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【RPGツクール用MIDI素材】2000年~2007年までの作曲!【抜粋】

※本稿内にて、現在では一部不適切と思われる表現やノリが含まれますが、書かれた時代背景をそのまま再現して記載します。

はじめに

当記事では、2007年3月4日~2008年4月1日までの期間にRPGツクール用midi素材として配布したBGMを抜粋して解説いたします。

◆作曲期間:2000~2007年上半期(13~19歳迄)

楽器未経験の13歳頃から楽譜の読み方や音楽理論と、midiシーケンサーの使い方や耳コピの方法をネットの検索で知り、RPGツクール用のBGMを作ることを目標に作曲を開始。小学生の頃に兄がゲームを作っており、その影響で「ゲームのBGMを作りたい」という願望があったのも契機だと思います。

ちなみに13歳の頃に初めて使ったフリーmidiシーケンサーはCherryでした。

14歳頃からはmidi作者の間で評判のSSWに乗り換えましたけども。

そうこうして、2005年に就いた製本の仕事にも慣れた2007年3月4日。予てからの目標だったRPGツクール向けBGM素材サイトの開設に至ったしだいでありました。

(`・ω・´)門外不出の秘奥義(迷曲)をとくとご堪能あれ!




助け舟(2007年)

19歳の頃にBGM素材サイトを開設した勢いで作曲したオーケストラ曲。使用音源はRolandの名機「SC-8850」です。

現在のDTM界隈では外付けmidi音源は使用されなくなりましたが、未だにカラオケの音源として現役で使用され続けています。おそらく数十万曲とあるカラオケのmidiデータを、今更ほかの規格に変更するとなると手間と予算が掛かり過ぎるからでしょう。

海外ではカラオケは流行りませんが、それでも伴奏はmidi音源ではなく生演奏が主流のようです。日本のスタジオミュージシャンは、すでに仕事を機械に取られている状況と言えます。


カタリナの戦い(2005年)

RPGツクール作『UnderGarden chronicle (エンターブレイン主催2007年春コンテストパークweb金賞作)』EXダンジョンのBGMとして使用された曲。素材サイトの開設から翌月の出来事でありました。


Last Battle (2007年)

『UnderGarden chronicle』EXダンジョンのボスラッシュラストを飾るBGMとして使用されました。焦燥感のあるアップテンポな曲であります。


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こちらもRPG戦闘BGMを志して作成しました。


古竜の息吹(2005年)

ファンタジーRPG風のBGM。当時観た『ワンピース』のリュウ爺が飛び立つシーンをモチーフにして作曲いたしました。

筆者の曲としてはめずらしく「4分の5拍子」の曲。20秒から反復するメインのミクソリディアンスケールのメロディは、ギターの練習中に偶然弾いたフレーズ。それをmidiシーケンサーに入力して伴奏をつけました。いつもはコード進行から先に曲を作るので、多種多様な面で異例の曲となりました。

10代の頃はギターの練習中に偶然新しいコードフォームやリフ、フレーズを発見することが多く、それらをひたすらmidiシーケンサーに入力し、それを後でこねくりまわして曲に発展させるという作業を繰り返していました。直接、楽器を弾いて録音するMTR宅録とは異なり、midiシーケンサーだと後から編曲及び編集し放題なので、制作が捗ったのだと思います。

某大型匿名掲示板に「マウスでぽちぽち入力して何が作曲だ」と宣っている方がいましたが、「手書きで書かれた原稿以外は本物の原稿とは呼べない。Wordで入力された原稿など論外!」とでも言いたいのでしょうか。「五線譜に音符を書く」のが作曲なので、手書きで書いてもPCで入力しても、譜面を書いたなら同じことだと思われます。


銀葉アカシア(2007年)

RPGツクール製『セイクリッドキャット(エンターブレイン主催2007年冬コンテストパークweb金賞作)』ではフィールド曲として利用されました。
落ち着いた雰囲気のオーケストラ調BGMであります。


チャイナバタフライ(2006年)

18歳頃の作曲ながら、なぜか今より貫禄のある曲ではないでしょうか。原点回帰として基本的に3コードで曲を構成しました。3コード縛りと見せかけて、なぜか最後にサブドミナントの代理コード「Ⅱm7」が登場します。

この曲名は、当時読んだクトゥルフ系の読物『外伝:ラストダンサー』に登場するキャラの持つ能力名からの引用でした。おそらくこの能力名は、米国の気象学者が提唱した思索のバタフライ効果(蝶の羽ばたきが遠く離れた所でハリケーンを起こす)が元ネタだと思われます。作者様いわく「入院中に夫から『吸血鬼モノが流行ってる』と聞いて書いた」とのことです。


喜劇王は笑わない(2006年)

全体的にまったりとした曲ながらも題名がお洒落。リコーダーとクリシェを使用したコード進行が特徴的です。


ヴァーミリオン

RPGらしく勇ましいフィールドマップ系のBGM。当時、まだ実家に住んでいた高校生の頃の兄に聴かせたら、わりといい反応が返ってきた記憶があるので、おそらく筆者が中学生頃の作曲だと思います。県外に出て理系会社員となった兄とは、ここ十数年ほど会ってません。


バロンの輪

ミクソリディアンスケールを使用した作曲。貿易の盛んな街をイメージしながら作りました。


グリーンウォーリー(2005年)

リディアンスケールを積極的に取り入れて作曲しました。


Aeolian Drive

16歳の頃に映画館で観た『スクール・オブ・ロック』に感化されて作ったエオリアンスケールのロック曲!


