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【海外幼児教育&保育】子供の不安やストレスを軽減する方法&アクティビティ

こんにちは!
カナダのカレッジで幼児教育を勉強中のNorikoです。

今回は子供の不安やストレスを軽減する方法&アクティビティのお話です。少し前に「子供のストレスとどう向き合うか」のお話をしました。その中で

ストレスを予防する

ストレスの症状を軽減する

問題解決スキルを取得する

避けることのできないストレスに少しづつ慣れる

ということをお話ししましたが、今回は具体的な方法や子供と一緒に取り組めるアクティビティを紹介しようと思います。

ストレスを予防する方法は、生理的欲求を満たし、安心安全だと感じる環境を提供する、愛情欲求を満たしてあげることです。腹持ちの良い食事、しっかりとした睡眠、家族との会話、スケジュールを詰め込みすぎず、子供が子供らしくいられることがまずはストレス予防に繋がります。

ストレスの症状を軽減する方法で一番簡単なのは呼吸法です。そう「深呼吸」です。深呼吸はストレス値が上がってこわばった身体を緩め心拍上昇を抑える効果があります。お子さんに教えるときはまず、落ち着いているときに風船を使ってみましょう。大きく息を吸って、ゆっくりと息を風船に送り込みます。ポイントはゆっくりと息を吸って吐くことです。間違った方法では過呼吸で逆効果です。風船に慣れたら次は風船なしで、風船を頭に思い描きながらゆっくり深呼吸の練習をします。子供たちがストレスのサインを出し始めたらまずは深呼吸を一緒にしようと声をかけてみてください。

問題解決スキルを取得するのも1つの方法です。乳幼児には難しいですが2歳前後でおしゃべりが始まった子供には有効です。例えばおもちゃを取られそうで泣いている子には「僕の/私の」とお友達に言おうねや、お友達に嫌なことされたら「やめて」と言おうね、と教えてあげることができます。
余談ですが、私の住んでいるカナダでは子供に主導権があります。我が子が遊んでいるおもちゃを他の子が遊びたいと言ってきたら「〇〇ちゃん(我が子の名前)に聞いて」と言います。幼児教育の現場でも同じで、Aちゃんが遊んでいるおもちゃをBちゃんが取ったら「返しなさい」と言います。一緒に遊ぶことも強制しません。ただし年齢が上がってくると「一緒に遊びたかったらAちゃんに聞いてね」とあくまでも子供主体です。

避けることのできないストレスに少しづつ慣れる方法というのは、例えば歯医者や病院に行かなければいけない、弟妹ができる、などが起る場合のストレス対処法です。小さい子供の場合は絵本を読んで同じ状況の主人公がどうやって克服しているかを一緒に学んだりすることができます。あとはその子に合ったアクティビティを一緒に探して試してみることが有効です。具体的には、深呼吸法、自分自身の身体を「ぎゅーっとして離す」を繰り返す、親子の会話で「もしこうなった時はこうしよう」とあらかじめ予防策/解決策を準備しておく、などです。

あと私がカレッジの勉強中や我が子が学校で学んできたストレスを軽減する方法に、ウォーリーモンスター、50のコーピングスキル、Kelso’s Choiceというのもありました。

ウォーリーモンスターとは「The Very Hungry Worry Monsters」という絵本のなかに出てくる「心配事や不安を食べてくれるお化け」のことです。そのモンスターを使ったアクティビティで子供たちは大きな封筒を好きなようにモンスターの顔に飾りつけます。心配事や不安が出てきたら小さな紙に書き出し「ウォーリーモンスターに食べてもらう」というアクティビティです。

50のコーピングスキルは自分に合ったストレス軽減法を見つけるアクティビティです。ポスターに50種類のストレス軽減アクティビティが掲載されていてその時の気分や試してみたいアクティビティを子供が自主的に選ぶものです。散歩に行く、嫌なことや不安事を紙に書いてみる、お水を飲む、ヨガしてみる、本を読む、塗り絵をする、誰かと話をする、といったことが50個載っています。

Kelso’s Choiceとは、小さな問題が起こった時に自分で解決できるかもしれない選択があるというものです。選べる選択肢は、話してみる、譲り合う&順番交代する、無視する、その場を去る、やめてと伝える、謝る、お互いが納得する条件を出す、気分が落ち着くまで待つ、違うことをする、です。

年齢や環境によってできることは限られていますが、小さい頃からストレスと上手く付き合う方法を知っておくというのはとても大切なことです。ストレスを避けては生きていけませんので、少しずつの練習で子供でもストレスを自分で軽減できるようになります。

まだまだカナダのカレッジで学んだことをシェアーできたら嬉しいです。引き続き応援よろしくお願いします。


参考文書
Psychology Foundation of Canada's "Kids Have Stress Too!" Program. (2009). KHST! Preschool and Kindergarten Program.


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