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エッセイ 3月3日は何の日?(改題)

 サトウハチロー作詞の『うれしいひなまつり』が好きです。特に3番。
「金の屏風にうつるひを かすかにゆする 春の風 少し白酒めされたか
赤いお顔の 右大臣」
金の屏風、揺れる炎、白酒、赤い顔と色彩豊かでいかにも女の子のおまつりという感じがします。いま、「女の子のおまつり」と言いましたが、ちょっと待てよと思いました。
 なぜ、ひなまつりが女の子のおまつりなのでしょう。「お内裏様にお雛様」(サトウハチローのこの用語は間違いらしいですが、ここでは触れません)って言っているんだからこれは天皇一家の歌ですよね。皇后になることが女の幸せだというんでしょうか。あのひな人形の段飾りも、いかにも天皇制のヒエラルキーを表しているような気がします。昔はそうであったとしても、現代では、時代錯誤過ぎます。
 端午の節句にしても、強く逞しい男の子が望まれているおまつりです。それは一つの価値観には違いありませんが、それをすべての男の子に押し付けてはいけません。
 そもそも、今の世の中で、男だ、女だって分けるほうがおかしくないですか。5月5日は「こどもの日」で祝日、3月3日は、「桃の節句」で、祝日にはなっていない。ただ、昔の風習を残した日だ、といえば、それはそれで理屈は通りますが、民間の間では、おまつりとしては、男女の差はなくなっていません。「ますらおぶり」や「たおやめぶり」を尊ぶ心が残っているのでしょうか。みんなやっぱり日本人なんですねえ。間を取って4月4日をこどもの日にしてはどうですか。
(個人的見解ですので、お気を悪くされた方がありましたら、ご容赦ください。)


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