逆鱗!踊るレバニラ炒め定食亭

アラビア音階を取り入れた曲であります。
後半に予想外の大サビがありますが「RPGで同じフィールドに3分間以上も立ち止まる人は少ないのでは」とツッコみたい……

あ、ありのままに
今起こったことを話すぜ。

「お好み焼きを注文したら、レバニラ炒めを出された」

何を言ってるか、さっぱり分からねぇと思うが、
俺も何をされたか、さっぱり分からなかった……

ネギあるとかないとか、
そんなチャチなもんじゃ断じてねえ……

もっと恐ろしいモノの
片鱗を見たぜ………

「逆鱗!踊るレバニラ炒め定食亭」曲解説


ゆっくり玉詠(2007年)

枯れちまった悲しみに……ゆっくりしていってね!

呼び声は 遠のいてゆく
諳んじる いつかの光景
幻影に憑りつかれた
その眼で見据えた

ゆっくり 時は過ぎてゆく
ゆっくり 色褪せてゆく
ゆっくり 景色は移ろう
ゆっくり――灰に変わる

ゆっくり

「ゆっくり玉詠」歌詞


Fuzzy Theory(2005年)

エモとプログレ要素を含むオルタナティブロックを融合したような曲です。もはやRPGツクール用のBGMではありませんな……


アトランダム

当時勃興した眼鏡ロックを踏襲した曲であります。

「――君の眼鏡に曇りは無いか?」

ちなみに筆者は裸眼(視力1.5)です。

平原の果てまで見えそうだッ!

(´・ω・`).;:…(´・ω...:.;::..(´・;::: .:.;: サラサラ..


夏(2006年)

ある夏の日のアコギ曲。相互リンクサイト様の紹介文で「歌モノっぽい!」とも評してもらえましたが、確かにRPGツクール用BGMの規格から外れた曲が多かったような。


オカメインコ(作曲年度不明)

高速爽快バトルが売りの短編ねこアクションRPG『セイクリッドキャット』通常戦闘BGMとして使用してもらった曲です。

あらゆるファイルと同じく、midiシーケンサーで作成したファイルも保存時に何かしらのファイル名を付けなければなりません。この曲もファイル保存時に何となく「オカメインコ」として保存。その数年後に、そのままの題名でアップロードいたしました。

当時は犬や金魚、及び亀にも飽き足らず「インコの類も飼ってみたい」と思い、ネットの情報収集で知ったのがオカメインコで、他意はありませんでした。多大なる語弊が生じたことを心の底より深くお詫び申し上げます。

そういえば十年ほど前に「オカメインコを飼い始めました」といういとうのいぢ様のツイートにリプを送ったら返信していただけました。
優しい人だ……!(´;ω;`)


フォルティッシモ(2005年)

荘厳な力強さを感じるフィールドマップ系オーケストラ曲。


曇天と星空(2005年)

ピアノに比重を置いた歌モノっぽい曲。
後半に謎の感動成分があるような気がしないでもない……?


鳥人の里(2003年)

15~16歳頃の作曲。以前プレイした『ゼルダの伝説 風のタクト』に登場するリト族から着想を得て作りました。

この頃に、ネットの開通した13歳当時にBBSやチャットで毎日交流していたフレンドに、「『風のタクト』の初期村BGM耳コピMIDI」を聴かせたら驚かれました。2年間ほど音信不通だった間に何があったのかと。

そういえば13歳以前まで音感どころか音楽とは無縁だったのに、まさか自分が作曲や耳コピMIDIを作れるようになるとは……人ってやつは、案外やれば出来るものなんだなと感慨深く思ったりもしました。


あとがき

ここでは書ききれないほど数多くのゲームにてBGMとして使用していただきましたことを篤く御礼申し上げます。

作曲を開始したのは2000年からですが、それをBGM素材サイトで公開したのは2007年3月から2008年4月までの僅かな期間でした。

数ヶ月の間に2万アクセスを突破し、コンパク入賞後は一日1,000アクセスを記録するほどの盛況でしたが、就職を契機に仕事を優先するため閉鎖しました。今思えば残して置けば良かったと猛烈に後悔中であります。

2000年~2007年春までに作成したmidiファイルを微調整して公開するだけだったので、連日のように新曲をアップロードできましたが、決して作曲が迅速なわけではありませんでした。

「音楽で人に良く思われたいとか、音楽を積極的に人に聴かせたいとは、もう考えが及んでおりませんが、音楽の楽しさを人生から除外したくありません」という内容の文面をネットで拝読して妙に納得した今日この頃です。

作曲の開始当初は「RPGツクール用のBGMを作りたい」という目標がありましたが、ゲーム離れも相まってうやむやになっていました。しかしながらBGM素材サイトを立ち上げたことで、子供の頃の夢を叶えることが出来ました。利用していただいた皆様には感謝の念を隠しきれません。

本当にありがとうございました!


〝中高生〟から〝中高年〟になっても、まだまだ俺たちの戦いはこれからだッ!(完

(´・ω・`).;:…(´・ω...:.;::..(´・;::: .:.;: サラサラ..


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