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一目惚れは成立するのか?~SATCからの学び~

会った瞬間に恋におちる♪ なんて素敵なことだろう・・・。
よく頭の中で鐘が鳴るとか、電気が身体に走ったとか。
「一目会ったその日から!恋の花咲くこともある!」だ。
私には残念ながら・・・ない。
私の恋愛の始まりは「嫌な奴だな」から大抵始まる(笑)心が歪んでいるのか?と不安にもなるが。今、こうやってよくよく考えてみると、ギャップに弱いのだ。「嫌な奴」から優しい面や、普段鬼のような形相なのに笑うと顔がくしゃくしゃで可愛らしい♡となるとスイッチが入る。
その落差が大きければ大きいほど、ヤバい。ギャップ異常症候群と命名しよう。

人はこの人といると心地よい感覚や、ワクワクする感覚、説明ができないくらいの胸を絞めつける感覚を抱いた時・・・すでに恋に落ちているのではないだろうか?
一目惚れをする時は自分の中での理想の恋人像がある程度出来上がっている方、または失恋を経験してまだ日が浅い方、恋に恋をしている方、これは運命の出会いだ!と定義づけしたい方なのでは?と私の中での推測。
一目惚れでも、二度目惚れでも恋は恋であって、素敵なことには違いない。
一目惚れは、初めて会ってその感覚を(恋に落ちる)一瞬にして感じるのだから、これは何というか尊い感じがする。
上手くいけば『運命』、お別れすれば『過去の思い出』になる。これは一目惚れに限ったことではないが。

はじめに私には一目惚れの経験がない・・・とお伝えしたが、これを一目惚れと言っていいのか?迷うところだが、経験として記しておきたい。
遠い昔のことすぎるので、びっくりしないでね♡


私の高校受験の話だ。とある私立高校受験の日、同じ中学校から一緒に受ける友達と待ち合わせをしていた。単語帳を繰り返し見ながら友人の到着を待っていた。私の住んでいる市内の高校だったので、市内を循環している乗り合いバスで会場に着いたのだが、市外の中学校は観光バスやマイクロバスで団体受験をするのだ。遠い部落からの受験は大変なことなのである。
東京のように交通の便が良ければいいのだが、なんせ田舎での受験。田舎を取り囲む地域はmore田舎なので、アクセスが悪いどころか、手段が無い。
今でこそ思うが、もしも・・・この高校に入学となった場合、どうやって通学するのだろうか?自家用ジェットか、車持ちのおじいちゃん、おばあちゃん、叔父、叔母・・・親戚総出の人海戦術を駆使するに違いないと真剣に考える。

しばらくすると、友人はやって来た。私も彼女も実は私立高校受験はこれで
三校目。慣れることは良いことだが、受験にはいくらかの緊張がは必要だ。
受験生を乗せた観光バスがひっ切りなしに到着する。私立高校も経営のためのサバイバル受験セールを展開中なわけで、観光バスが来るたびにガッツポーズなはず。
バスが到着する度に、受験の受付がドドッと混み合う。その時、友人が
「ね♡あの子、あんたのこと見てるよ!」と声をかけてきた。「えっ?」
と振り向くと、何人かの男子に混ざって、はにかみながらこちらをチラチラと見ている。顔は可愛らしい感じで頬っぺたが赤かった・・・ような気がする。私はそんなことより、これから始まる受験の部屋の確認、時間の確認に集中していた。受験番号順で部屋が分かれており、自分の席に着いた。
受験票、鉛筆、消しゴム・・・鞄から取り出し準備をしていると、またまた友人が話しかけてきた。
「ちょっと~!さっきの彼と同じ部屋だよ!また、あんたのこと見てるよ!
これは運命だな~フフフ♪」と友人は一人で舞い上がっていた。
それどころじゃない。いくら三度目の私立高校受験とはいえ、一校でも疎かにすることはできないのだ。確かに本番は県立高校受験だが。
でも・・・私も・・・実は気になる。近くで見ると、爽やかでナイスガイではないですか!受験のドキドキなのか?恋のドキドキなのか?
あ~ん!このまま二人がこの高校に入って、

