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書くことが好き。ただそれだけで始めた ”子育て終了間近 53歳 会社員 ” です。日々…

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書くことが好き。ただそれだけで始めた ”子育て終了間近 53歳 会社員 ” です。日々の思いを記していきたいです。読んでいただけたら幸いです。

最近の記事

【エッセイ】知って欲しい『エッセイ賞の選考』

 文章を書くことは孤独だ。自分の中にある様々な思いと向き合い、拙い文章でどう情景を伝えるか、そしてそれがどのくらい読み手に伝わっているか、それらを想像しながら一人試行錯誤する。  そして、書きあがった文章がどれだけのものなのかを知るため、公募に送りプロの方々に判断を委ねる。文章を書く者ならきっと、この経験を持つのではないだろうか。  私もこれまで幾度となく公募に送っている。だが、今まで選考委員にはさほど興味を持たずにいた。しかし、今回送った公募ではなぜか気になり調べてみた

    • 【エッセイ】ぴんころは私の理想

      「お母さん、駅まで送って~」 「忘れ物した、持ってきて~」 「学校、間に合わない。送って~」 「雷が鳴ってて、雨も降ってる。迎えに来て~」など……  生まれてから自動車免許を取得するまで、何なら自分の車を購入するまで頼まれればどこまでも送りに行ったし、呼ばれればどこへでも迎えに行った。予定したものから急遽頼まれたものまで、快く引き受けた(あっ、快くではなく多少ブツブツ言いながらの日も)  とにかく、子どもが三人ともなれば良くやったと我ながら思う。しかし子供たちときたら、こ

      • 【エッセイ】花言葉は、あなたを誇りに思う

        ガザニアという花を知っているだろうか。この花は南アフリカ原産のキク科の植物で、日光が当たると花が開き、夕方から夜や曇りの日は閉じる性質を持つ花である。 花言葉は、華やかで美しく輝く姿を「きらびやか」、太陽が出ると喜んでいるような様子を「笑顔で応える」、太陽を追いかける親密な関係性を「蜜月」というように、日本の花言葉がつけられている。他にも、花が開くと勲章のように見えるため「あなたを誇りに思う」との花言葉もある。その花が、今まさに我が家のベランダで満開だ。 これらの花言葉を

        • 【エッセイ】父のバーコード

           自宅へ向かうエレベーターに残された香り。 「あぁ懐かしい…」  すると、一緒に乗り込んだ主人が、 「ポマード」と、ひと言。  この香りを、いやポマード自体を知っている人はどの位いるだろうか。  ポマードとは、粘り気の強い油で、リーゼントなどのヘアスタイルをキープしてくれるツヤ感たっぷりの男性整髪料。今もポマードは存在するが、私の知っているあの強い匂いを放つポマードを愛用している人は少ないかもしれない。  ところで、なぜポマードの香りが懐かしいかというと、学校の先生や私た

        【エッセイ】知って欲しい『エッセイ賞の選考』

          【エッセイ】親子喧嘩にみる、遺伝の発見⁉

           親子や兄弟というのは、些細なことで喧嘩が始まるもので。  何が原因だったか覚えてないが、先日も二人の息子が主人と揉めていた。  そんなとき長男は何か思うところがあっても、言いたいことを堪え黙って主人の話に耳を傾けている。火に油を注がないように。そして言いたいことは主人の怒りが収まった頃、落ち着いた様子で話し始める。そうすれば、自分の言いたいことを聞いてもらえると分かっているからだ。  しかし、主人の怒りが最高潮のところで黙っていることができないのが次男。自分にも言い分は

          【エッセイ】親子喧嘩にみる、遺伝の発見⁉

          【エッセイ】笑いは神である

           子供を育てるということはとても大変なことだが、そこには育てる親の想いをのせる楽しみもある。そして、その想いがどれだけ成長しているかを感じながら生きていけるのも、親としての醍醐味だ。  わが家でも、子供たちに色々な想いをのせて育てた。 『誰にでも優しくあれ』そして『困難に打ち勝つ強さを持て』など。  そういった幾つもの想いの中に『いつ何時でも面白くあれ』というものがある。『笑いは神である』だからこそ、笑いに敏感であり、貪欲であれと。  この一風変わった私の想いは、彼らの

          【エッセイ】笑いは神である

          【エッセイ】ギャップあり過ぎ?

          「俺、会社辞めるわ…」  見知らぬ土地に赴任し、そろそろ仕事も生活も落ち着いただろうと、顔を見がてら次男の所へ行こう!ついでにあちこち観光も…。本人以外の家族で、ウハウハと盛り上がっていた矢先の電話だった。夫などは、次男の発した言葉の意味が吞み込めず、頭の上に?マークを五つは並べていただろう。  さっきまで盛り上がっていた【次男・赴任先ツアー】のために、通常休暇の土日に有給休暇の二日間をくっつけ、四日間のロングバケーションを計画してしまった気の毒な長男が聞いた。 「マジで、

          【エッセイ】ギャップあり過ぎ?

