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『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方』から考えるセックスレス解消法

セックスレス界隈から旅立ってみた


ものごとはずっと同じところにいると、見えなくなることがある。

いつも船の上にいる海賊は、略奪した宝の価値や海賊行為の正当性が分からなくなる。

いったん海から離れることで、これから進むべき海路が頭に出現してくるらしい。カンだけど。

セックスレスも同じだ。

セックスレスの世界から離れて、遠くからレスを眺めてみることも時には必要だ。

そうすることで、これからの身の振り方が見えてくる可能性がある。

じゃあこの記事も読んじゃダメじゃん!とおもった、そこのセンター分けのあなた。

それは白虎隊の全滅時なみの早とちりだ。

今回はぼくがみなさんのかわりに、セックスレスの国からマーケティングの国へと旅行をしてきた。

みなさんはそのみやげ話を聞くだけで、“よその世界から見たセックスレス”の視点を持てるようになる、って寸法。

そしてこの記事を読んだことにより、これまでとは違う“レス解消法”を編み出すひともいるかもしれない。


マーケティングのエキスパートの考えかたを盗んでみた


正直に言おう。

“マーケティングの世界”と大風呂敷を広げたけど、本を1冊読んだだけ。

なのでマーケティングの何たるかなんてのは、まったく分かりゃしない。IQも小ぶりのカブトムシと同じぐらいしかないし。

ただ、今回読んだ本が美川憲一風に言うと

「とってもよかったわよ。あんた、これレスにも役立つかもしれないから、ぜったい読みなさいよ!」というぐらい名著だったのだ。

これがその本。

まちがえた。今のはぼくの予備校時代のテキストだ。

ホントはこっち。

著者の森岡さんはマーケティングの仕事にずっと従事してきて、P&GとUSJを経て、いまは株式会社刀という企業のCEOをしている人だ。

この本は森岡さんのUSJ時代の話を軸として、マーケティングの(学術的じゃなく実戦的な)基礎、マーケティング思考のつくりかた、マーケテイングが生み出す効果などについて書かれたものである。

USJは2001年開業。オープンした年こそ集客はよかったけど、その後客足はどんどん鈍り、3年後の2004年には事実上の経営破綻をした。

森岡さんがUSJに入った2010年は絶対的危機の状態からは脱出していたけど、年間集客は730万人と伸び悩んでいた。

しかし森岡さんが中心となり徹底した改革を行い、USJはそこからフェニックスのように復活。

2017年には年間集客は1270万人 、2015年10月には過去最高の月間 175万人を集客し, なんと単月では東京ディズニーランドを超えたというのだ。

実は関東在住のぼくも、オープンした2001年、USJに行った。

が、その感想は

「わざわざ来たけど…ディズニーランド行きゃあよかった…」だった。

けど今やすっかりTDLとは差別化されて、唯一無二のテーマパークとなっている。

変化要因の多くに、森岡さんが創り上げた部分がある。

森岡さんがやった具体的な施策はぜひ本を読んでみて。眼球がこぼれ落ちるぐらい感心するから。

“戦略的思考”とやらが大事らしい

この本を読んでぼくは思った。

このマーケテイングの考え方は、ビジネスだけじゃなくて、人間関係にも応用できるのでは?

森岡さんの考えかたをパクれば、夫婦関係をUSJみたいにV字回復させ、セックスレスから脱出させる術を編み出せるかもしれない。そう考えたのだ。

森岡さん自身も本のなかで、“マーケテイング思考をもっていると、何に対しても効率が良くなり、成功確率があがる、ターゲットが上司でも恋人でも”という意味合いのことを語っている。これをお母さんに対する赤ちゃんのような心で信じて、マーケテイング視点でレス解消法を考察していこう。

マーケテイングには戦略的思考が大事、と森岡さんは強調している。

戦略的思考とは

①目的

②戦略

③戦術

という流れでものごとを考えていくこと。かならず①→②→③の順でおこなうのが重要。

それぞれ説明するとこんな感じ。

①の目的は成し遂げたいこと。
マッチョになりたい。給料増やしたい。ドイツに留学したい。ちやほやされたい。ちやほやされたい。ちやほやされたい。など(すいません、最後のほうで自我出すぎた)

