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結婚式屋が「キャンプ場をやる」と1人で始めたら、気がつけばいろんな人が鳥取に集まるようになっていった話

今から3年前ーー。
初めて氷ノ山のキャンプ場に訪れました。

3年経った今、宿泊施設・スキー場・キャンプ場を運営するようになっています。来年さらに盛り上げていくために、今日も会議をしていきます。

当時は「アウトドア事業立ち上げるわあ」と言って、ブライダルの会社をやっていたぼくの周りにはまだ1人も協力者はいなかったんですが、、

気がつけば今関わってくれているメンバーは、キャンプ場で働いているスタッフをはじめ、地元企業、地元自治体、県庁など数え切れないほどになっています。。(本当にありがたいことです。)

今年から宿泊施設やスキー場の運営もスタートすることができて、「あの頃はみんな無理言ってごめんね」と謝りたいなと思いました(笑)

そのうえで僕らが今改めて「どういった組織を目指しているか」をお話ししたいと思います。

目指すのは「同じDNA」

本当に1人から始まったキャンプ場運営。

人がいなさすぎて、最初は全然回りませんでした。経営している会社のブライダル事業部にも電話対応をお願いしたり、時にはキャンプ場に来ていたお客さんに「ちょっと週末働かない?」と声をかけてバイトしてもらったこともあります。(それで来ちゃうお客さんもすごい…!)

当時は僕自身もがっつりブライダル事業の現場にも立ち会っていましたから、遠い時は九州の大分で神前挙式をプロディースして、終わったらそのまま鳥取に戻ってキャンプ場の運営をする日々…

片道600km。車を運転しながら、本当にやばいなと思う時もありました。

あの頃があるから今があるのは確かで、おかげさまで運営体制も180度変わりました。

だから、いま僕が考えているのは「同じDNAを増やそう!」ということです。ここでアウトドア事業に携わる人たちは鳥取にかぎらず、いろんな県の出身者が集まっています。

東京や福井でスカウトして鳥取にきてくれた人や福岡からたまたま転勤できた大手企業勤務のキャンプ好き、などなど。

僕たちはいわゆる地元に昔からあるキャンプ場を運営しているわけですが、これだけ幅広い人材が集まっているのはけっこう珍しいんじゃないかなと思っています。

僕たちが目指すのは「”もったいない”を生かすこと」です。

一緒にキャンプ場運営をしている仲間たちが、鳥取県のキャンプ場やアウトドア施設だけでなく、それぞれの地元やキャンプ場をやりたいと思う場所で運営できるようにしていきたいと考えています。

鳥取で運営するキャンプ場やサウナなどのアウトドア事業には、確かに同じDNAが流れています。そこで働くスタッフたちにも、同じようにそのDNAが受け継がれていくことでしょう。

鳥取だけじゃない。もったいない、生かされるべき場所が日本にはもっとたくさんあるはずです。

どんな形でもいいと思っています。独立していくのもいい。暖簾分けみたいに分社化するのもありかもしれません。

それをやっていきたいと思う理由は、僕が鳥取に魅せられた理由と同じです

これだけの山や海、砂丘など、季節によって姿を変える自然が鳥取にあるなら、他の地域でもまだまだ生かすことができる自然がないわけありません。

僕らはいままでの「キャンプ場の在り方」というものを少しですが、変えたんじゃないかと思います。であれば、鳥取だけにとどめて置く必要なんてないな、とあらためて気がつきました。

「新卒」だからこそできること

運営するキャンプ場は、5年前に1ヶ所目がスタートしてから、今では6拠点10のアウトドア事業を展開しています。

今年の冬からは新たに「高原の宿 氷太くん」と「わかさ氷ノ山スキー場」の運営を始めることができました。

これにより夏がメインで、あたたかい時期しか運営できなかったキャンプ場やサウナ運営から、冬のアクティビティを加えた通年で鳥取の自然を楽しむ体制が整ってきています。

だから今「新卒」採用を強化するタイミングでもあるのです。

ふつうキャンプ場というのは、地元の指定管理者が運営するのが通例です。ただそれは「本当に運営しているって言えるの?」という状態であることも少なくありません。

地元の知っている人が来るけど、「行ってみたい!」と外から人が集まる場所にはなっていませんでした。

キャンプ場運営をビジネスとして見てはいなかったわけです。

だから「え!キャンプ場で新卒採用するんですか?」と当然のことながら非常に驚かれることになります。

僕らはキャンプ場をリブランティングしてより良い状態で運営し続け、ビジネスとしても持続可能なモデル。なので、アウトドア事業全体として閑散期がなく雇用できて、かつ毎年新しく拠点や事業を増やす中で自分を成長させられる環境を提供できます。

