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今月もひとり歌会(2023年6月)

月が終わると、毎日詠んだ歌を整理する「ひとり歌会」。誰のフィードバックも得ず、詠んだ歌を見ながら一人、仕事や生活をふりかえる。


近況

あまり体調がよくなかった月。それでもnoteは毎日書いていたし、短歌もそれなりに詠んだし、「クリエイティブになるための読書」も続けられている。映画も2本観たし、歌集も読めた。「クリエイティブになるための読書」以外にも本を読めている。ずっとひっかかっていた高校の同窓会の司会もこなせた。あとは仕事がうまくいってれば…。

今月の歌(33首)

6/1木
誰もいない部屋で仕事をしてる時 睡魔を倒す勇者は来ない
6/2金
いつまでも続くと思った灰汁が減り澄みゆく汁がとてもうまそう
→いつまでも続くと思った灰汁が減り 澄みゆく汁がとても美味そう
(「塔」短歌会7/20締切投稿⑤)
6/3土
佐太郎は読み終わらないいつまでも言葉がずっと斫(はつ)れずにいる
→佐太郎は読み終わらないいつまでも 頭の中の言葉斫(はつ)れず
(「塔」短歌会7/20締切投稿⑨)
6/4日
ポケモンの世界の物価が高いこと 息子から聞く世界経済
6/5月
歌集ひらき 目指してること できてないこと 憧れを見つけて閉じる
6/6火
地図上に名前ない橋あったけど人が渡ると名前がついた
6/7水
女性用アイテムだなんて過去のこと この太陽に日傘で対す
(「塔」短歌会7/20締切投稿②)
6/8木
もう少し雨が止んだら洗濯に行こうと思う 雨が止んだら
6/9金
間食をしなかったのに翌日の体重計は信じてくれず
(「塔」短歌会7/20締切投稿④)
一万歩まであと少し零時前 家の周りを三周歩く
6/10土
明日には終わってるからもう今日は前祝いだとキツめの一杯
6/11日
高校の先輩方は年老いて されど四次会という文字踊る
6/12月
布団から起き出してすぐ「つかれた」とつぶやいて快眠は過去のものとなり
→布団から起き出しすぐに「つかれた」と呟き 快眠は過去のものとなる
(「塔」短歌会7/20締切投稿⑩)
6/13火
(自分が死にそうになる夢を見た朝)
身体の熱去り重みがはりついて死にゆく自分をじっと見つめる
6/14水
先生はきれいな文字で新しい言葉あやつる その背は遠い
(映画『幾春かけて老いゆかん 歌人馬場あき子の日々』をみて)

6/15木
まわりには誰もいない」という人は虫を詠むそう 虫は嫌いだ
(「塔」短歌会7/20締切投稿⑧)
(映画『幾春かけて老いゆかん 歌人馬場あき子の日々』をみて)
6/16金
雀らを撮ろうと追っかけ逃げた先 自転車のサドルに白い跡残し
6/17土
「浅草に行きたい」と子が言ったから橋渡ってすぐはちみつ屋まで
6/18日
サントリーの歴史の中に天然水とユーミンがある武蔵野の地は
(「塔」短歌会7/20締切投稿③)

6/19月
臭玉が臭くなかった 身体が正しく機能してないのかも
6/20火
顔を拭くタオルが切れてペーパーで拭くしかなくて洗濯をする
6/21水
うまくない弁当を食う しかれども量に満たされ昼寝貪る
6/22木
小雨の中 映画見終わり錦糸町 映画の主役のように駆け出す
6/23金
作歌することが暮らしを支えてる歌が下手でもどうってことない
→作歌することが暮らしを支えてる 歌が下手でもどうってことない
(「塔」短歌会7/20締切投稿⑥)
6/24土
金曜の晩に枕元に置いた翠ジンソーダの缶、起きて飲み干す

6/25日
エアコンの力で「夏」を寄せ付けない 寄せ付けないから「初夏」を続ける
→エアコンの力で夏を寄せつけない 寄せつけないから初夏が続くよ

(「塔」短歌会7/20締切投稿①)
6/26月
AIが「らしい短歌」を詠む時代 歌人じゃないのに詠む意味問われ
(「塔」短歌会7/20締切投稿⑦)

6/27火
大人になり知り合った友とコロナ明け サイゼの無限ワインを発動
6/28水
十五分歩けば汗が滴って 弁当に落ち 弁当を買う
半額でばかり買ってる惣菜屋 いつか店ごと買い占めてやる!
酔っぱらいが「俺はこっち」と同僚に駅名告げて、駅の逆行く
6/29木
窓下の男子と話す女子高生 アオハルの瞬間(とき) 酔うて過ぎゆく
→窓から身を乗り出し話す女子高生 アオハルの瞬間(とき) 酔うて過ぎゆく
(平日歌会詠草)
6/30金
温いかぜが吹くとき黄泉とつながっている気がするから飲まずに帰る


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