、私の今年の目標の一つは、
Notion × Obsidian(TaskChute × Zettelkasten)による「ぼくの考えた最強のタスク・時間・知的生産管理システム」を、構築することです。

とは言え、現在、Notion でタスクシュートを実践しているというだけでも、おそらく、色々と説明が必要だと思いますし、
そこに、Zettelkasten を導入していくとして、Obsidian を利用するというのも、果たして、どうなのでしょうか?

そもそも、Notion と Obsidian を「併用」すると言うと、人によっては、ちょっと驚かれるかもしれませんよね。

つまり、この二つのツールは、もとより、ポテンシャルが半端ないので、
別に、あえて使い分ける必要はなく、どちらかをメインに使い込んでいけば良いという意見もあるかと思いますし、
普通、何かと併用するにしても、この組み合わせは「重い」でしょう。

一般的には、Notion を使うなら、なるべくその中で全てやろうとするか、
特に、Obsidian を使う場合には、併用するにしても、タスク管理に特化したアプリなど、軽めのものを選択するのが、無難な気がします。

まぁ、簡単に言えば、この二つを同時に活用するとなると、本当に使い分けられるのか?と、問わざるを得ないわけですね。

それに答えるためには、まず、私が Notion に取るメモと、Obsidian に取るメモというか、ノートについて、
実は、それらの性質が、根本的に、「全く異なる」という観点から、説明していく必要があるかもしれません。

Notion では「タスクシュートを実践している」という時点で、ある程度、察している方もいるかとは思いますが、
これから、上述のようなシステムを構築していく上で、非常に大切な指針にもなってくるため、確認も兼ねて、ご紹介させてもらうとしましょうか。

それでは、始めていきます。


Notion の主な使い方

まず、Notion では、すでにタスクシュートを実践しているわけですが、そこで行うのは、純粋な「タスク管理」であり、
当然、各タスクについて、メモを取ることはあるし、ログとして、ある意味では、管理もしていくのですが、
重要なのは、決して、そこで「知的生産管理」はしない、という点です。

いっそ、私にとって、Notion とは、「データベース」であり、それ以上でもそれ以下でもないと捉えてもらえると、分かりやすいかもしれません。

そこで、日々、更新されていくのは、「ルーチン」だけであり、それ以外では、ただ、記録が蓄積されていくのみ。

要するに、Notion においては、タスク・時間管理に、すなわち、タスクシュートの実践だけに、可能な限り集中し、
メモ(ログ)を活かすのは、あくまでも、タスクシュートのため、ルーチンを(現実に即して)更新していくためだけであって、
もし、知的生産などに活用できるものが生まれたのであれば、Obsidian にコピーするなりして、明確に分けて、整理していきたいと考えています。

タスクの「実行」にまつわることと、その結果から生じる「生産物」は、なるべく区別して管理しようとしている、とも言えるでしょうか。

もちろん、まとめて Notion で、例えば、ページやデータベースを分けるなどして、上手く管理していくこと自体は、多分、普通に可能です。

ただ、本格的に Zettelkasten を実践していくためにも、Obsidian を利用したいという気持ちが、拭い去れなかったというのもあるかもしれませんね。

ちなみに、Notion でタスクシュートを実践する方法については、話すと長くなるので、以下のマガジンを参照してもらうとしましょう。

また、後述するように、特定のタスクに関連するデータベース(テーブルやリスト)を作成する場合にも、Notion を使うことにしているので、
その点は、もう少し補足が必要かもしれません。

Obsidian の主な使い方

まぁ、Notion は、結局のところ、クラウドベースということもあり、自分の知的生産の全てを委ねるには、少し、心許ないといった事情もあります。

やっぱり、ローカルで、しかも、マークダウンという汎用的な形式でノートを保管しておけるという安心感は、何物にも代え難いでしょう。

では、逆に、全てを Obsidian でやっていこうというのも、実際、考えなかったわけではないのですが、
そうは言っても、Notion の便利さには、なかなか対抗できるものでもありませんよね。

私も、データベースの拠点を Obsidian に移し、Dataview プラグインで遊んでいた時期があるのですが、結局は、Notion に帰ってきました。

実を言うと、ここにも、今後における重大な指針が含まれていて、
要は、データベース的なものは、無理に Obsidian 上に構築しようとはせず、素直に Notion で扱っていこうとも、思っているというわけです。

そもそも、何らかのテーブルやリストを作りたいという場合には、特定のタスクに紐付いているということが多い、という理由もあります。

厳密に言うと、Dataview のようなものを中心として管理していくわけではないというだけで、
ノート自体は、バックアップも兼ねて、最終的には、Obsidian 内にも確保し、知的生産にも活かしていくかもしれないのですが、
ともかく、この点だけで見ても、それぞれのツールにおけるノートの扱いは、かなり異なってくることでしょう。

