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旅の荷物を軽くした。

ラジャスタン旅のnoteの途中だが、今のことをだらだらとまた書きたくなったので、すっとばして書くことにした。

インドに来てから1ヶ月半が経った。
序盤は体調の悪さから始まりつつも回復して、1ヶ月をかけてラジャスタン州を旅してきた。
ジャイプール以外のラジャスタン州は、初めて訪れる地ばかりだったので、とても刺激的だった。
これまでの旅のように2〜3週間で帰らなければいけない旅ではなかったので、時間に余裕のある分、1ヶ所の町に1週間近く滞在するペースできている。
このペースは、なんとなく自分の中でとてもしっくりきているような気がしている。

1週間近く、つまり5、6泊することが多い。

新しい町に着いた日は、大体、長距離移動の直後なのでゆっくりする日にしている。
とりあえず洗濯したり、その町のことを調べたり宿の近所を散歩したりする感じで、新しい宿のダメな点やいい点を見つけて自分の気持ちを整えて、すぐに寝る。
洗濯と一言で言っても、なかなか大変なのである。
バケツに洗剤を入れて、ものすごく色落ちするもの(インドで買うものは全ておびただしい色落ち)とそうでないものを分けて洗う。絞るのも大変で、指が痛くなる。
例えば屋上に干すスペースがある場合は、階段で屋上まで往復しないといけないのが、結構しんどい。
物干し竿が埃まみれで余計汚れたり、猿に引っ張られたりすることもあった。どこに罠があるか分からないのがインドだ。
屋上に干せない場合は、部屋のどこのポイントに洗濯紐を張り巡らせるかを、じっくり考えて取り掛からないといけない。フックやカーテンレール、利用できるものは全て利用して紐を張り、そこに干す。しっかり絞らないとポタポタと水が落ちてきまくるので、干してしばらくしてからまた絞ったりする。

2日目は移動日の翌日の疲れもあるので、昼頃まで寝床でゴロゴロする。若くないので回復に時間がかかる。ということを言い訳にしてゆっくりしている。別に誰に言い訳する必要もないのに、自分に向けて。
今の時期のインドは、どこでも13時から16時まではめちゃくちゃ暑い。
なのに、昼頃までゴロゴロしているから、1番暑い時間帯に朝昼兼用の食事を食べに外に出かけることになり、体力を消耗する。
方向音痴なので、暑い中を歩いて迷いまくってその町の何となくのイメージを掴んでいく。そして、やっぱり暑くなってバテて宿に帰って洗濯したりシャワーを浴びたりしていると、もう夜ごはんの時間になってたりしている。
簡単に「シャワーを浴びたり」と書いたが、すぐに浴びれるとは限らないし、お湯が出るとも限らない。
ドミトリーなら他の人がシャワーを浴びていたら待たないといけないし、個室でも、「シャワーを浴びたいからお湯が出るようにしてほしい」と宿の人に伝えて、「OK、10ミニッツ!」と言われたら大体30分くらい待たないといけない。
結局待ってもお湯が出ないことはよくあるが、ぬるま湯をバケツに溜めて、貴重なぬるま湯を桶ですくって髪や体を洗う。
とにかく何をするにも時間がかかる。
サクッと晩ごはんを食べて、(と言ってもオーダーしてから1時間かかることもザラ)、さっさと帰って、Netflixのインド映画を1本くらい見る日もあれば、バカリズムのドラマを見たり、有吉の番組を見たり、日本の友達から電話がかかってきて話したり、絞りが甘かった洗濯物から水がポタポタ落ちてきているのを絞り直したり。
ちょっといい宿だと部屋にテレビがついてるから、ボリウッドミュージックチャンネルや昔のインド映画なんかを流し見しながら、その日撮った写真をクラウドに移したりして眠くなったら眠る。

3日目からいよいよその町の観光の目玉に行ってみるか、と思うのだけど、そうもいかない日も多く、やはり昼頃まで宿でダラダラ。
小さな町なら、1〜2時間ほど歩き回ったり、いろんなお店を冷やかしたりするだけでも楽しいから、それで満足してしまう。

4、5日目あたりでいつまでこうしてるのか、と急に自分を奮い立たせて観光にやる気になって、色々巡り出したりして、納得したら、次の町に行こうかなと、地図を見て調べ始める。
新しい町に向かうバスを調べたり、どの辺に宿(拠点)を置いたら動きやすいのか調べたりしていたら、割と忙しくて時間があっという間に過ぎていく。

チェックアウトの前日の夜は、荷造り地獄が始まる。
翌日着る服を考えたり、乾きやすい服を洗濯して干しておくように頭を使わないといけないし、とにかく失くし物(忘れ物)が多いので、荷物確認に時間を割く。しっくりくるパッキングができるまで、やり直しまくる時もあれば、どうせバスに積むだけだしと思って、適当に詰め込み、パンパンに膨れて歪な形になった状態で諦めることもある。
うまくパッキングできない時は必ずバックパックはとても重く感じるから、自分に負けた気がする。

