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#マネジメント

「余白」を残すための経営モデル

きちんと書こう書こうと思ってしまうがゆえに、いつも更新ができておらず大変申し訳ございません…ということで、メルマガ的に、もう少し自由に毎週考えたことや読んでいる本について更新していこうと思います。希望するトピックやご質問等ありましたらぜひいただけたら嬉しいです。 余白について 今月は、次女がヒトメタニューモウイルス(hMPV)に罹ってしまい、気管支の弱い彼女はまたしてもひどい咳が続き可愛そうでした。保育園は2週間お休みにしたので、私も家にいて次女の面倒を見つつ仕事をしてい

「心のマネジメント」のトレンドについて

日経産業新聞での連載をもとに、欧米を中心にビジネス分野においても重要性が増してきている、従業員のメンタルヘルス課題への支援や、組織運営における心理学の知見の活用のトレンドについて紹介してきました。 今回はその最終回です。最初の記事は、「感情」の重要性についてです。私がアドビで働いてきた時も、マネージャー全員に「EQ」研修が義務付けられているなど、「感情」の要素はマネジメントやコミュニケーションにおいて重要な意味を持つという視点が明確でした。 このトレンドはアメリカのハイテ

デジタル化で求められるリーダーシップの変化

デジタル化の進展はビジネスのあり方だけでなく、それを推進する組織の形にまで影響を与えています。その中で最近注目されているのが「変革型リーダーシップ」と「サーバントリーダーシップ」の考え方です。さらに、従来の階層的なマネジメントモデルから、よりフラットな関係性が志向されるようになることで、マネジメントにおける「感情」も重要な要素としてあらためて認識されています。 私が働いていたアドビでもこの流れは踏襲しており、新しいマネージャー全員に「EQ研修」の受講が必須となっており、リー

企業経営において高まるウェルビーイングの重要性

「社員の心のマネジメント」について書いた連載をもとに、ビジネスにおいて「心」の問題にどうアプローチしていくかを考えていくシリーズの第2回です。今回は「ウェルビーイング」です。 日本でも関心の高まっているSDGsの中でもウェルビーイングは重要な項目として取り上げられていますし、欧米を中心にビジネスの文脈でもその概念が語られることは増えています。 以下の記事内でも触れていますが、その背景には「優秀な人材の獲得・離職防止」「企業業績との相関性」といった経営的な要素が含まれていま

なぜいま社員の心のマネジメントなのか?

日経産業新聞での「社員の心のマネジメント」という連載を昨年書いたのですが、そのもととなった原稿に加筆修正したものをnoteでも紹介したいと思います。今回は1回目です。 欧米を中心にメンタルヘルス、ウェルビーイング領域への企業の投資はかなり盛んです。第2回でも触れているのですが、Z世代を中心とした若い世代は、仕事だけでない多様な価値観を持っており、その一つに自らの心身の健康を安定した保つことがあります。よって、この世代の優秀な人材を引きつけ、また長く働いてもらうには、メンタル

優れたリーダーはどのような行動をとっているのか?

みなさまこんにちは。有料購読マガジンが、記事というより「なんでも相談会」の権利というここ数ヶ月なってしまっており申し訳ございませんでした。。オンラインカウンセリングのリリースの準備などでバタバタしておりそうなってしまっていたのですが、無事サービスも立ち上がってきましたので、今後は記事も増えしていきたいと思います。 さて、今回は「リーダーシップ」についてです。以前に顧問先向けに実施した研修の資料を以下公開してみます。 この資料は「リーダーシップ理論」のうち、主に「行動アプロ

優れたリーダーになるためのポイントをまとめました

マイコーピングの活動もかなり忙しくなってきました。とてもやりがいがあるので充実した日々です。 リーダーシップについて先週は顧問先のリーダー向けにリーダーシップ研修を実施しました。その資料作りのために、経営行動論や組織心理学の本にまとめられたリーダーシップ理論を参照しつつ、私の実務経験と組み合わせて資料を作ってみました。 理論的には、特性理論→行動理論→条件適合理論という流れになっていてい、リーダーとしての資質(特性)はどういうのものか?という問いかけから、優れたリーダーが

