見出し画像

素敵だと思っている名前

超絶久しぶりだ。
昔話を相変わらず気紛れにぽつぽつ。


『Precious Junk』

遠いむかしむかし、私がまだ10代。出会ったちいさな地元劇団のなまえ。

演劇に生きる活路を見出し始めた高校時代。
この劇団と出会った。所属した。とはいえアマチュア劇団なのでプロダクションのように手続きが必要なわけでもなく。
なんていえばいいかな、金儲けとかビジネスとかとは程遠く、演劇が好きな人たちが集まって、全力でお芝居を作るあつまり。年齢職業関係なく、高校生活になじめなかった私にとっては夢みたいな居場所だった。

名前の意味はそのまま。『貴重なごみ。』
わかりやすくてかっこよくって、この団体にぴったりだった。

中心に活動していたのは20歳前後の大人。当時わたしは16歳くらいだったからみんながおとなにみえた。
居酒屋も深夜のファミレスもたばこも車の運転も、全部全部かっこよかった。
みんな大人なのに、お芝居を作りながら、本気でけんかしてた。年齢性別関係なくて、主張したい事、言わなくちゃいけないことをぶつけ合ってて、でも絶対にさいごは大笑いしてた印象。落としどころが見つかるまで泣こうがどなろうが、話し合ってた。でもみんな全力だから、解決したらすっきりするのか引きずらなくて。かっこよかった。
少なくとも私にはそう見えていた。

お芝居は大好きだし、命かけてやってるくらいの自負はあった。

けど、それ以上にこの団体では【生きてくこと】を教わった気がする。
他人との関わり方とかもそうだけど、我慢しなくていいってこととか、大笑いすることとか、どうやって人と一緒にいたらいいのか、あとはそうだなぁ、他人が、私にゼロ距離で関わろうとしてくる感じとか。とにかく人間として圧倒的に不足していたであろうコミュニケーション。その輪の中に入れてもらった。何の偏見もなしに、一人の人間として、大人たちが受け入れてくれた。

たぶんここに足を踏み入れていなかったら私、他人との関わり方とかを知らないまま生きてたと思う。植物とかとしか話してないと思う。
それか、変にかっこつけて中身のないダサい人間になってただろうな。

ここに来て初めて大笑いしたし、大泣きもした。悪いこともしたw
いろんな経験を積ませてもらったし、人を知った。

30年近くたった今でも思う。あんなかっこよくてキラキラした大人たちはいない。見えるもの、キラキラが。でもみんなね、外見がかっこいいとかそういうんじゃないんだ。すごく、人間くさいの。わがまま言うし馬鹿なことするし、駄々もこねるし甘えるし、仕事さぼるしw

それ、わたしが今までぜんぶ我慢してたことだったのね。
なんでかはまぁここでは割愛するけど。

このprecious junkに出会って、
私は漸く、16歳にして漸く人間として始動しはじめた気がした。

いまでもその思いは変わっていなくて、
私にとってはこの団体名は「誇り」だし、最高のギフトだと思ってる。
今でもね。この名前は私の中でキラキラしてるし、1番なのだ。

今までは自覚していなかったけど、お芝居も大好きだったけど、
それよりも大好きなものは、一緒に過ごした仲間だったのかもしれないな。

みんな、元気かな?あいたいなぁ。^^


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?