          【エッセイ】あなたを透明人間にさせない

           最近、よく耳にするヤングケアラーという言葉。障害や病気のある家族に代わり家事や幼い兄弟の世話をしたり、目が離せない家族の看病や介護をしたりと「子どもが子どもらしく過ごせない子どもたち」をそう呼びます。  そして近年、国もそんな彼らの支援策を打ち出します。この支援を多くの子どもたちに行き渡らせるためには、そういった子どもたちを見つけ出すことが必須です。  実は私の母も、物心がついた時から統合失調症でした。今でこそ、この病名で呼ばれていますが、以前は精神分裂病と恐ろしい名で呼

          【エッセイ】あなたを透明人間にさせない

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          美しく曇る夕立の空

          美しく曇る夕立の空

          トイレで遭遇する青い物体にビビる。

           皆さんは、国営ひたち海浜公園のネモフィラをご存知でしょうか。  もう開花時期はすっかり終わってしまいましたが、来年はぜひと思い紹介させていただきますね。  ネモフィラは、ムラサキ科(旧ハゼリソウ科)ネモフィラ属の花、北アメリカ原産の一年草で、和名を瑠璃唐草(るりからくさ)といいます。国営ひたち海浜公園では、4月中旬〜5月上旬にみはらしの丘一面が青く染まり、空と海の青と溶け合う風景は、まさに絶景です。 https://hitachikaihin.jp/hana/nemop

          トイレで遭遇する青い物体にビビる。

          窓枠で切り取った天色の空

           リビングに寝転び空を見る。今、彼はこの空を見上げているだろうか。  きっとあの日もこんな空だったのだろう。  彼は、東京で一人暮らしをする勉強も部活も真面目だが、熱量低めの大学生。もちろん、遊びも恋愛も程々に経験しながら大学生活を謳歌していた。  そうして過ごした大学生活も、残すところあと一年。これから始まる大イベント『就活』に向け、彼は意欲満々で動き始めた。  しかし、大学生活の集大成とも言えるそれは、彼の想像以上の過酷さだった。落とされ続ける書類選考、また運良く通

          窓枠で切り取った天色の空

          あなたを忘れない

          あなたを忘れない

          【エッセイ】私を思いやる存在

           猫は死ぬ前に姿を消す。それは自分の死を悟ると飼い主に心配かけぬようにだと聞いていた。  しかしそれは、具合が悪くなると静かな場所で体を休め、体が回復するのを待つためなのだという。だが、そういった本人の意志とは異なり、回復を見込めず息絶えてしまうことでそのように解釈されているようだ。  そうなると、飼い主としては何ともやるせない。  自力で回復しようとする健気な彼らを助けることも、看取ることもできず、消息不明のまま帰る日を待ち続けなければならないからだ。  だが、すべて

          【エッセイ】私を思いやる存在

          【エッセイ】ペットじゃないけど、ペットです!!

           ペットの定義はなんでしょう。ブリタニカ国際大百科事典によると、「愛玩動物のこと。大切にかわいがるために飼育されている動物をいう」と書いてあります。「だろうなぁ」と、頷く。  では「動物とは何ぞや?」と調べてみると、日本大百科全書(ニッポニカ)には、「生物を三つの甲斐に大別したとき、植物界、菌界に対し動物界を構成する一群」となっています。「なるほどねぇ」と、腕を組む。  「じゃあ、私のペットは?」となるのです。これらのことから導き出すと、「私のペットはペットじゃない」から

          【エッセイ】ペットじゃないけど、ペットです!!

          【エッセイ】第一希望選手「ガザニア」

           突然だが、私はお花屋さんが好きだ。一度入店すれば、玄関にはあの花を、出窓にはこの花をと、飾った光景を思い浮かべるだけで楽しい時間を過ごせてしまう。  花を選ぶ間は、書店で本を選ぶように店内をぐるぐると歩き回る。そのため、店員からは「冷やかしか?」と怪訝な顔をされることもしばしばだが、楽しくてこの時間はやめられない。  その日は、義母へ贈る花を選びに出かけた。彼女の喜ぶ顔を思い浮かべながら、店先の花を眺める。これについては、前日から目星をつけていたため、ほぼ迷わずに決まっ

          【エッセイ】第一希望選手「ガザニア」

          【エッセイ】飼い猫ジュジュの婚活事情

           彼の名前は「ジュジュ」我が家で飼っていた猫だ。彼はとても甘えん坊で、小さい頃は何をするにも私の後をついて回る「子犬のような子猫」だった。  そんな「子犬のような子猫」の彼もすくすくと成長し、いつの間にか男の匂いをプンプン放つ我が家で唯一の「ボス猫」となった。  ボス猫となった彼は、本能の赴くままに婚活を始める。縄張り争いにも負けないだろう大きな体を持ち、我が家での立ち振る舞いを見ても、婚活など何の心配もいらないと思っていた。  しかし強敵の出現なのか、戦術ミスなのか、

          【エッセイ】飼い猫ジュジュの婚活事情