ストレスも仕事も、「問題解決」は小さいところから始めるのがコツ

最近はストレスケアの方法論について勉強しているんですが、「ストレス軽減ワークブック」という本が体系的かつ分かりやすくその理論と方法論を整理しており、とても良いです。 ストレスに対処するための問題解決法この本で、ストレスにうまく対処していくための「問題解決法」が紹介されており、そのステップを以下5つでまとめています。 ステップ1 - 問題を認識する ステップ2 - 解決すべき問題を選び、明確にする ステップ3 - ブレーンストーミングによる解決 ステップ4 - 可能性を絞る

「リーン」な進め方に奮闘中です

ようやく娘たちは週3回ほど保育園に通い始めたのですが、ここ3ヶ月近くの自粛生活で仕事&家事育児を続けてきたことで、だいぶ疲れが溜まっています、、、

重箱の隅ばかりつつきたがる人たち

うう、また日曜日に書けませんでしたが、今週もいろいろと考えることがありました。やりたいことはたくさんあるので、期待し過ぎはいけないよ、と自分に言い聞かせつつ、6月からの保育園再開に希望を託してしまうのでした。。。 -------------------- 以前から、この記事のように、本質を捉えたできる限りシンプルな資料で議論すべきだということをよく書いてきたました。 で、このツイートを書いてみて、「箇条書きだけのシンプルな資料で議論できるかは、その組織がうまくいっている

なぜいま「EQ」が求められるのか?米企業の歴史から考える

社内での「EQ研修」のために作った資料を公開します。EQは最近の米ハイテク企業ではとても重視されており、研修などもよく行われます。 ただ、なぜアメリカのハイテク業界でEQが重視されるようになったのか、それ以前はどうだったのか、という背景や歴史を知っておかないと、「部下と親密な関係を築くのが大事なんでしょ」みたいな浅い理解にとどまってしまい、結果的に現代のビジネス環境で求められるマネジメントを実践できなくなりがちです。 そこで、この資料では、米企業のマネジメントの歴史を概観

仕事が進まない原因は「心の中」にある

多くの組織では、四半期や通期など事業の区切りで何かしらビジネスの振り返りをします。売上や利益といった代表的な指標から、事業特有のKPI、そして進めている施策の進捗などを資料にして、関係者が集まってレビューを行うのが普通です。 こういったレビューでは、課題が話し合われてそれを解くためのアクションを決めていくのが普通です。例えば「マーケティング組織との連携が悪かったから、来期からは毎週打ち合わせを実施しよう」などです。 ただ、こういう議論の流れを見て私は違和感を感じることがあ

自らの情熱にいかに火をつけられるか?

今週もバタバタしていましたが、着実に前に進んでいる感覚があり気持ち的には前向きです。多くの人に助けてもらっているし、本当にありがたいことです。 近況・考えていること前回のまとめで、コーチ・エイの執行役員の方とお話したことに触れましたが、その時の議論がなかなか興味深かったので書きたいと思います。 私が彼らに話したのは、現職で中間管理職にあたるマネージャーが、業績達成と人材育成の両方を担うことが求められる中で、どちらに集中すべきなのか迷い、結果的にパフォーマンスを落としている

「やり抜く力」をいかに身につけていくか

「やり抜く力」が重要である、というのは、ビジネスで経験を積むほど感じることの一つ。 「人は自分の興味に合った仕事をしているほうが 、仕事に対する満足度がはるかに高い」 「人は自分のやっている仕事を面白いと感じているときのほうが 、業績が高くなる」 マネジメントの仕事をしていていつもぶつかるのは、この「動機づけ」の部分。「この仕事やってて面白い!」という状態にメンバーを持っていけるかが大事なのはわかっているけれど、これは本当に難しい。ほとんどの人は、仕事で自己実現したいわけ