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コロナで自宅療養中の友達に、私ができることを考えた

友達がコロナの陽性になり自宅療養をしていた。
もう回復したのでホッとしている。
友人として何ができるか考えて色々お節介を焼きまくったので、良し悪しも含めてここに書いてみようと思う。
コロナが蔓延しており、東京の自宅療養者も2万人を超えているので、明日は我が身。そろそろ、近しい人がコロナになった、ということがあちらこちらで起こっているので、僭越ながら、このnoteがどなたかの参考になればと思う。(注:私は基本的にお節介な人である。)


原因なんてどうでもいい

まず、陽性になった友達を責めない。
多分、心当たりがあってコロナになった人なら、普通の感覚を持っていれば自責の念を抱いているはずである。もうなってしまったのだから、それに至った行動などは関心を抱かないようにした。これは私の性格もあるかも知れないが、「それは不用意やったんちゃうか」とつい不用意に口にしてしまいそうになるだろうから、その話題に触れないのがお互いのためである。回復後本人が考えてくれればそれでいい、大人なので。それにもう東京なんて心当たりがなくても本人に落ち度がなくてもコロナになるのは交通事故のようなものなので、そこは友人としては今更聞く必要がないかなと思った。
自宅療養を乗り切るためには、過去よりも今とこれからに注視していかないといけない。原因をごちゃごちゃ言ってる暇はないしエネルギーの無駄使い。

どういうスタンスでいくか考える

その次に、そんなに大事(おおごと)じゃないようにふるまうべきか、大事としてふるまうべきか問題が自分の中にあった。
これは友人の性格も考慮しないといけないと思った。
たとえば相手がペシミストな友達のしめちゃんだったら、以前から自分で十分コロナについて調べまくっているし、コロナになったとしたら既に最悪の場合を想定していると思うので、一大事であるぞというのを一緒にクールに受け止めつつ、気休めは言わないようにすると思う。「こういう可能性もあるぞ」と大丈夫な可能性を出して安心させつつ、「こうなったらやばいぞ」「こうなったら死ぬ場合が多いらしいぞ」とわざと言うかもしれない。まあこれは劇薬なので普通の相手には使わない方がいい。死ぬとか絶対言わない方がいいに決まっている。
今回の友人は、ポジティブタイプではありつつ、あまり自分でコロナについて以前から調べまくっているようなタイプではなく、かつ一人暮らしだし怖がりなのではないかと思ったので、とにかく安心させた方がいいように感じた。最初の時点で方向性を決めたので、あとは友人としてできることを行動に移すだけである。

一家に一台パルスオキシメーター時代

最初の行動として、パルスオキシメーターを持っているか、東京都から届けてもらえるのか、それはいつなのかを友達に聞いた。
しかし、聞く以前に多分持ってないだろうと思ったので、返事を聞く前に一番早く着くものをamazonで探して送りつけた。パルスオキシメーターの値段は5000円くらいから3万円くらいのものまでピンからキリまである。医療従事者でなければ違いが分からないと思う、いや従事者でも分からん、正直。需要と供給で値段が上がりまくっている所以もあるだろう。
東京都から後日パルスオキシメーターが届けられることが分かったので、それまでの数日間をしのぐためと安心感を優先し、医療認証のあるものでそこまで高くない物にしておいた。後日、元気になったら、この料金分の焼き肉をおごってもらう予定である。
本人には言わなかったが、コロナになると、酸素の数値は突然95以下になるケースが私の知っている限りよくある。そうなるとかなり苦しいことになるし、今の医療の状況からみて90を切っても入院できない人がザラだし、基礎疾患のない40代なんて一番後回しにされる可能性が高い。コロナで闘病して死ぬというより手遅れであっけなく死ぬという可能性がある。とにかく手遅れにならないように1日でも早くパルスオキシメーターを友人宅に届けることが最初の任務であった。
これがあれば肺炎の目安を確認出来るし、悪化の兆しをつかめると思う。それに安心もできる。遠く離れた友人も安心できる。離れている分心配なので、自分が安心したかったのかも知れない。これは間違いなくエゴである。エゴでもいいが、一部で当初から言われ続けている大切なこと。このタイミングで改めて言いたいのが、コロナ禍の今は一家に一台パルスオキシメーター時代です。みなさん、そこんとこよろしくです。
そして、95以下になったら保健所に連絡を、と伝えた。
だけど90を切っても今はなかなか対応してもらえないので、そうならないように祈るしかない。唇の色、肩で息をする感じになってないか、正確な数値が出ない可能性があるからネイルは落とすように、という教科書通りの情報を友人に念押しした。色々と呼吸器以外に異変がいくつか出ていたが、肺炎にさえなっていなければ良し、というスタンスをとった。一喜一憂しすぎないようにし、但し、気になる症状は保健所に報告するよう伝えた。

