地に足をつけて生きる
【アイルランド留学112日目】
ダブリンで語学学校に通っている人のパターンは大きく2種類に分かれます。
ひとつは、私のように自国で働いたのちに、次のキャリアに向かうための準備として英語を勉強している人たちですね。二十代後半から三十代前半くらいの年齢で、ダブリンでは、ブラジルやメキシコ出身の人たちが多いイメージです。個人的に一番話が合うのがこのゾーンの人たちです。ヨーロッパの大学院にいくためであったり、自国で海外のクライアントとビジネスができるようにするためなど、それぞれ今後のキャリアや人生についての考えをもっているため、話をしていても面白いです。私が自分の話をしても楽しんで聞いてもらえます。
ふたつめは、大学生くらいの人たちです。10代後半から20代前半くらいですね。特にフランス、ドイツ、スイス、イタリアなどヨーロッパ出身の人たちはだいたいこのゾーンです。夏休みなどを利用して1ヶ月などの短期で勉強しにきている人が多いです。勉強と休暇を兼ねて滞在しているみたいな雰囲気も強いので、そこまで意識高く勉強しているというわけではありませんが、みんなすでに英語がめちゃくちゃ上手いです。日本人からしたら「もう英語勉強する必要ないじゃん?」というくらいのレベルです。語学学校でもだいたい最上位のクラスでよりネイティブに近い表現などを学んでいます。すでにインターンでの業務経験などもある人も多いので、やはり会話をしても面白いです。
その中で感じたのは、どちらのパターンに属する人だとしても「アジア人の英語習得への意識低くない?」ということです。主に日本人、台湾人、韓国人などが多いですが、他国の生徒と比べてもみんな英語下手くそです。もちろん私もまだまだです。しかし、それを自覚しているにも関わらず、大して勉強もしていない人が多いように感じます。あとはその後の人生についてもあまり考えていない人も多いです。なんというか「現実逃避」の場所として、語学留学を選んでいる人が多い印象なんですよね。話をしていてもなんだかあまり面白くありません。
この違いはなんだろうなぁと考えた時にひとつ思ったのは「距離」が原因ではないかということです。心理的にも物理的にも。
ヨーロッパや南米から英語を勉強しにきている人たちは、今後の人生を切り開いていくための具体的なステップとして海外留学を選んでいる印象です。それこそヨーロッパ圏内の人たちにとっては、アイルランドは物理的にも近い距離ですし、EU内なのでビザもいりません。当たり前の選択肢として「国を出てで英語を学ぶ」ということが存在しているのではないでしょうか。南米も人たちも、自国の経済がそこまで安定していないということもあり、ヨーロッパでキャリアを積んでいくということが目指すべき目標として普通に存在しているのかもしれません。なんというか、地に足のついた選択をしている感じが強いんですよね。
一方、日本を含むアジア勢からすると、ヨーロッパまでの距離は心理的にも物理的にも少し遠いです。だから、そこに行くこと自体があたかも特別で、非日常的な体験に感じられて、浮き足立ってしまう人が多いのではないでしょうか。もちろん私も例外なくフワフワしていますが。笑
ただ、誰かにとっての「非日常」は、別の誰かにとっては「日常」であり、この世に生きている以上、全ては「現実」です。そこから逃避することはできません。海外で暮らしても、しばらくしたらまた別の「日常」が始まるだけです。今日何をしたか、何を学んだか、何ができるようになったか、誰と出会ったか、という具体的な事実を積み重ねていかないと何も変わりません。そのことを放棄して、目をそらして生きているのはいまいちですよね。
「地に足をつける」という言い方は、少し夢のないような表現にも感じられるかもしれませんが、私は希望に溢れる言葉だと思います。なぜなら、一歩踏み出せば、必ず前に進むということだからです。現実逃避をするなら、前を向いて逃げたいですね。
この週末は気合い入れて勉強するぞ〜
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