見出し画像

FABRIC TOKYOのビジネスモデルを図解〜高品質なオーダースーツが適正価格の理由


こんにちは!

今週の外出自粛で予定がキャンセルになった
野見山です。

皆さん、オーダースーツやオーダーシャツを購入したことはありますか?

僕は人生で初めてオーダーシャツを買ってみました!
FABRIC TOKYOで身体のサイズを測ってもらって、
オーダーシャツが届きましたがイイ感じです。

今回はオーダーシャツを買ったのですが、
スーツは既製品を購入している野見山です。

FABRIC TOKYOはオーダースーツなのに1着¥41,800〜の適正価格を実現しており、既製品より少しお金を出せば着られるビジネスモデルに興味を持ちました。

そんなFABRIC TOKYOのビジネスモデルを考えてみたので紹介します。

■FABRIC TOKYOとは

・会社概要

社名:株式会社 FABRIC TOKYO
設立:2012年4月6日
資本金:5,000 万円(資本準備金含む)
従業員数:71名(2018年8月末現在)派遣、業務委託除く
事業内容:カスタムオーダーアパレルブランド「FABRIC TOKYO」の運営

出典:FABRIC TOKYOのホームページより

顧客と生産者である工場を直接つなぎ、オーダースーツを「最高な品質で、適正価格で届ける」ことをコンセプトに事業運営している企業です。

・直近の業績

僕は去年、ギフト券をもらったことをきっかけに、
FABRIC TOKYOを知ったのですが、直近の業績を見ると売上高が前年比200%と急成長中の企業であることが分かります。

FABRIC TOKYO_業績

出典:FABRIC TOKYOのホームページより

■ピクト図で見たビジネスモデルの概要

FABRIC TOKYOのビジネスモデルを図解すると、
以下のようなイメージです。

画像6


特徴的なのはECサイト、店舗での採寸体験、SNSと、マルチチャネルで顧客と接点を持っているD2C(Direct to Consumer)型のビジネスモデルであることです。

次にビジネスモデルキャンバスを使って、
業界の他社との違いを出しているポイントを考察していきます。

■ビジネスモデルキャンバスでポイントを把握

FABRIC TOKYO ビジネスモデル

FABRIC TOKYOのビジネスモデルキャンバスを作成してみると↑のイメージになります。業界の競合企業と比較してポイントとなる部分を
・取り除く…業界内で当たり前の要素を減らせるか
・減らす…業界標準以下へ減らせるか
・増やす…業界標準よりも増やすべきか
・付け加える…業界に新たな要素を付け加えられるか
として表現しています。

■ポイント① 適正価格が実現できる理由

オーダースーツなのに1着¥41,800〜の適正価格を実現している理由ですが、2点ありそうです。

1.中間プロセスの排除

製造工程において中間業者を介さず、販売ではアパレルなどの小売店を介さず自社ECサイトで販売しています。工場と顧客とを直接つなげることで、余計なコストが発生しない構造になっています。

画像3

出典:FABRIC TOKYOのホームページより

2.採寸目的の狭い店舗

既製品スーツの量販店を思い浮かべて欲しいのですが、広い店舗面積に試着できるスーツが在庫として数多く陳列されていると思います。

今回は有楽町店で採寸してもらいましたが、採寸目的の店舗は狭くて大丈夫です。そのため固定費(賃料、人件費)を抑制することができます。

また既製品スーツのビジネスモデルと比較した時に、
・在庫を持たなくてよい
・製造前に入金される
ため、キャッシュフローの観点からも有利な側面が見て取れます。

画像4

出典:FABRIC TOKYOのホームページより

■ポイント② マルチチャネルでブランド訴求


顧客と生産する工場を直接つなげるファクトリーダイレクトを実現をしている裏には、デジタルなテクノロジー力がFABRIC TOKYOを支えていると思います。

ただし、ECサイトやSNS上のみでの顧客接点とせずに、実店舗での採寸体験をサービスの設計に入れ、顧客との接点を意図的に増やしています。このようにマルチチャネルで顧客との接点を持つことで、顧客へブランド訴求をしています。


■ポイント③ 顧客をファンにするための収益の流れ

FABRIC TOKYOの販売戦略を想像した時に、顧客と長期の関係を築いて、自社のファンになってもらうための戦略があるように思います。僕の現在の立ち位置と合わせて、顧客の活動フェーズについて考えてみたいと思います。

【Step1】オーダーシャツの購入フェーズ
・ギフトカードをもらったことなどをきっかけにオーダーシャツを購入
※単価が1万円前後で贈り物にピッタリの価格帯。
【Step2】オーダーシャツを日常で使用フェーズ
・自分の身体にフィットした着心地の良さを感じ始める。(イマここ)
【Step3】オーダースーツの購入検討フェーズ
・新作や定番のオーダースーツのおススメや、コーディネートのおススメ情報が提供される。
【Step4】オーダースーツの購入フェーズ
・オーダーシャツを購入したユーザーでブランドに愛着の涌いた人が、本丸のオーダースーツの購入に誘導される。
【Step5】オーダースーツ購入後のサポートフェーズ
・オーダースーツを購入して残念なのが体型の変化によって着れなくなること。その悩みに対するソリューションを月額398円のサブスクリプションサービスで提供する。

画像5

出典:FABRIC TOKYOのホームページ

収益の流れを見た時に、モノの売り切り型のビジネスでなく、顧客と長期にわたって関係構築していくサービス型のビジネスモデルに転換していこうとするのが見て取れます。

この記事を整理しながら、オーダーシャツを購入した僕が、今後オーダースーツを購入する可能性もあるな(笑)と思ったので、購入してしまった時はまた記事にしたいと思います。

今日の記事はここまでですが、自分の興味のある企業のビジネスモデルを考えてみると新たな発見があって、良いトレーニングになりました。

記事の内容についてのご意見や、こんな企業のビジネスモデルを知りたいなどあれば、コメント欄に記載頂けると幸いです。

最後までご覧いただきありがとうございました!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?