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【デザイン日記24】向き合う


おととい、高校へキャリアの座談会に参加して、同じ大学の友人との帰り、ショッピングモールに寄り、お話をしていた。
というのも、私の弟のことでキャリアに関する悩みや不安がなんとなくあったのだ。

実はというと、この友人だけではなく、結構多くの人に弟について相談をしている。それが、イラストレーターになりたいという夢のことだ。弟は高校三年生になってから、そう言い出したのだ。私もデザインという近い道を歩いているので、その道がいかに茨の道なのかを知っている。

私なりに、弟にイラストレーターの適性があるのか、夏休みに課題を出しつづけたのだが、後半に関しては課題の提出が途切れた。絵を描きつづけられるというのも一つの才能であると思う。私は、それを乗り越えられなかった弟に対して、どのように接すればいいか分からなくなってしまった。

何よりも、今いる場所にも、似たようななんとなく高い夢だけを追い、何かの魔法がその夢を叶えてくれるだろうとでも思っている人が、悲しいながらも、いる。

そうした人に、弟はなってほしくないのだ。


アルバイト先の人には、それはきっと弟くんの経験値が足りないから、わかりやすいイラストレーターを目指そうと思ったんじゃないかなと言った。

ショッピングモールのフードコートで、友人は、なんでも試さないと自分のできることはわからないと言った。

本当にそのとおりだと思う。座談会の帰り、弟と向き合うことを避けていた私は、傷つく覚悟で、弟と向き合うことに決めた。

その日以降、3日間よる家族会議が開かれ、弟の長所を客観的に伝え、一緒に分析しながら、新しい視野を獲得できるように支援した。
今日は、今まで行ったことなかった専門学校へ見学に行ったようだ。弟は少しだけ、何かを感じ取ったらしい。母親もすこし安心したようだった。私はしめしめと、二人の姿を眺めた。

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