好きではない人に好かれるのって…
以前付き合っていた人と別れて1年以上経った。
その間にフィールドワークと称してマッチングアプリで男の人に会ったけど、そもそも外交的ではない人間なので、知らない人と会うために何故時間を割かなければならないのか分からず退会した。
ありがたいことに、誰かに好かれてアプローチされたことがこの1年間で数回あった。
ありがたいことに、というのは建前上そう言っておくだけで、本音を言えば心底迷惑だった。
好きでもない人に好かれる。
好きでもない人に連絡先を交換したいと言われる。好きでもない人にデートに誘われる。
申し訳ないが、迷惑だと思ってしまう。
もう嫌われてもいい。(誰にだ、誰かにだ。)
連絡先を交換しようと言われ、はっきり断るのはわたしにだって勇気がいる。上手い断り方がわからない。
とりあえず、
「わたしから連絡することはないと思いますけど。」
と言った。わたしの精一杯だ。頼むから察してくれ。行間を読んでくれ。
でも、わたしのことを好きになるような人達の中に、そんなこと察してくれる人はいたことがない。
わたしにLINEのQRコードを差し出してくる人ばっかりだ。
今度、お茶に行きませんかと誘われる。断るのにもエネルギーが必要だ。疲れる。
とりあえず、
「コロナが収まれば。」
と言うしかない。頼むから察してくれ。
行間を読めない人は嫌いだ。
今年のクリスマスは、そんなことを一人で考えながら過ごした。元来、クリスマスなんてわたしには全く関係のないイベントだ。
そこで、ふと気付く。
わたしが誰かを好きになった時、その人もわたしのことを迷惑に思う可能性があるのだ。
そう思うと、誰かのことを好きになるのは怖い。
自分の好意が相手にとっては迷惑になる、何と悲しいことか。
でも、わたしはそういう思いを人にさせてきた。
だからといって、好きでもない人と付き合うのは嫌だし、好きでもない人にアプローチされ続けて、それを毎回断るのは本当に面倒くさい。エネルギーの消耗が激しいのだ。
とにかく、わたしは当分誰かのことを好きになれそうもない。
もしかしたら、自分の好きだという思いが、相手を嫌な気持ちにさせているかもしれないから。
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