「自分事」を増やすという豊かさ :アイルランド留学【16日目】

語学学校にきてから、トルコ、スイス、メキシコ、スペイン、チェコ...などいろんな国からやってきた人たちと知り合いました。

そうすると、新聞やニュース記事なんかを読んでいる時に、友達の出身地の国名があると、目に留まるようになりました。これまでは読み飛ばしていた記事も丁寧に読むようになりました。

何というか、その記事を読んでいると、その友達の顔が思い浮かんでくるような感覚になるんですね。そして不思議なことに、そうやって得た情報は、すごく腹落ちして、忘れることがなくなります。世界史系の本を読んでみても、理解度が以前とは段違いに上がった気がします。知識自体はこれまでとそこまで変わっていないのに。変わったのは、その国の友達ができたということだけです。

同じように、経済情報についても、友達が働いている業界や会社のニュースだと、普通より理解が進む気がします。

この理由として、「人は自分に関係ある情報しか受け取れない」ということがあると思います。生きていく上では、無駄を省いて、必要な情報や知識だけを受け取るようにした方が効率的にエネルギー使うことができ生存確率も上がるので、生物としてみたら当然の特徴かもしれません。

言い換えるならば「自分事(じぶんごと)」しか認識できないということです。一念発起して何かを勉強したり、本を読んだりしても、日常生活や今の仕事に関係ないことだったら、だいたい身につかないのも、それが「自分事」ではない、「他人事」だからなのではないでしょうか。

そして、「友達を作る」というのはこの「自分事を増やす」ことと同義だと思います。

その人と友達になることで、その人に関係のある情報も「自分事」になる。だからこそ、しっかり理解ができるようになる。

自分事を増やすということは、効率的に生きるということからは外れてしまうと思いますが、「人生の豊かさ」というものは、そんな所にあるんじゃないかなぁと思った日曜日の夜でした。

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日本ではGWに入っていると思いますが、アイルランドは通常稼働です。明日からクラスのレベルを上げたのでまたがんばるぞ〜。



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