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3つのマーケティング基本戦略を書く。

戦略について考えるとき、知識として「定石」を知っておくのが有効だそう。定石を知っているからこそ、プラスアルファの能力で競争相手と差別化できます。

という事で、今回はマーケティング戦略を考える上で基本のパターンを書いていきます。


「戦略の優位性」と「ターゲットの広狭」の2軸でパターンを考える

戦略の優位性 → 「コストで勝負」か「差別化で勝負」か。
ターゲットの広狭 → 戦略ターゲットは広いか狭いか。

マーケティングでは、上記の2軸で基本戦略を練っていきます。

「J -NET21 経営課題を解決する羅針盤」より(https://j-net21.smrj.go.jp/qa/org/Q0050.html)

コスト・リーダーシップ戦略

「経験効果」や「規模の経済」の活用や有利な原材料の確保など、あらゆる面でコストの削減に努め、高いシェア獲得を目指す戦略です。

(事業規模が大きくなればなるほど、単位あたりのコストが小さくなり、競争上有利になる効果があります。)

でもコストを削減したために、品質やサービス水準が劣ってくると、より低価格での販売を余儀なくされ、せっかくのコスト優位が収益に反映されなくなります。

コストリーダーシップ戦略においては、他社と同等以上の品質やサービス水準を求められるものの、方向性はあくまで「他者を凌駕するコスト地位」であり、そうしたコスト地位を可能にする強みの構築が何よりも重要です。


差別化戦略

差別化とは「顧客にとって意味のある違いを作り、独自の魅力を持って競争優位を目指そう」と言う戦略です。
差別化戦略では、他社の追随を許さない魅力が必要になります。

(差別化の手段には製品の品質や特徴、ブランド、顧客サービス、流通チャネルなど様々なものがある。)

また差別化戦略で成功し、顧客に独自の価値を提供する企業であると認識されれば顧客の価格感度が低下し、高い価格が可能になり、さらに顧客のロイヤリティーが形成されることもあります。

差別化戦略は収益性の向上を可能にする戦略ですが、いかに差別化に成功して顧客の支持を得たからといって、顧客はそのために「金に糸目をつけない」と言う事は考えられません。
つまり、差別化戦略においても、コスト削減の努力は非常に重要です。

通常、差別化するためには割増コストが必要であり、その割増コストによってそれ以上の割増価格が実現されなければ、差別化戦略として成功は難しいでしょう。


集中化戦略

集中とは、特定の市場セグメントに焦点を当てて、そこに経営資源を集中させることによって競争優位を確保しようと言う戦略です。

集中化戦略には【①特定セグメントのみ、集中によってコスト優位を高めるコスト集中戦略】【②特定セグメントのみで差別化を求める差別化集中戦略】があります。
(場合によっては集中の結果、コスト優位と差別化の双方が達成されると言うこともあり得ます。)

この戦略を実施するためには、競争優位を得るためにセグメント間に差異があり、市場全体を標的としたコスト・リーダーシップ戦略や差別化戦略を採用する企業では、当該セグメントにうまく対処できない事情があることが必要です。

(つまり大企業が「イメージの悪化」や「収益性が見合わない」等の何らかの理由で参入してこないセグメントであることが重要です。)

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