これまでのキャンプ場運営は、どこか惰性な部分があったんじゃないかなと思います。地元ならではのつながりがあったり、キャンプなんてそもそもビジネスとして成立するものじゃないと思われていたり……日本ではどこか”仕事”として見られていないことを感じていました。

それが僕らはイヤでした。新卒採用をやっていこうと思ったのは、キャンプやサウナなどアウトドア事業ではビジネスマンとして成長できないというような固定概念をなくすためでもあります。

新卒から、毎年新しいチャンレンジをしていくDNAをつくっていく。ここがやっぱり僕たちのアウトドア事業の強みだと思っています。

永久就職なんてあり得ないと思っているから

僕らのアウトドア事業には、地方移住者がたくさん関わってくれています。

一方で、ずっとここで働いてもらおうなんてことは思っていません。これは先ほどもお伝えしたとおりそれぞれの思い入れがある場所にやりたいキャンプ場をつくってほしいと思っているからです。(僕が行きたいと思えるキャンプ場が日本中にできると思うと嬉しくてたまりません。。)

たとえば、福井県から来てくれたまえさん。

僕が福井からスカウトしてきてもらったんですが、彼も福井県で同じような指定管理者としてのキャンプ場運営ができるようになりたいと言っています。だからノウハウをすべて見せているし、今も一緒になって考えながらキャンプ場運営を進めています。

福岡から転勤で鳥取に来たくっすーは、平日は大手企業営業マン。休日は副業でキャンプ場運営を手伝う心身ともにマッチョな男です。

彼も会社員として勤めながら、ゆくゆくは地元九州でキャンプ場を開きたいと言っています。

だから副業であろうと僕がこれまでやってきたことは出し惜しみしません。アウトドア事業をやる上でのリアルな情報と、新しい拠点や事業を作る今だからこその経験を一緒に作っている感覚です。

やりたいと思っている人には裁量を持ってもらって、対話をたくさんする。その上で、一緒に考えていくことを何より大事にしています。

こういった多種多様な人材がいることは、考え方に柔軟性を生み出し、新しい価値観をもたらせてくれます。情報感度はやっぱり若い人のほうが高いです。お互いに学び合う姿勢が必要です。

社員であろうと、副業であろうと、これから自身でキャンプ場を運営しようとしている人の言葉や行動は、入ってきた新卒社員にもいい影響があると思っています。

そんな職場環境はなかなか見つかりません。

僕は今年オープンした日野町の「リバーサイドひの」を中心に運営をしていました。そのほかの「わかさ氷ノ山キャンパーズヴィレッジ」、南部町の「緑水湖オートキャンプ場」、琴浦町の大山の国立公園内にある「一向平キャンプ場」などは基本運営を任せている状態です。

もちろん僕が愛犬のロンとともに鳥取を西から東へ横断して、各キャンプ場を回る日々に変わりはありませんが(笑)

車内で眠そうな愛犬のロン

これも、自分もこれからキャンプ場をやっていきたいと主体的な人材が集まってくれたからこそ実現できたことだと思っています。

見つけてもらうには、おもしろい挑戦をし続けていくだけと思います。だから宿泊施設、スキー場運営も、来年に向けてさらに仕掛けていきたいと思っています。

「価値観が近い」人に出会えるおてつたび

以前こんなツイートをしました。

僕たちの強みは「新しいことに挑戦し続けて、それを知ってもらって、人が集まる仕組みを作り続けている」こと。

これは、どういうことか。

たとえばどんなにキャンプ場を綺麗にリブランディングしても、誰も知らなかったら意味がありません。それに最先端の設備があるキャンプ場であっても、一般の人が「おもしろいな」「また行きたいな」と思ってもらえなければ広がっていきません。