②の戦略。これは自分が持つ資源(時間、カネ、ヒトなど)をどう配分して、①の目的を果たすかということ。作戦の大きな方向性と言い換えてもいい。

③戦術は②の戦略を実行するための具体的なプラン。

カンタンに言うと、

目的は行きたい場所、戦略は進む方向、戦術は交通手段、である。

例をあげよう。

ここにレスで悩む男性Aさんがいるとする。

彼が作った戦略的思考に基づいたレス解消プランはこう。

①目的:妻とセックスする。

②戦略:話し合いをして、お互いの気持ちを確かめる。

③戦術:毎週土曜日の夜、1時間の話し合いをする。

もう一例。つぎはレスで苦しむ女性Bさんバージョン。

①目的:夫とセックスする。

②戦略:スキンシップをする。

③戦術:ハグやさりげないボディタッチする回数を増やす。

目的・戦略・戦術を具体的にあげると、こんな感じだ。

ここには当然、良い戦略と悪い戦略、良い戦術と悪い戦術というのがある。

良い戦略というのはより目的を果たしやすいもの、良い戦術は戦略を効率よく進められるものだ。

最悪のプランとは?

森岡さんは戦略と戦術の組み合わせで、目的を達成しやすい順にランクをつけている。

そのランキングはこうだ。

1位/良い戦略&良い戦術

2位/良い戦略&悪い戦術

3位/悪い戦略&悪い戦術

4位/悪い戦略&良い戦術←注目

1位はそりゃそうだって感じ。

2位は戦術が悪くても、戦略が正しい方向で設定されていれば、やがては目的を達成できる可能性が高い、というので納得できる。

けれど3位4位は逆じゃないの?とみなさん思ったにちがいない。

しかしここをカン違いしてしまうと、大きな失敗をするハメになる。

悪い戦略&悪い戦術のコンビより、悪い戦略&良い戦術のコンビのほうがより極悪なのだ。

さっきのAさんのレス解消プランで考えてみる。

Aさんは“妻と話し合いをする”戦略を打ち立てた。

けど実はAさんの奥さんは話し合いすることで、よけいプレッシャーを感じるタイプ。Aさんが「セックスをしたい」気持ちを告白するたびに、嫌悪感をおぼえている。

この場合、Aさんの戦略は“悪い戦略”だ。戦略を進めていっても、目的達成にまったく近づけないから。

で、この悪い戦略を遂行するために“良い戦術”を取ったらどうなるかというと…

セックスから、とてつもないスピードでどんどん遠のいてしまうのだ。

“良い戦術”は、打ち立てた戦略を速く強力に遂行する性質をもつからだ。それが例え最悪の戦略でも。

悪い戦略のもと良い戦術を実行していくのは、F1マシンがトップスピードでコースを逆走してるようなもの。

Aさんの“良い戦術”で話し合いの機会も増えて、内容も濃くなった。けどそれが加速度的にセックスから奥さんを引きはがしていく。

Aさんが「話し合いは失敗だったかも」って気づくころには、レス解消が前よりさらに難しくなってしまった。

では戦略は“話し合い”のままで、戦術が悪い場合はどうなるか。

このときの“悪い戦術”とは、酒を飲みながらする、行き当たりばったりでする、などきちんと腰を据えた話し合いの場を設けないことだろう。

話し合いの機会が少なく、内容も薄くなる。とうぜんレス解消効果も感じられない。

Aさんはこの戦略は失敗だと気づく。

でもまともに話し合いしてないので、事態がそれほど悪化していない。

ゴールとは逆方向に進んでしまったけど、徒歩だったので引き返しやすい、という感じだ。

いまSNSなどでは“とにかくまず行動せよ!”というのが世論の中心となっている。

しかしこの“悪い戦略”の話が示唆しているように、行動のまえに自分の進むべき方向をじっくり検討するのは必要だとおもう。

全力で走った先が奈落かもしれないし。

良い戦略を立てる

ここまでで戦略を立てることの重要性は、分かってくれたはずだ。

「いやまったく分かりませんが?」とおもったあなたはきっと鉄分不足。ミロを5ℓ飲んだあと、もう一度記事を読み直してみよう。きっと何かが見えてくるはず。

さて、では良い戦略はどう作り上げていけばいいのか?