自由気ままな旅と言っても、毎日洗濯したりいろんな小さなルーティンが結構忙しいのである。
新しい町に着く前にとりあえず2泊だけ宿を予約しておいて、気に入ったら延泊するし、宿を途中で変えたくなったら、歩いていい宿がないか探すこともあるし、booking.comやagodaで見て口コミを読んだり、Googleの方でもレビューを読んだりしていたら、時間がどんどん溶けていく。
1週間のうち、移動に1日潰れるし、移動や観光の疲れを取るのに1日はかかるし、何もしない日が欲しいと完全オフデーを作るし、生理が来るともうそれで数日は潰れるし、時間が有り余って暇とも言えるし、結構忙しいとも言える。

パッキングにも時間がかかる理由の一つは、荷物が増えたせいもある。
ラジャスタンでしょうもない雑貨や服を買ったりして荷物がどんどん増えてしまった。
すべてはプシュカルのせいだと思う。
プシュカルはお買い物天国な町だったから、我慢していたのについついブレスレットを買ったら、そこからストールやポンチョ、ズボンなどを買い足してしまった。
その次のジャイプールでは2個セットのタッパーを買ったりして、もう「長期間の旅だからあまり荷物を増やさないようにしよう」という心がけは消えた。
それに、物を失くしまくるし、壊しまくるせいもある。
一つの町を去る時、1つは何かを失くすし、1つは何かを壊してる気がする。
そして代わりの物を買っているうちに、購買意欲が湧いてきてしまったのかも知れない。

プシュカルのお買い物天国の入り口
絶対に買わなくて良かったブレスレットを買った。
不安定なコースターにもなる。
ジャイプールの青い小皿もスウェットパンツに包んでダンボール行き。
日本でも買えそうなタッパー2個セット
タイで買ったサングラスが泣いた
デリーの無印には食品は一つもなかった…
タイガー・シュロフ
カオシンの美肌に憧れて買ったローズウォーター



ジャイプールの後にデリーに戻って、ヒマンシュに預けていた荷物を返してもらったら、もうバックパックに収まらなくなってしまっていたので、段ボール箱に詰め込んで、不要とみなした荷物を送ることにした。
中身のほとんどがあまり着ない服で、デリーに着いた1月末に、あまりに寒くて焦って買ったH&Mのスウェットズボンや、タイで買った白いワンピースや、乾きの悪い青いワンピース、手洗いし過ぎて破れたズボン、買ったばかりのタッパーなどを詰めた。
あとは、日本から持ってきていたジェルネイルセットは、一度も使わないままダンボール行き。
刈り上げを刈るためのバリカンも、刈り上げはもう伸び切ってもう少しでくくれそうなので、そちらもダンボール行き。
大量に持ってきた白髪染めも、今のところ月に一度のペースでしか染めていないし、そんなにいらない計算になったのでダンボール行き。
枕にもなるネックピローもあれば使うけど、けっこうかさばるし丸い形がどうにもバックパックに詰め込みにくいので、不要とみなしてダンボール行き。
あとは何を返したっけ。
日本の胃薬は、全部戦力外通告でダンボール行き。
消毒用のアルコールやマスクの予備も、ダンボール行き。
USB充電できるホットアイマスクも、下痢嘔吐がひどくて悪寒で震えが止まらなかった時に、体を温めるために使っただけだったし、いつものアイマスクで事足りているので段ボール箱行き。
それからインドの謎ジェルを5本買い溜めして、しめちゃんにあげられるようにダンボール箱行き。
これだけでも段ボール箱は4kgになった。
全体としては、多分出発前より軽くなった気がする。
荷物が軽くなると、移動が億劫にならないし、パッキングの手間も少し省けるし、心もフットワークも軽くなった気がする。
要らないものが分かってきて整理できて、また新たな方面の旅を始めるタイミングだったから、ちょうど良かった。

インドの謎ジェル!
郵便局の外にいる荷物包み屋さん


これから北に向かうので、シムラーあたりでヒマラヤ山脈に近づくにつれ、寒くなると思う。
時期的には暑くなっていくタイミングでもあり、涼しい地方に向かうので、気温がどんな感じなのかいまいち掴めない。
もしかしたら、ホットアイマスクとスウェットの長ズボンを手放したことを、震えながら後悔する夜が来るのかなとも思うが、その時はまた買えばいいやと思いつつ、なぜか保険として、プシュカルで買ったウールのポンチョは手元に残し、バックパックの底に眠らせている。
これがなければもっとバックパックのスペースは空くのだが、まあ仕方ないかと思っている。

