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阪急電車 (有川 浩)

(注:本記事は2011年に初投稿されたものの再録です)

 この本も、会社の寄贈文庫の棚にあったものです。そういう機会でもないと、私の場合、まず手に取らない類の本ですね。

 物語の舞台は「阪急電車今津線」
 今から30年以上前、帰省の途中によく会っていた学生時代の友人が「西宮北口」に下宿していました。「阪急電車」は懐かしくまた馴染みのある電車です。

 本書は当代の人気作家有川浩さんの作品。中谷美紀さんの主演で映画化もされています。
 ひとつのシーンをその場にいるそれぞれの人の視点で切り替えながら、次々にストーリーの形で繋いでいく手法はなかなか効果的ですし、映画向きかもしれません。

 ネタばれはまずいので、これ以上のコメントは控えておきますが、この物語の中で印象に残ったフレーズをひとつだけ。

(p100より引用) 相手の嫌がることせぇへんとこうと思うのが好きっていうことちゃうん。

 とてもシンプルなことですが、つい知らず知らずのうちに破ってしまうことがあります。心に留めて。

 ちなみに映画ですが、「萩原時江」役の宮本信子さんはちょっと気になりますね。流石の演技、第一印象としては、just fit です。



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