マガジンのカバー画像

晴れの日も雨の日も

107
そのとき感じたことを感じたままに綴るエッセイ集。晴れの日のように澄みきった気分のときも、雨の日のように翳りに覆われるときも、その気持ちを、透明な言葉で伝えたい。
運営しているクリエイター

#写真

ハレの日の美術館

よく晴れた5月のある日、私たちは美術館で結婚式を挙げた。 結婚式といっても、参加者は私と…

如月桃子
2年前
271

軽井沢へ「旬」の旅

新幹線に乗ったら、まずは座席に備え付けの冊子を繰る。 目当ては、巻頭にあるエッセイ。 ほ…

如月桃子
2週間前
125

青葉きらめく街へ帰る

ゴールデンウィーク前半、夫とともに帰仙した。 仙台に帰ることを、帰仙と言う。 正確に言う…

如月桃子
2か月前
139

花桃の風に吹かれて

桃の花を見にでかけた。 その名も、「花桃の丘」へ。 見上げると、青空を背景に桃の花が咲き…

如月桃子
3か月前
100

のらりくらり京都紀行

吉田篤弘さんの『京都で考えた』という本を、いつだったか読んだ。 手元にないということは、…

如月桃子
1年前
82

歯の浮くようなセリフを噛みしめて

ある映画で、イタリア人の男が言う。 ”I thank God for fear…”と。 直訳すれば、「恐怖をあ…

如月桃子
2年前
81

カメラの天使

「カメラを持つと、暇な時間がなくなるの。」 とカメラの天使は、私に言った。 カメラの天使というのは、私の親友で、彼女はみんなから天使ちゃんと呼ばれていた。 彼女は、見た目も中身も天使そのものだった。 彼女のことは、何度も大学の授業で見かけていた。いつもかわいらしい彼女は、どの教室にいても目立っていた。 フランス語の授業で、彼女は私のすぐ後ろの席だった。 でも、話しかける勇気はなかった。 ところが、そんな私に転機が訪れる。 私の大学では、大学に入ってから専門に分かれるのだ

秋を味わいに、美術館へ

昨日は、久しぶりに母とふたりで美術館へ出かけた。 さわやかな秋風の吹き抜ける、お出かけに…

如月桃子
3年前
60