本の中で良い戦略を計るモノサシとして“4つのS”というのが紹介されている。

それは①Sex②Spanking③Swapping④Six-nineである。

…ごめん。嘘です。

本当は①Selective②Sufficient③Sustainable④Synchronizedだという。

ぼくはこれを読んでおどろいた。

自分のレス解消した経緯を見ると、やったことが見事にこの4Sにはまっていたのだ。

それぞれの詳しい内容は、森岡さんの本で確認してほしい。

この記事では④のSynchronized(シンクロナイズド)に注目する。

本ではシンクロナイズドの説明に“自社の特徴との整合性”とある。

これは個人に置き換えると、自分の強みを活かした戦略を立ててるか?ということになる。

なぜ強みを活用するべきなのか?

森岡さんはこう語っている。

『弱点克服なんて ほとんどうまくいかないじゃないですか(笑。)何十年も生きてきた人間の性質が、そんなに大きく変わった事例など私は見たことがありません。ちなみに私が最初のボスに注意された弱点と、最近のボスから指摘されている弱点は、程度の差はあれでも全く同じです』

そう、時間は限られている。弱点克服に多くの時間を割くなんて、大谷翔平に「結婚してください!」ってファンレターを毎日送るのといっしょだ。

なので弱みに注目するより、自分の強みを伸ばしたほうがいい。

大きく広がった強みは、最終的には自分の弱みも隠してくれるし。

では自分の強みを利用したセックスレス解消戦略とはなにか?

さっきのAさんの場合、

Aさんが

・相手の気持ちを汲み取る

・会話で明るい空気を作る

・相手にイヤな思いさせずに行動をうながす

などに長けていれば、話し合いも“良い戦略”となっていた可能性がある。

スキンシップ作戦のBさんも、Bさんが前から日常的に「やだーもうー」とか言いながらボディタッチするタイプであるなら、その戦略は自身がもつ強みを活用できている。

しかしBさんがもともとベタベタするのが苦手な性格であるなら、その戦略はまちがった選択である可能性が高い。

自分の資質に合わないことをムリにすることで、Bさん自身の負担も大きくなってしまい、戦略に継続性が生まれないからだ。

自分に過剰な負担がかからず、精神的な揺らぎがすこしでも小さい戦略を選ぶことも、中長期的な視点から見て、とても大切なことである。

レスはほとんどの場合、短期間での解決がむずかしいから。

終わりに


今回はマーケティングの本からセックスレス解消について考えてみた。

少しでもレスで悩んでるひとの役に立ったらいいなあ。

Twitter経由でこの記事を読んだひとは、「ちょっとは参考になったよ」と思ったら、いいね!やリツイートしてくれると、最高に嬉しい!!

「なんだこのクソ記事!」って思ったひとは苦情のコメントください。「HOTEL」の高嶋政伸ばりに謝るので…。

あ、そうそうこの『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方』。本当におすすめなので、ぜひ読んでみて!

今回のきブログで紹介したマーケティングの考え方は、本の中のごく一部。

これ以外の部分にも、セックスレスや男女関係を考えるときのヒントになるところがたくさんあったよ。

ビジネスにおいても日常生活においても“新たな視点”を持つには、うってつけの本だった。

何よりものごとを徹底してを深く考える、ということの大切さを改めて思い知らされた。

個人的には234ページからの第9章がとてもよかった。

人がなかなか変われないのはなぜか?、強み弱みの話、阪神大震災に何を思ったか、などに深い感銘を受けた。

ぜひ下のリンクから買って読んでみてほしいです。

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