それと、念のため、お守りとして酸素缶も送っておいた。今回使わずに済めば、富士山に登る時にでも使ってくれと伝えて。ちなみに、パルスオキシメーターも酸素缶も、品切れや値段が高騰してたり、配送予定日が大分先になっていたりするから、これもコロナになる前から備えておいた方がいいかもしれないなと思う。

水分摂取の促しをしつこく

その次にしたのが、水分摂取の促しまくり。
amazonでOS-1のゼリータイプを発注した。こっちの方がおいしい(マシという程度)らしい。これは本人でもできる事なのでわざわざ友達が出しゃばってやらなくても良かったかもと思うが、陽性が判明した当初、本人はまだそれほど切迫感を抱いていないようだったので、スピード重視で私が届けておいた。それに当人は保健所や職場など各所への連絡とか大変だったと思うので、腐る物でもないのでエールを送る意味でたくさん友達が送ってあげるといいと思う。


あ、忘れてたので追記。
部屋は加湿器を使って加湿するようにも伝えた。本人によると、超音波式の加湿器を持っているとのことだったので、理由は言わずに、濡れタオルを干すとかにしたら?というアドバイスに変えた。加湿器は加熱タイプがベストでそうじゃなきゃハイブリッド型。超音波式は私は絶対使わないようにしている。なぜ超音波式がダメかはググってもらって判断してもらえれば。私はちゃんとマメに掃除する自信がないし、超音波式には不安を感じるため。


元気なうちに備えよ

あと私が最初に伝えたのは、元気なうちにできるだけの準備をしておくこと。陽性が分かってすぐは、ほとんどの人がそれほどしんどくないので、甘く見積もりがちである。
友達も最初はそれほど高熱ではなかったので、不安だったとは思うが、そこまではいいかな?1週間後には元気になってるだろう、と思っていた節もあったように思う。危機感を煽るつもりはなかったが、そんな甘い病気じゃないぞと思いつつ、直接は言わず、とにかく今の元気なうちにやれることをやっておけ、ということは伝えたかった。急変した時のための入院の準備や、曲がるストロー(起きれなくなった時の寝たまま飲める準備)、選ぶのもしんどくなった時のための食料を準備することなど。
発症や悪化せずに済めばすべて無駄になるかも知れないが、しめちゃんと同じく私もペシミストなため、発症しないことを祈るよりは発症した時の最悪の事態を想定する性格なため、そのように動いてしまった。(私ならきっと遺書も書くと思う。)必要以上に不安を与えていたら申し訳なかったと思うが、備えがあることで安心感が得られる面もあるから許してほしい。でもしんどくなってから動くのは本当につらいので、マシなうちに動くべきだし、日頃から準備しておくとなお良い。
あと、これは、何事もメモしたり書き残したりする私自身の習性(今だってnoteに書き残している)もあり自分の中では記録は当然のことだったので、あえて本人に伝えなかったのだが、別の友達が「体温とか症状とかを全部記録しとき」とアドバイスをした。すると、当人も「なるほどな」っとなっていたので、これって当然ではないのだなとその時思った。
なんでもメモするのはとても大事。何らかのトラブルが起きている時とかは、最初からすべて時系列でメモしておくと、後で楽だし正確な情報を伝えることができる。特に医療機関や役所や、今回は関係ないけど弁護士とかいろんなトラブルに巻き込まれている場合は関係する出来事をさかのぼって最初から常にメモして記録に残すこと。「○月○日○時〇分 体温○℃、酸素○、吐き気有り」など。

