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小説

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夢のような時間のこと。
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#創作

シーナの夢 2

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 ──シーナは夢を見たことがあるかな?
 ──夢とはなんですか?
 ──人間はね、寝ている間に夢を見ることがあるんだ。それは意図的に発生するものでなくて、偶然に起こるもので面白いものなんだ。荒唐無稽なものから現実的なものまでさまざま。それを潜在的な意識だという人も居れば、占い、未来などオカルトめいた方向に繋げる人も居る。不思議なものだが私は潜在意識だと思うね。シーナのようなアンドロイドは電

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シーナの夢 1

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 これは少しだけ未来の話。
 幸崎角造は古くなった椅子に腰かけて本を読んでいた。
 ──つまらんな。私ならもっと素晴らしいものを書ける。
 読みかけの本を閉じ、物思いにふける。彼は読書家であったが作家ではない。かつては資産家であった彼も近年の不況のせいですっかり落ちぶれていた。ただ働かなくても生活できるだけの金はあった。要は年金暮らし。年金があっても生活できない連中はごまんといたがそれに比

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集金

 僕が出社すると上司から集金に行ってくれと頼まれた。どこの家か聞いた。
 ──おう、ここ。この貧乏人の家。夜勤で依頼があって遺体を家に運んだあと打ち合わせしたけど喪主は火葬を2万で出来ると思ってたらしい。なもんで打ち合わせに行った奴が他の業者を勧めて流した。けどシーツとか病院からの搬送費とか請求しない訳にはいかないからな。
 僕は渡された地図を見た。どうやらアパートに住んでいるみたいだ。僕は考えた

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本屋

 精神的に不安定な状態がいつまでも続いていて、僕は近所にある本屋の前に車を停めた。何故精神的に不安定なのかは僕自身にもよくわからない。だいたい原因がわかるくらいならそれを解決するための努力をすればいいだけだから、そもそも問題にすらならない。特に何かしら切羽詰まった問題に直面しているわけでもない。そもそも複合的な事によって憂鬱なのかもしれないし、そもそも何もないことが原因なのかもしれない。だとすれば

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都合のいい女

 ──私はあなたにとって都合のいい女だから一番なんでしょ。
 突然放たれた彼女の言葉は今になって思えばもしかしたら確信を突いていたのかもしれない。
 ──そんなことはないよ。僕は、僕は、そういう風に思ったことは一度もないよ。
 しどろもどろになった僕はスマホをいじる彼女の姿をどこか遠い国からやってきた人のように眺めていた。いままで喧嘩もしたことなく、おだかやかな日々を過ごしてきたというのに。なぜこ

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