見出し画像

ミルフィーユ鍋で温まる夜【3度目のソロキャンプ】

突然ですが私はミルフィーユ鍋など食べないのです、普段。
何故なら白菜と豚肉だけを綺麗に交互に並べて何がおもろいねんと思っていたし、鍋にはつくねや水菜やもちやマロニーちゃんや鶏肉も入れたい欲張りタイプだから。
しかし、メスティンで鍋をやる場合、小さく切らないといけないし、それほど具が入らないということ、それを逆手に取って世間で噂のミルフィーユ鍋とやらを初めて作ってみることにした。家で作ったのがこちら。

画像5

綺麗に入れられたし、隙間にさつま揚げを入れる遊び心もちらりと。

画像6

手軽だしちょうどいいかもね、と思い、寒いキャンプの夜のメニューに採用した。
味付けは、ポーションタイプのプチッと鍋の塩ちゃんこ味に、ここでもセレブ感を出す5パック648円の茅乃舎の極みだし。

画像1

少し豚肉の色が悪くて白菜がしなしなになっているのには理由がある。
キャンプ場で調理しなくていいように、家でメスティンにラップを敷いて白菜と豚肉を綺麗に並べ、そのままラップで包んで冷凍庫に入れて凍らせたのだ。さすがに横着し過ぎたと、既に自然解凍されつつあるこれをキャンプ場で見た時に後悔した。真夏じゃないし凍らせる必要はなかった。
まあいいや。
火を通せばどうせ白菜はしなしなになる。
見栄えは無視しよう。
そして、Twitterのフォロワーさんからの貴重な意見を取り入れて、腹持ちの良いもち巾着をさつま揚げの横に入れた。
火にかけてしばらくしてから蓋を開けたら、ドン。

画像2

うん、美味しそう。
極みだしのいい香りがする。
並大抵の香りじゃない、5パック648円の高貴な香りだ。

画像3

そしてもち巾着がいい仕事をした。
火が通れば色の悪い豚肉もしなしなの白菜も何の問題もなかった。ポン酢で食べたりそのまま食べたりして楽しみ、最後はメスティンを右手で持ちそのまま口をつけてお出汁を飲み干した。ワイルドだぜー。
なんせ高貴なお出汁だから一滴たりとも無駄にはしない。
ふぅ。
体がぽかぽか温まった。
空っぽになったメスティンに水を入れ、湯沸かしを開始。水筒と、湯たんぽにするナルゲンボトルとホット用のペットボトルの分を、まるで産婆さんのように大量に沸かし続けた。テントの中でのお楽しみ用に、スノピのチタンマグに熱々の生姜紅茶を入れる。
ペットボトルとナルゲンボトルを寝袋の足元と首元に突っ込み、トイレと歯磨きを済ませる。

画像4

ミルフィーユ鍋のおかげで芯から温まった体を温かい寝袋へ滑り込ませる。
あったかい。
生姜紅茶で更にポカポカ。カイロも貼ってスタンバイOK。
朝までぐっすりいきたいところ。
しかし、お出汁と生姜紅茶を全部飲み干したせいで、夜中にトイレに行きたくなって寝袋の中で相当戦った。
戦いに負けて寝袋から出て震えながらトイレへと暗闇の中を走る羽目になった。
それはそれは寒くてたまらなかった。
それだけがこの夜の唯一の失敗。

(キャンプ飯の話はまだ続きます…)







サポートしていただければ、世界多分一周の旅でいつもよりもちょっといいものを食べるのに使わせていただきます。そしてその日のことをここで綴って、世界のどこかからみなさんに向けて、少しの笑いを提供する予定です。