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よく晴れた5月のある日、私たちは美術館で結婚式を挙げた。 結婚式といっても、参加者は私と…
もう少しでプツンと何かが切れてしまいそう。 朝なのに、お疲れさまですと言いそうになって、…
微熱ブックカフェに行ってきました。 微熱ブックカフェでの時間は、まだ自分のなかにしまって…
ゴールデンウィーク前半、夫とともに帰仙した。 仙台に帰ることを、帰仙と言う。 正確に言う…
桃の花を見にでかけた。 その名も、「花桃の丘」へ。 見上げると、青空を背景に桃の花が咲き…
最近父が就活をしていると、母からの連絡で知った。 「いい職場が見つかるといいね」と返信を…
夫と付き合いはじめて間もない頃、私は夫にこう言った。 「私、すごく飽きっぽいです。熱しやすくもないので、つねに冷めています。」 私の性格をわかってもらおうとした言葉だが、今思い返すと、なんとも可愛げのない台詞だ。 そのときは、そっか、と相づちを打っていた夫だが、このときの台詞をのちのち夫は何度も引用することになる。 「ももは飽きっぽいはずなのに。全然ぼくに飽きないね?」とか。 「あれれ?つねに冷めているのは誰だっけ」などと、にやにやしながら言ってくるのだ。 あの頃
実家に帰省していた夜、「明日、初江おばさん(仮名)の家に一緒に行かないか」と父から誘われた…
夏のあいだ、西へと向かう帰り道を運転していると、夕陽を背にする山が見えた。 それは、私の…
あるお休みの日、私は一日中ごろごろしていた。 何もしたくない、という消極的なごろごろでは…
風が心地よく感じられる季節になった。 暑い時期に胃腸炎になってから、食べるのが少し億劫に…
大学三年生の五月、私はLINEの返事をどう書くか決めかねていた。 LINEの相手は、音楽サークル…
日記を書こうと決意して、日記帳を用意したことは何度もあるけれど、ずぼらな私はいつも途中で…
「昨日の夜は、あまり眠れなかった」 と、新幹線の車内から、母がLINEをよこした。 LINEが来る前から、そうだろうと予想はしていた。 その日、母が私の住んでいる街に初めて遊びに来ることになっていた。 私の小さい頃から、ディズニーランドやキャンプに行く前の日、母は楽しみすぎて眠れなかったと嘆いていた。 遠足前の小学生みたいだ、と私は半ば呆れつつ、いつまでも子どもみたいな純粋さをもちつづけているところが、母らしいとも思う。 母は、朝早くに最寄り駅に到着することになって