食料を送りつける、桃の缶詰とか

また、食料を送ってやりたい問題について。
これは、食べ物の趣味が合わない友達に何を送ればいいかが分からないし、消化にいい物が何なのか全く分かっていない私(食べたいものを食べたい時に食べる人)には難題であった。そもそもヘルシーなものを進んで買わない人生なので、ヘルシーな食べ物のどれが美味しいのかも知らない。
考えた末、いつもnoteで絶賛しまくっているアマノフーズの味噌汁のセットと雑炊のセットを送り付けた。友達が食べてくれてまんまとアマノフーズ信者がまた一人増えたので、そろそろアマノフーズから感謝されたっていいはずである。豆腐に味がしゅんでいることを体験していただきこちらも送り付けた甲斐があった。



そして、桃の缶詰を送った。
これは私が熱が出た時に子供の頃から食べているもので、缶詰の汁の甘さに世の中の栄養すべてが入っているような気がしている。だから、そこは自分に置きかえて勝手に送り付けた。(これが意外と喜んでもらえたので良かった)
本当は、性格的に、心を込めた手書きの手紙とか手作りのものとかを入れて田舎の母かのように送ってやりたかったのだが、今回はスピード重視でamazon、メルカリを利用させてもらった。
被災地に千羽鶴なんかいらないように(言い過ぎ)、自宅療養者にまず必要なのは心を込めた手紙ではなくスピーディーに栄養を届けることが最優先事項である。なので味気なくてすまん。許してくれ。
また、別のヘルシー系の友人が、スーパーから豆腐や飲料を送ってくれたりもしたので安心した。
私は日頃からネットスーパーを利用しているので、その辺は自分でやれそうである。配達員と対面せずに済む置き配か、インターホンで対応しないといけない。インターホンを直しといて良かった、あ、我が家の話。ちなみに、友達が自宅療養をしていることを他人事と思わず、自分の場合はどうするかを想定しておくことも大切だと思う。他人事の感覚がコロナを拡大させている一因でもあると思うから、防災グッズと同列に自宅療養グッズは準備しておいていいと思った。
なお、東京都内では自宅療養者にポカリを届けてくれる団体や食料を届けてくれる取り組みなどもあるので、行政のHPや「○○区 自宅療養 支援」で検索してみて、該当している区に住んでいる人は利用すればいいと思う。


何もできないくせに病状を毎日報告させる

それから、日々の体温と酸素の数値を、保健所でも医者でもないのに私を含む4人のグループLINEで毎日2回以上報告させた。
そしてあとは、ただ励ますこと。不安にさせないこと。
これは離れていても自宅療養の友達にできる、結構大きいことだと思う、やってる側がそう言っちゃうのは格好悪いが、自画自賛系で本当にそう思う。
友達はやはり高熱が出て、カロナールを飲んで熱は下がるが、6時間経つとまた上がるというのを数日繰り返していた。普段からあまり熱を出さない健康体が基本の友達だったため、怖かったことだろうと思う。ただ酸素は基本的に98を維持していたので、これが急低下さえしなければ肺炎にならずに乗り切れるのでは、と勝手に予想していた。冷静に見通す人間が周りにいた方がいいと思うので、一人暮らしでテンパってしまったり、メンタルがやられないように、うっとおしかったかもしれないが常に何かと気にかけていた。私のお節介病の数値も98で安定していたと思う。
風呂に入れなくたって死にゃあしない、とにかく寝ろ、水分摂れ、その繰り返し。それしかないのかと我ながら思うが、本当にそれしかないので仕方ない。
また、報道で自宅療養中の40代女性が死亡などのニュースを見て本人が不安がっていたから、そんなのは見るなと言った。ああいう報道は、コロナになる前に、状況把握とか、予防的に自分ができることを考える時などに見れば良いのであって、自宅療養になってから見るタームではない。そんなもん見てないでとにかく寝ろ、と伝えた。