Obsidian では、当然、タスク管理はしませんし、Notion のメモが、常にデータベース的に整理されていくのに対して、
こちらは、いくつかのフォルダは作るにしても、基本的には、Zettelkasten による、リンクでの繋がりによって、
知的生産に関するノートだけを、扱っていくといった方針になりますね。

いわゆる、あえて「整理しない」管理法といった感じです。

思い付きを処理する二つの方法

さて、私自身も、完全に整理できているわけではないので、割と分かりにくい部分も多かったかと思いますが、
ここまでの説明を受けて、もしかすると、人によっては、「知的生産についての話は、自分にはあまり関係ない」と、感じているのではないでしょうか?

しかし、「知的生産」というのは、最終的な「出力形式の一つ」に過ぎず、入り口としては、例えば、単なる「思い付き」のようなものも含まれます。

どういうことかというと、今回、こうして紹介しているのは、
実のところ、何かを「思い付いた」際に、Notion と Obsidian のどちらのツールを開くか?という問いの答えでもあるのです。

あるいは、タスクシュートを中心に、言い換えるとするなら、
これは、タスクシュートに「入れるもの」と「入れないもの」の、区別の話でもあった、と言えるでしょうか。

明白な「やるべきこと」に関しては、単純に、タスクシュートに入れれば良いだけですが、実際には、そうもいかない場合も多いですよね。

つまり、すぐに、もしくは今日中に、着手するタスクについては、もちろん、タスクシュートに登録しますが、
タスクにせよなんにせよ、それ以外のものはどうするのか、という話で、
基本的には、Obsidian に書くだけで、むしろ「タスクにはしない」ことこそが、この場合、最も重要な点だと言っても、過言ではありません。

結論としては、大きく分けて、次の二つのパターンが考えられます。

一つ目は、何かを思い付いたら、そのタスクに着手して、ルーチン化したければ、ルーチン化し、
そうでなければ、最低限、1回は実行したというログが残っているので、「それで良し」とし、
ルーチン化するほどでもない、そんなタスクのことは、いったん忘れるか、どうしても覚えておきたければ、Obsidian に、メモしておくこと。

二つ目は、いきなりタスクにするのではなく、Obsidian にメモして、それだけで、いったん忘れるか、
ノートを書いているうちに、タスクが具体的になってきて、もし、すぐに着手するのであれば、タスクシュートに追加して、一つ目のパターンへ。

簡単に言えば、Notion 上で、タスクとしてタスクシュートに流してみるか、初めからノートとして、Obsidian の中に流してしまうかの違いですね。

いったん忘れるとか、流すというのは、インボックスの肥大化を避けるための手法でもあり、似たようなことは、以前にも語っていますが、

それに加えて、Obsidian というか Zettelkasten も導入しておけば、いったんは、流し、忘れてしまったとしても、
もし、それが本当に必要とされる日が来れば、リンクが繋がってくると考えられるため、思い付きを、より気軽に処理しやすくもなるでしょう。

これは、一見、メモの死蔵を避ける仕組みを活用しているようでもありますが、死蔵するというのは、必ずしも、悪いことばかりではありません。

例えば、「やりたいこと」は、タスクにするのではなく、とりあえず、メモだけしたら、時が来るまで、寝かせておけば良くて、
一生、時が来なければ、それはそれで、目の前のことに集中できるし、かえって、好都合なのではないか、といった考え方になります。

そして、これを実現するためには、その二つを、ツールレベルで分けて管理しておいた方が、上手くいきやすいのではないか、というわけです。

Obsidian では「ノートを整理しない」ということの意義も、これで、分かってもらえるのではないでしょうか?

まとめ

まだまだ、説明し足りない部分はありますが、これ以上、ややこしい話になってもアレなので、この辺で、いったん区切っておきます。

後は、実際にシステムを構築し、運用してみて、ブラッシュアップしつつ、同時に、分かりやすい説明も考えていくとしましょう。

ともあれ、まとめるなら、タスクシュートのログや、Obsidian のノートが、後から何かに繋がってくる様子は、「伏線回収」に例えられますが、
本来は価値の低い「やりたいこと」や、どこにもリンクされず、埋もれていくメモは、「ミスリーディング」であって、取り合うべきではありません。

タスクシュートと Zettelkasten は、その選別のためにも役に立ち、
この考えを取り入れたシステムを、私は、Notion と Obsidian を使い分けることで、構築していこうとしているわけです。

そういう意味では、そろそろ、Obsidian 関連の note マガジンも、新たに、始動させる必要がありますね。

まぁ、なかなか、気の長いプロジェクトになりそうですが、良ければ、今後とも、お付き合いください。

ではまた。

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