だから僕らのアウトドア事業の運営には、いろんな人が関わってもらえるような設計をしています。

その一つの要因が「おてつたび」です。

おてつたびは、「お手伝いをしながら、知らない地域を旅する」をコンセプトに、「お手伝い」と「旅」を掛け合わせた造語で、人手不足で困っている地域の方々(農家や旅館など)と「働きながら旅を楽しみたい人」が出会えるマッチングプラットフォームです。

ヒッチハイクをしていた2人組の大学生は、その後おてつたびでキャンプ場のお手伝いをしてくれて、大学休学中に2ヶ月間インターンとして働いてくれました。今でも定期的に連絡をとり、キャンプ場にもきてくれています。

おてつたびでは大学生やいろんな経験を持った人たちが集まるからおもしろい!

おてつたびを通して出会って、5回もおてつたびにきてくれた東京在住だった彼女は、今年地域おこし協力隊として鳥取に移住してきてくれました。今こうして一緒に働けていることに出会いほど大事なものはないなと感じさせてもらっています。

今回こうしてnoteに記事を書いているのも、「こんな面白いことをしてるのに、もったいない!」とキャンプ場に来てくれたおてつびとが言ってくれたからです。

全部、人だと思う。

人が来てくれるからこそ、また新たな出会いが生まれて、想いが生まれます。そうして人が集まるから、いろんなフィードバックをもらえるし、キャンプ場の運営にも磨きがかかっていくと思っています。

採用をするときも、何度かの面談をした上で、最後にはおてつたびにきてもらっています。実際の業務やお互いの人となりを知る時間をつくることで今後自分が働くイメージもつきやすいし、ミスマッチも生まれにくいと考えているからです。

このように、ただキャンプ場にお客さんとしてきてもらうことだけではなく、働き手としてきてもらうことで価値観を共有できる仕組みがうちの強みです。

拠点と事業を増やしていくと、それに伴って働き手も必要で……となっていく。もっともっと事業を進めていくことを考えると、まだまだ一緒につくっていく仲間が必要です。

そんなわけで5年前に1人で始めたアウトドア事業も、いつの間にか県をまたいで移住してきてくれるところにまでなりました。本当にありがたいことです。

それでも継続して新しい拠点や事業を増やしていけるようになったのは、ここに集まってきた人であり、同じDNAをつくりだしているチームがあるからこそだと思っています。

そんな僕たちのキャンプ場で働きませんか?

僕らのアウトドア事業で一緒に働くと世界が広がります。

これは自信をもって言えることです。

世の中には、地域おこしや地方創生などいろんなアプローチで取り組んでいる人たちがいます。でも、いまやっていることが「地域のためにつなげられていない」と思っている人も多いんじゃないかなとも思うんです。

うちで働くと、自分の知っている方法や世界だけではなく、「キャンプやサウナなどアウトドアで地方創生している」ことをリアルに感じることができます。

それは誰かにとっては遊びのようなもので、ストレスの感じない楽しいことである可能性だってあります。「どう周りの人たちを巻き込みながら、事業を作っていくか」というところまで、地続きになっている。楽しみながら、もっと面白いことにチャレンジしたいと思っている人にぜひ来てもらいたいです。

ただキャンプ場を運営するのではなく、「事業全体」が見えるようになります。

最初にもお伝えしたとおり「将来自分でキャンプ場を開きたい」という人がたくさんいますが、そういう人をむしろ歓迎しています。

うちに入るには、いまがいちばん面白いタイミングかもしれません。

5年前に始まった事業で、ようやく最初の”キャンプ場運営の基盤”ができました。これから冬のアクティビティで、さらなる展開が始まるところです。

ここからもどんどんと自然を楽しめる今あるものを生かしていきながら、いろんなプロジェクトが立ち上がり進んでいきます。

ぜひアウトドアによるあたらしい地方創生を生み出しましょう。そしてもっと自然で遊べる楽しい場所を作っていきましょう!

ご応募お待ちしております!!

早速氷ノ山での「スキー場運営」のおてつたびの募集も始まっています。


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