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定年夫婦のトリセツ (黒川 伊保子)

(注:本稿は、2020年に初投稿したものの再録です。)

 「〇〇のトリセツ」シリーズで、何匹目かの「ドジョウ」です。
 私は、先行する「妻の・・・」も「夫の・・・」も読んでいないので、黒川伊保子さんの著作は初めてです。

 冒頭から例示されている会話には「デジャブ感」いっぱいでした。こういった夫婦間のやり取りは、広く世の中的にも「極めて当たり前の姿」のようですね。

 それに気づいただけでも、本書を手に取った価値がありますし、ある程度の割り切り(諦め?)ができます。我が家だけの特殊事情ではなく、むしろ “普遍的なパターン” なのだとすると、直す(対応を変える)のは至難の業だということでしょう。

 だとすると状況を少しでも改善するには、できることから、まずは、 “違いを認める” というあたりからスタートすることですね。

 すなわち、「相手の心無い?反応は、そもそもの“男女の脳機能の違い” に拠るものだ」と理解し、相手の属人的な“人格(性格)の問題”だと位置づけないことです。
 属人的な問題だと、“相手に対して腹を立てる” ことになりますが、脳の本来的機能によるものだとなると、それを“所与の前提”として、「では、どうするか、どう対応するか、どう腹に落とすか」という“我が事”として対応することになります。

 現実的には、その過程で「感情の高揚」がありますから、なかなかそう割り切るのは至極困難ですが・・・、でも、少しは前進できそうです。



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