自分の中に毒を持て ― あなたは“常識人間”を捨てられるか (岡本 太郎)
(注:本記事は、2011年に初投稿したものの再録です)
今年(注:2011年当時)は岡本太郎氏生誕100年にあたります。
私が岡本太郎氏の名前を初めて目にしたのは、1970年大阪で開催された万国博覧会の記念モニュメント「太陽の塔」の作者としてでした。
そして、その後、岡本氏は、「芸術は爆発だ!」との強烈なフレーズとアクションでマスコミにも登場し、さらに広く一般の人々にも大きなインパクトを与え続けました。
岡本氏の生き方は、一言でいえば「闘い」だといえるでしょう。
天才・奇才としての岡本氏が、社会通念に反旗を翻し自ら「危険な道を運命として選んだ」のは、25歳、パリで芸術活動をしていた時だったそうです。
自らの心に忠実に生きることは、そうでない人々の集まりの中では大きな軋轢を生み出します。そのプレッシャーに抗することは、まさに「闘い」であり、岡本氏は自らの気持ちに正対して、その道を突き進もうと決意したのでした。
「今この瞬間の行動」が大事です。「いずれそうします」とか「昔はこうだった」と言う人は現在の生き方をごまかしているのだと岡本氏は語ります。
こういう感じで、本書では、岡本氏の「爆発の姿勢」が自らの言葉で熱く語られています。
まさに岡本氏の生き方の「原点」ですね。
最後に、もうひとつ、「芸術」に関する岡本氏のことばです。
本書を通して発している岡本氏のメッセージはとても刺激的であり挑戦的です。
恥ずかしながら私には到底真似できませんが、岡本氏が貫いた「独立不羈の気概」のひとかけぐらいは持ち続けたいと思います。
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