アロマで気分転換と味覚嗅覚トレーニングを

自宅療養が続き熱も下がらない日々が続いて、そろそろ気持ちがきついかなと思ったので、今度はまたアロマオイルをメルカリで買って、出品者に事情を伝えて速攻で送ってくれと頼み、勝手に送り付けた。
ユーカリとティーツリーのペアで、これは呼吸器に強いアロマの王者である。カロナールと漢方薬とアロマテラピーとで、あわよくばコロナを東洋医学と西洋医学で挟み撃ちする魂胆もあった。
このアロマは、コロナになる前に予防的に使うのがベターだが、精神安定にも効果があるし、味覚に自信がなくなってきているともこぼしていたので、においを毎日嗅いで嗅覚のトレーニングをしろと命じた。コロナは後遺症として味覚障害が割と残るので、ちょうどいいかなと思った。ユーカリには去痰作用もあるぞ、と伝え、お湯の中に垂らしてにおいを嗅ぐ方法を教えたら、「嗅いだ途端にめっちゃ痰がとれた!」という驚きの報告があった。マジで?とこちらこそびっくり仰天。アロマの力は恐るべしだと思った。
ちなみに、アルマオイル分の料金は、カルビ一人前追加でお願いする予定。

ちょっとおしゃべりを。但し、しゃべらせすぎるな

何時でもいいから不安になったらいつでも電話して、と伝えていた。
ちょっと電話してもいい?と友達がLINEしてきたので電話でお喋りをした。私自身、声が聞けてとても安心した。本人は発熱に慣れていない健康体の人なので、高熱に戸惑い不安がってはいたが、呼吸の乱れは感じなかったので肺炎にはなっていなさそうだった。しかし、嬉しくてちょっと調子に乗って22分くらい話してしまって、電話を切った後にまた熱がぶり返したようだった。反省。
次からは5分以内にしよう、と伝えて、電話がかかってきたらiphoneのタイマーで5分セットをするようにした。
気分転換は大事だが無理は禁物。喋るのも体力を使うので、こちら側が注意をしないといけないなと思った。

後半、油断するなと念を押す

38℃台の高熱が徐々にピークアウトしてきたので、こちらも勝手にホッとした。しかし、無理は禁物だし、2週間後にもぶり返した人を知っているので、とにかく油断しないように、寝ろ、水分摂れ、と言い続けた。
うどんがちょびっと食べれるようになった、と報告が来た時、自分のことのように嬉しかった。良かったなあと思ったが、それでもまだ油断はせず、平熱状態が72時間続くまでは気を張っていた。
無事72時間平熱が続き、友達はシャバに釈放された。
体力などまだまだ戻らないだろうから、油断せず、ゆっくり生活してほしい。
体重もおそらく相当落ちたと思う。私が言いがちな「痩せていいな!羨ましいな!」は絶対言わないように気を付けている。今のところ、言わずに我慢できている。

もらえるものはもらおう

傷病手当のことなどふんわり伝えた。有休で処理しているらしくそちらの方が10割出るからその方がいいなと思う。私の場合は病気で使う有休がないので(全部遊びや旅で使いたいから。そういうもんでしょ有休って)、健康保険の傷病手当を使うと思う。(3日連続で仕事を休んだら4日目からの分をもらえる制度である。)

また、コロナによる自宅療養は入院と同じ扱いになるので、加入している生命保険によっては入院時の給付金がもらえることが多い。なので、自分の入っている生命保険の内容を調べて、もらえるものはもらうように伝えた。私の入っている保険では、入院時の一時給付金と、入院する日数に合わせてもらえるお金と両方もらえると思う。これも、もう少し回復してからでもいいからちゃんと手続きをして、そのお金で私に焼き肉をおごってくれれば、というのが狙い。
何はともあれ、元気になって良かった。
何よりも、焼き肉が楽しみです。(夢に出た)


見出しの写真はクタベです。流行り病に効く霊獣です。


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