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おすすめフレンチドラマ エージェント物語 Dix pour cent

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Bonjour! 東京から陸サーファー的にフランスを語るわたくし、新行内です。

いつものようにネトフリ漁りをしていたら、これまた面白いフレンチドラマを見つけてしまったので、ご紹介したい。

「エージェント物語」 原題:Dix pour cent (10パーセント)

「フランス人は日本人と比べてあまり働かない」というステレオタイプがあると思う。しかし私は、このドラマのエージェントたちのように、私生活も犠牲にして猛烈に働いているフランス人を何人も見てきた。
本作はそんな働きマンなフランス人たちのドラマである。

パリの芸能事務所ASKがこの作品の舞台。そこに所属する4人の敏腕エージェントたちが、担当する俳優たちのために粉骨砕身して働きまくる物語。原題の「10パーセント」というのはエージェントがアーティストのギャラから報酬として受け取るインセンティブの割合だ。

演出家と大喧嘩したり、共演者と犬猿の仲で撮影が進められなかったり、ASK所属のアーティストたちはひと癖もふた癖もある面々だ。彼らが現場で何か面倒を起こすたびに、エージェントたちは駆け付けて事態の収拾に四苦八苦する。

「うわ〜この俳優って気難しいし、怖いわぁ〜」そんなイメージがつきそうにもかかわらず、名だたる俳優陣が本人役で出演している。

例えば第1話はセシル・ド・フランス。彼女は年齢がネックになって自分がやりたい役が取れなかったことから美容整形を受けるかどうかを迷う役どころ。女優にとってはかなりデリケートな部分に踏み込んだストーリーだと思う。

3話のナタリー・バイは、娘で女優のローラ・スメットと共演するのを避けるためにわざとオーディションで下手な演技をしたり。家族仲が良くないのかな、と勘繰られることも厭わないのだろう。

本当にあった事件なのか、それとも全くのフィクションなのかわからないようなリアリティのある脚本と、自らのネガティヴ面をさらけ出し、自分たちへのゴシップまでも意識した俳優陣の熱演のタッグは最強である。

そしてこのドラマの主役であるエージェントたちも、全員曲者揃いである。

すぐキレる、皮肉屋、計算高い…そんな彼らが、仕事と私生活両面でトラブルに巻き込まれつつも、結局のところ「映画業界が好きなんだ!この仕事が好きだ!」という熱い気持ちを持って頑張る姿はなんとも魅力的だ。

あと個人的にツボだったのは、「エミリー、パリへ行く」の意地悪な上司シルヴィ役だったフィリピーヌ・ルロワ=ボリューが、これまた癖の強い役で出演していることだ。彼女、こういう役本当にハマる...。

私はまだシーズン1しか見終えていないが、日本では3シーズン18話が公開されている。フランスでは最近シーズン4が終わったばかりらしい。続きを観るのが楽しみだ。

それでは、À bientôt !





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