カネコのルーツをめぐる旅 ファイナル

長らくお待たせしてすみません。旅がハードすぎたのとぼくが怠惰で更新を怠っていました。

"カネコのルーツをめぐる旅"振り返ってみると意外とさっぱりしている。特筆すべきことなんてほぼない。

でも、あの夜のことはきっと忘れないと思う。新潟の親戚宅に泊まった晩。ぼくは抜けがけをしました。

お酒も飲みたかったし、タバコも吸いたかった。こっそり身支度をし、宿泊先から1キロ先にあるコンビニを目指した。

外灯はほぼなく真っ暗闇のみちを永遠にあるいた。歩いてしばらくたったころだろうか。二股の道に出くわした。

片方はコンビニへと続く道で片方は真っ暗闇。この瞬間ぼくは真っ暗闇に呼ばれた気がした。暗闇のなかで誰かがぼくのことを待っている。そんな気がしたのだ。

けれども、ぼくは小心者。さすがに見ず知らずの闇に向かって歩みを進める自信がなかった。だもんで、ぺこりとお辞儀をしてコンビニに行ってビールをちびりちびりと舐めながらタバコを吸って旅をふりかえり、おじさんのお宅に帰って爆睡をした。

で、翌日のこと。カネコ家のお墓へお参りに行くことになったのだが、昨日コンビニまで向かった道だ。ぼくらの車は昨夜ぼくが逡巡した二股の道で逸れた。

そう、ぼくが行くのを諦めた道である。その道の先で車が停まり、外の景色を眺めたときぼくはぎょっとした。なぜなら、一面カネコ家のお墓である。

昨晩呼ばれたあの気配は気のせいとするには必然すぎる。そう、ぼくはカネコ家の先祖たちに呼ばれていたのだ。

それから、和尚さんが来てカネコ家の永代供養を行った。ぼくは昨晩行けなかったことを詫び、今後待ち受ける未来についてお願いをした。

"これでカネコの呪縛"は過ぎ去った。そう考えながら東京の自宅へと帰宅した。ぼくはいますっごくスッキリした気持ちである。

結果的には行ってよかった。行く道中大変だったけれど、それもいい思い出である。だから、僕はこの先の未来に期待しかしていない。

きっと大丈夫。どんなことがあろうともカネコのご先祖が守ってくれるから。よろしく!

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