使って気づいた「立てて置ける」ことの良さ
今回はクラウドファンディング実施中の波型キーケース「BYP 1」について。「地味だけど、実は大事なポイント」をお話ししたいと思います。
「BYP 1」はその形状から「ひとつひとつの鍵を保護する」「鍵同士がこすれ合わない」「複数の鍵をまとめられる」といった特徴に目がいきがちです。
それが当初の企画意図ですから、私たちも前面に出してご紹介しています。
ただ、実はこのキーケース、もうひとつ大きなポイントがあるんです。むしろ「それが一番大事では」とすら思える点が。
それは「立てて置ける」ということ。
たとえば一般的なキーケースの場合、平べったい形状がほとんどで、外出先のカフェなどでテーブルにそのままポイっと置いたりしますよね。
一緒にお財布なんかも置くと、それなりにスペースを取ることになります。カフェのテーブルがそんなに大きくない場合だと、窮屈な思いをすることもあるかと思います。
(お財布の上にキーケースを重ねて置いてもいいのですが、それはそれで安定しなかったり)
その点、「BYP 1」はゴムで留めると筒状になるため、円柱を立てるように置くことができます。するとテーブルとの接地面が少なくて済むんです。
これ、狭いテーブルの上では地味に助かります。
そして、キーケースを立てることで生まれるもうひとつのメリットは「忘れものが減る」です。
テーブルの上にポンと立てて置いてあると、まるで目印のような存在感が生まれます。なので席を後にするときも、自然と手が伸びます。
つまり、そのまま忘れて帰るという「うっかり」がなくなるんです。
これは私はもちろん、「月に4回、何かしらモノを失くす」ことで有名な(?)Quest FM のメンバー、DJ Masashiも大いに実感しているところです。
製品のメイン機能というわけではないために、Makuakeのページでも控えめに紹介するに留めているのですが、個人的には「省スペースで立てて置ける」「忘れものが減る」のは地味だけど大事なポイントだと思ってます。
作ってみて、使ってみて、分かることがあります。
★
思えば2012年にグッドデザイン賞を受賞した「Deng On」というプロダクトがありました。
伝言メモを残してもうまく伝わらない、という当時のオフィス事情に合わせて開発したものなのですが、キーボードのすき間に立たせて目立たせることを意識して作ってみたら、主たる機能である「メモを残す」よりも「コミュニケーションツールになる」ことが大きな特徴であることに気がついたんですよね。
はじめに意図していたものとは異なる点が「実は大事なポイント」になることがある。
モノづくりを続けていて面白いのは、こういうところです。
【お知らせ】
Makuake にて、クラウドファンディングを実施中です。東京、神戸、静岡とそれぞれ拠点の異なるメンバーがオンラインで会議したり、たまに会って合宿したりと対話を重ねて練り上げた「自分たちが欲しかったキーケース」です。
しめきりは4月10日まで。ぜひ応援購入よろしくお願いいたします。
ありがとうございます。励みになります。