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【教師の授業力】授業の基本的構成テンプレート

このテンプレートを頭に入れておくだけで、毎日の授業の組み立ての大枠が決まり、授業構成を組み立てる時間が短縮します。

 授業の基本的な構成ってどう組み立てればいいでしょうか?

 ある日、若い先生に聞かれました。


 若手の先生はまだ、授業時数の経験が浅いので、感覚としてなかなか身についていないことに、「毎回の授業の基本的なパターン」というのがあります。
 基本的には、教科書の指導書をよく読んでそのとおりに実践することが望ましいです。それが答えなんですが、そうはいっても教科書がどのような構成になっているか、それが理解できたほうが授業の組み立ての上達スキルが上がるので、私が理解している授業の基本的な組み立て要素をお伝えします。


基本的に15分×3のイメージ


 基本的には、授業を3つのパートに分けます。
 ・導入
 ・展開
 ・まとめ
 これです。これはよく指導案作成時に指導されたと思います。基本はこれですが、この分け方はざっくり過ぎていまいちイメージが湧いてこないですよね。
 なので、もっと具体的にお伝えします。


基本的な問題解決型学習はこのパターンでいけます


①問題提示、仮説パート 10分
・問題提示:ゴムを伸ばす長さを変えると、車の進み方はどうなるのだろう
・仮説:伸ばすと車の進み方は変わる。伸ばせば伸ばすほど距離が長くなる。

 ここでは、授業の課題や問題と呼ばれるものを明確にします。
 高学年であれば自分で問題や課題をみつけることもあるでしょう。体育や音楽、図工などでは特にそうですね。社会科に代表される調べ学習においてもそういえます。
 中・低学年では、主に教師がこどもに問いかけ、発問の形で問いかけます。
 基本的に全ての教科書は「問題解決学習」の形で作成されています。つまり、問題や課題があって、それを児童が解決していく中で知識や知恵、表現力などを磨いていく。そんな学びのスタイルがモデリングされています。
 だから、暗記中心の学習は基本的に小学校では行わないですし、解決方法を教師が一方的に教え込むのも違います。ときにはこの問題はこうやって解くんだよ、と教え込んでやらせてみて、レベルアップしていく、という方法もあります。ですが、基本的には「問題解決の中でこどもの学力を伸ばす」これをまずセットアップしましょう。
 問題や課題を与えたら、こどもがまず自力で解決してみたり、仮説を立てたりするパートをここで入れる場合もあります。問題解決をまずは自分で取り組みましょう、ということです。
 理科では、解決方法(実験や観察方法)を確認することもこのパートで行います。
②解決パート 25分
・実験・観察:実際に実験して記録する、観察する、事実から結論を導き出す。
・考えたことを話し合う。

 ここでは、実際に実験や考察を行います。実際に自分で問題解決のために資料を読んだり考えたり、話し合ったりするのもこのパートです。
 事前に自分で問題解決のために考えていたら、この部分でグループで話し合ったり、クラスで共有したりする時間をとるのもこのパートで行います。指導案でいうところの、展開の部分はここに入ります。
③まとめパート 10分
・結果の話し合い:結果を照らし合わせる
・結論の考察:結局仮説は正しかったか、結論を出す
 解決パートでは、それぞれの考えが正しいかどうかをクラスで話し合います。教師が評価したり、こども同士が評価しあって問題や課題に対して答えを求めていくイメージです。
 ノートに「今回の学習のまとめ」や「学習感想」を書かせたり、次回の学習の予告を行ったりして指導事項の定着や次回の学習への意欲づけを行うのもこのパートです。
 ただ、厳密にこの時間配分では行かないことも多いのも事実です。1時間たっぷり活動して次の時間に考察や話し合い、まとめを行うのもありです。

問題解決型ではなくても、「活動3つ」を意識させよう。


 教科書の殆どは「問題解決型学習」の構成になっていますが、問題解決型で授業を行わなくても、基本的には45分の中に大きく分けて3つの活動を入れるイメージで授業を構成しましょう。
 理由は単純で、「こどもが飽きやすいから」です。
 こどもは同じ活動を30分も続けて行うのが困難です。特に低学年は難しい。だから、授業を組み立てるときのイメージは、お弁当箱です(笑)。
 お弁当に入れるのは、たいていごはん、おかず、デザート、ですよね。
 だから、授業も3部構成にして、活動を3つに分けると、こどもが飽きずに45分間を過ごすことができます。
・国語なら、漢字練習、音読、物語の読解(さらに物語の読解パートを3つに区切ってもよい)
・体育なら、準備運動、主運動1(主運動につながる動き)、主運動2(メイン運動)

小ネタも役に立ちます


 3つの活動それぞれにも変化があると好ましいです。
 漢字練習の場合は、先生が黒板に書き順を教えるときに、書き順を指でなぞるのではなく、「100円均一のおもちゃの刀」でなぞります。
 ちょっと前に流行った「鬼滅の刃」はこどもも大好きだったので、「全集中…漢字の呼吸…」とか言いながら、黒板に書いた漢字の書き順を刀でなぞります。
 これだけでこどもは盛り上がります。ふざけすぎは良くないのでクラスの実態に合わせて行いますが、ちょっとした教師の遊び心とそれを真面目に行うギャップに、こどもは「この先生楽しいなぁ」なんて思ってくれるので、やってみるのもありです。
 ただ、教師がふざけすぎないようにしないといけませんね!


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