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第26話(最終話) 小企業経営者は現場の知識で競わない

さて、「ホワイト小企業の作り方」は、そろそろ終息に向かいたいと思います。今回をもって終了とさせていただき、次回からは、未来へ向けた動きのメイキングをご案内していきたいと思っております。

今回が「ホワイト小企業の作り方」の最終話です。


小企業経営を長く続けていくには、「現場を知っていること」は絶対だと思います。

エリート会社員の方は特に、マネジメントがわかっていれば、事業の中身に精通していなくても経営できる!って勘違いしがちです。

実際、僕も一時期そうでした。

年商1億円くらいの時期は、みなさん、ちょうどそうなる傾向にあるようです。

つまり、自分は現場、営業に出ずに、事務所で机に座っている人になるということです。

2,3人の従業員の方とやっていくにはそれでいいと思います。

ただ、自分の事業に惚れて、もっと多くの方に携わっていただきたいと思ったらそうはいきません

ある程度の人数になっていれば、要所に人材がいますから、その方を信じてマネジメント!というのもありですが、そこに行き着くまでの小企業では、それでは持たないと思います。

なぜなら、そのレベルの人数だと、現場のリアルな相談を直接受けるし、リアルなお客様の声を聴いて、細かく集客手段、商品を常に改善していかないと、あっと言う間に手遅れになるからです。血を流し続けている余裕は小企業にはありません

数人の手漕ぎ舟と大型客船を思い浮かべてください。その違いです。小舟は、「吹けば飛ぶ」ということです。

懸命に漕いで勢いをつけ、風に乗って漕がなくてよくなった瞬間に、そう勘違いするのです。手で漕いだ勢いなんてあっという間に尽きてしまいます。


なにより、現場を楽しんでいる社長を見れば、社員にはうれしく映ります。

それこそ、「一緒にいたい人」です。

ただ、「この現場に精通する!」にも、落とし穴がありました。

現場知識の覚えたての頃が注意です。

下手に現場知識がついたときの「知ったかぶり」が1番怖いのです。

これも僕の失敗談の1つです。

現場からしてみれば「現場よく知らないくせに。じゃあ、自分でやりな。もう教えてやんないよ」と腹で思われているのは間違いありません。

僕は、以前お話した通り、空手で一流だったと言ってもいいと思いますが、空手の話で「あーだ、こーだ」の議論になっても、熱くならずに、「そうだね。そうだね」って笑って聞いてられます。

もし、新しい技を知らなかったら、「そうなんだ~。へー。教えてよ。面白そう!」って絡めます。つまり、余裕があるのです。

一流の人って、そういう人だと思います。

「能ある鷹は爪を隠す」

ちょっと現場を知っても、知ったかぶりをせず、「へ~、知らなかったな」とか「僕はこう思うけど、念のため有識者に聞いてみて」としていると、情報が集まってくると思います。

その姿勢が経営者には大事ということです。



これで「ホワイト小企業の作り方」の連載は終了となります。長い間、お付き合いいただき、本当にありがとうございました!

さあ、次回からは、「未来の小企業作りへの挑戦」になります。

お楽しみに!

では、今日もみなさんにとって素敵な1日になりますように!

以上、河越でした!


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