現時点で、主にインド旅で持ってくれば良かったなと思うものは、持ってきそこねた粉末醤油。今非常にI miss醤油である。
タイなら簡単に手に入るものもインドではなかなか手に入らない。
鍋でキューブの濃厚白湯スープもあと10個くらい持ってくればよかった。
インドのインスタント麺マギーを濃厚白湯で作ればもう完全なる日本のラーメンになる。しかし、うどんだしで作るマギーも、麺に含まれている塩分とうどんだしで不思議なケミストリーを起こして和風ラーメンに変わることがわかった。
これは大発見であった。
味噌汁は意外といらなかったかも。
味噌汁だけでは腹の足しにならないし、インドの洗礼時には何も食べられなかったから味噌汁が助かったが、健康体の時は味噌汁と一緒におにぎりも欲しくなるから、味噌汁には意外と手を出さないまま、ずっと運び続けている。
タイで買い足した粉末の緑茶は、毎晩の癒し。緑茶は、時々インド人が「緑茶を試したい」と言うので、あげている。粉末は水にも溶けるから良かった。
異国で旅している最中に、日本食の味を欲することは、これまでの旅ではあまりなかった。
日本料理のレストランなど寄ろうとも思わなかったのだが、インドということもあると思うが、スパイスに飽きてしまい、どうしても和食の優しい味を求めてしまう。
それも長旅だからこそなのだと思うと、そう思えること自体が、つまりは長旅をしていることがありがたい気もする。
そして、今は、プシュカルと同じく聖地がゆえに肉料理が消え去った町リシケシュにいるため、I miss肉トゥーマッチなのである。
でも野菜を美味しく食べる工夫や技が想像を超えてくる時、ちょっと嬉しくて美味しく野菜をいただけているので、これもありがたい気もする。
ただ、ビーガンだとか何とか言って卵抜き、砂糖控えめでケーキを作るのは無理があるようにも思う。どれもあまり美味しくない。
豆乳を使ったり、ピーナッツバターとか色々工夫しているが、ケーキやスイーツはそういうのじゃダメなのよ。
もう少し頑張って欲しいと思う。

夜ご飯を食べ損ねた時に。
キッチンのある宿だと嬉しい。
何でか知らんけど持ってきていたきなこもち。
インドでは禁断の牛丼を、
在印日本人向けスーパーで見つけた。
インド人に隠れて食べた。
インドでCoCo壱!
さすがにトンカツは許されないのでチキンカツでした。
地味に福神漬けが泣ける味わい。



長距離移動日の前日は、特に注意してお腹を壊さないように、スパイスを使ったカレーは避けるようにしていたりする。
初回は夜行列車に乗ったが、その後の移動はバスばかりなので、長時間トイレのないバスで、トイレ休憩のタイミングも読めないから、水分も摂り過ぎないように気をつけている。とにかくお腹を壊さないように、とにかくトイレに行かなくて済むように最善を尽くす。
スパイスに飽きてきているということもあり、カレーの頻度自体が減ってきている。
誰かと一緒にごはんを食べるときは、チャンスとばかりに1人では食べきれないサイズのピザとか、何種類も頼んでちょっとずつ色々食べられるような料理を選んで、楽しむようにしている。
これから北に向かうので、チベット料理を中心とした食生活に切り替えていけるので、楽しみである。

書きたかったことはこういうことではなかったけど、まあいいや。

長旅と言ってもまだ3ヶ月弱、インド2ヶ月弱の現時点での状況報告みたいになったが、書いてちょっとスッキリした。
もうすぐインドでは、ホーリーという色粉をかけあうクレイジーな祭りが始まる。
この祭りに参加したくて、わざわざインドへやってくる人も多いが、私は何としてもこのウエーイなパリピのノリに巻き込まれないようにしたい。
というのも、デリーで2回も子供に水風船を顔面に投げつけられて(2回目は間一髪顔面ヒットは凌げた)、びしょ濡れになったし、何より右側の顔面がビンタされたみたいに痛くて、とんでもないと思ったのである。
誰も私に色粉をかけないでそっと1人にしておいて欲しい。
シャンプーとか洗濯が大変そうだし汚れたくない。安全な場所にいたい。

なので、初の試みとして、ホーリーにインドでソロキャンプをすることにした。
リシケシュの山の中でソロキャンプ。
とは言ってもテントはレンタルだし、料理も自炊よりも作ってもらうのがメインになると思う。
さて、インドのキャンプってどんなのなのか。かなり興味があるので、ワクワクしている。また報告したい。

インドでのことで書きたいことがたまってきてしまった。
タイとラオスではそれほど遅れなく日記代わりにnoteを書けていたが、インドでは毎日色々とあるし、ネットも不安定でなかなリアルタイムでnoteを書くのが難しくなってしまった。
持ってきている紙の日記帳もラオス初日で終わっている。これもダンボール行きかと思ったが、一応まだ日記帳を運び続けている。
おそらくもう再び書き始めることはないだろうけど、諦めてはいない。
沢木耕太郎の深夜特急のノートは時々思い出したように使っているが、時々である。

とりあえず、そんな今日この頃。


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