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マーケティングを学ぶと思い出すこと。

マーケティングを学ぶと、『ビジネスとはクライアントの問題解決』とか『お客様にファンになってもらう』とかのフレーズをよく目にします。

つまり、クライアント目線に立ってクライアントに本当の価値を実現させることで、クライアントからの評価を高め、自らのビジネスに良い流れを還流させるということかと。

そこでいつも思い出すのが、若かりし頃(と言っても40前後 若くないか?)に行ったことのある心療内科のクリニックです。

そこは医院長がマンガ等も出していて、多店舗展開、全国的にも有名なクリニックでした。

ちょうど部署の異動などもあってメンタルがかなり崩れていた自分は、「良い機会だし、診てもらおう」と思い、そのクリニックを訪れたんですね。

患者さんも待合にかなりの数がいて、病院なのに静かで『これが精神科のクリニックの雰囲気なのか・・・』と、思った記憶があります。
受付の看護師?は感じの良い方が多くて安心しました。

診察室は個室で、いくつもの扉が並んでいます。受付を済ませて待合で待つこと30分。
病室は一畳程度の個室で医師と面談。

といっても、体調が悪いわけではないので、雑談のような話をして薬を処方されて終わりました。
特にメンタル的な診察のようなものも、メンタルを回復するためにはどーこーした方が的なアドバイスもなく。

まぁ、こんなモノかなと思い、何度か通ったのですが、毎回医師の先生が違う上に、毎回のヒアリング内容が重複します。
先生(今となっては本当に先生だったのかとも思いますが)の対応も、良い感じの人もいればつっけんどんな人もいて、本当にこんな対応でメンタルが回復するんだろうか・・・という感じ。

そもそも患者(私です)にまったく寄り添ってくれている気がしないんですね。
なにしろ、毎回、イチから診察して軽い初対面の雑談して終わるわけですから。

ある日、とんでもなく感じの悪い先生?に『で?どーしたの? へー、ふーん。それで? 気のせいじゃない?』的な対応をされ、ブチっと切れて盛大に受付にクレームを入れて、焦った受付と他の先生から診察(というかクレーム対応)を受けた時から、もう二度と行くことはありませんでした。

多店舗展開で認知も高かったので、信頼感はあったのですが、地に落ちるどころかマイナスでした。
時間とお金を無駄にした!と非常に後悔しています。
患者を金ヅルとしかみていないから、あんなロクでもない対応が出来るんだなと思いました。
(個人の感想です)
待合に大量に待たされている患者が、養鶏場のニワトリのように思えました。
(個人の感想です)

ゆ◯メンタルクリニックさん、あなたです。
あんな対応で患者のメンタルが本当に改善すると思っているのでしょうか。
本当に最低な体験でした。
◯うメンタルクリニックさん、あなたです。
この体験は、事あるごとに思い出されて、気分を害されます。私の人生に、大きなキズを残してくれました。

その後、別の個人でやられているメンタルクリニックで診察を受けたのですが、全然対応が違いました。

精神医学的な知見に基づく診断と、アドバイス。
患者(私です)の立場に寄り添った傾聴と、薬 治療方法に関する提案をしてくれました。
15分程度の診察時間でしたが、大変心が軽くなって、前向きになれました。
おかげで、今では完全に回復して日々を過ごせています。

御茶ノ水の駅前にあるメンタルクリニックです。
大変お世話になり、本当に感謝しています。

良い心療内科に出会えた、という意味では、前者のクリニックにも利点があったのかもしれません。
ロクでもないクリニックと、良いクリニックの比較ができた、という程度ですが。

マーケティングを学ぶと、クライアントの問題解決をして、ファンになってもらおう!という論点が強く取り上げられますが、同じくらい敵を作らないということも大切かなと思います。

今となっては、前者のロクでもない対応の「ゆ◯メンタルクリニック」も後者の素晴らしい対応の「お茶の水メンタルクリニック」も、ほとんど診察内容は記憶に残っていません。
ただ、猛烈にイヤな思いをさせられた事とその時の記憶、とても良いサービスを受けた記憶は強く残っています。
そして、嫌な気持ちにさせられた記憶の方が、非常に強い。

良い対応をしてもらったクリニックについては、当然ですが同じような悩みを抱えている人に「あそこは良かったよ!」「診てもらうならあのクリニックがオススメ!(実体験)」と伝えます。

これが、マーケティングの本に書かれている顧客が顧客を連れてくる、良い口コミが広がるということでしょう。

一方で、同じ口コミをする時には、必ず「あそこのクリニックは最悪だった」「こんな対応で、ロクでもない扱いを受けた」(実体験)という話もします。
顧客(だったモノ)が顧客を遠ざけているワケですね。そして悪いクチコミが広がっていくワケです。
更に、悪い体験はそれ単体でも話題に上るので、良い口コミよりも倍以上に伝わることになります。

この記事を見てもわかる通り、よい思い出よりも悪い思い出の方がたくさん出てくるんですね。
そして、そのイヤだった思いを発散させるためにネガティブキャンペーンを張り続けるワケです。
つまり何十年にもわたる、ネガティブな広告塔を作り出したってことです。


マーケティングについて学ぶ時、必ずこの時の体験を思い出します。
思い出すたびに、自分はクライアントには良い体験を与えられるように気をつけよう、と思います。そうでなくても、悪い体験はさせないようにしなくてはなりません。
良い体験はプラスに働きますが、悪い体験は、それに輪をかけてマイナスに働きます。ホント、一生忘れないでしょうから。


ここまで読んでいただき、ありがとうございました。よろしければコメントなどを書いていただけたら嬉しいです。また、フォローしていただいたり、スキを押していただければ、更新の励みになりますのでよろしくお願いいたします

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