「あの時、僕は君しか目に入らなかったよ!こうして、出会ったのはずっと前から赤い糸で僕と繋がっていたからなんだよ、わかるかい?」

なんて、告白を受けちゃうんだ~キャ~♡と妄想。
中学生にお互いの連絡先を交換する術も技術もなく、残念ながら私たちは至近距離でありながらも妄想のテレパシーだけで終わったのだ。

私は無事に高校生になれたわけだが、あの日の彼と妄想受験した高校に私だけ現実入学という運びとなった。
入学式当日にもしかしたら、彼がいるかも!と淡い期待はあっけなく消え、時の流れがそんな事実も消していった。

季節は夏。高校生最初の夏休みだ。親しくなった友達たちと遊ぼう!と計画をしていたが、親との旅行で計画はあっけなく潰れされてしまった。
高校生にもなって何で親と旅行に行かなきゃならないのよ!とブツブツ言いながら、車中も自分だけイヤホンで音楽を聴き、始終ふてくされていた。
友達との計画を潰されたのが面白くなかったのだ。
ホテルに着くとすぐに大浴場に向かう我が家族。出されたお茶も手を付けず、浴衣に着替え始める・・・今でこそ、おや?と思うが当時はこれが当たり前だと思っていた。
私はここでもまだ反抗して、大浴場ツアーをボイコットした。
自分でもいい加減にしろよ!と思っていたのだが、折れるタイミングを見つけられずにいた。
親が部屋に戻ってきたタイミングで、今度は私が大浴場に向かう。ひたすら長い廊下を歩いていると、向こうから親子がやって来る。
すれ違い様にお互い「あっ!」と小さな小さな「あっ!」だった。
あの受験の時の彼だ。
振り返ることもできたが、胸がドキドキしすぎて真っすぐ歩くのが精一杯でそれどころではなかった。なんで?なんで?なんで?ここにいるの?
この温泉はあまり知られていないはず・・・
しかも、この日に・・・
もし、私が友達と遊びに行ってしまったら、会えなかった・・・
色んな偶然を引っ張り出してみた。
これを『運命』と言わずして、なんと呼べばいいのだろう・・・
露天風呂に入りながら、運命のことやこれからの彼との展開を妄想し、ひとりニヤニヤ。時間の経過は私の手がグローブからキャッチャーミットに変わった段階でわかった。
部屋に戻ると、親が心配していた。彼らにしてみれば、多感女子高生謎の失踪事件なのだ。
「ここのお風呂、最高~!気持ち良すぎてゆっくり入りすぎちゃった」
気持ち良かったのは彼との妄想未来予想図なんてのは口が裂けても言えない。
とりあえず、娘の機嫌の落差に戸惑いつつも安心したようだった。
箸が転がっても笑う年頃、運命の人が転がってきたら今までの親への反抗を反省し、お詫びとして肩たたき券10枚をプレゼントしたい気持ちにさえなる。

この部屋に居たのでは、何も始まらない・・・この頃から私は行動で変化を起こす術を知っていたのだろうか?
「ちょっとお土産売り場見てくる」と言って部屋を出た。彼がもしかしたらウロウロしてるかもしれない!そこで会えたら、話しかけよう!
健全な男子がひなびた温泉宿を徘徊していたら、そっちのほうが問題だということに気が付かない時点で、頭のリハビリが必要よ!と今の私から喝を入れたい。
その後、彼に会うことはなく・・・季節は過ぎて行った
弱冠16歳の女子の『運命』とはこんなもんだろう。

一目惚れは成立するのか?
するか?しないか?では決められないのかもしれない。
人にはそれぞれタイミング、その時のフィーリングのある。一目というからには、見た時なのだ。こうなってくると、自分の描いている理想像が鮮明なほど一目惚れをキャッチできるのではないだろうか?
視覚型、トーク型、匂い型、フィール型・・・人の数だけ恋するポイントも違う。
視覚型の方に成り立つ惚れ方なのかも。背が高くて、髪型はこんな感じで、肩はガッシリしていて、洋服の趣味はこんな感じ・・・普段からイメージしている感じの人が突然、目の前に現れたら、グッとくるだろう。
決して容姿から入らない私・・・
結果として、いい男に育てて、居心地の良い関係であれば
エブリシング イズ オーケー♡ うふ。

次回、信じるのは運命か幻想か?をお届け致します。

必要な方に届きますように・・・愛と感謝をこめて♡

ノリーブラッドショー



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