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歌会記:ぬか漬けにも短歌にも季節を留める

平日歌会に参加してきました。
もう何回目の参加になるでしょう。

短歌をはじめて、しばらくして、歌会に参加しようと思った時には、コロナ禍に入ってしまい、歌会自体が中止になり、なかなか行けませんでした。なので、歌会に参加するだけで大変ありがたいんですけど、やはり、自分が持っていった歌が、けちょんけちょんに言われるかもしれない(そんな厳しい人はいませんけど)と思うと、毎回、ドキドキします。

歌会でいただいたコメント

歌会誌に掲載される歌会記には、他の方の歌も載せますが、個人のnoteなので、自分が持っていった歌のみ、いただいた評価を少し書いてみたいと思います。持っていった一首はこちら。
(事前にメールで提出して、名前を伏せた状態で、一首あたり数名のコメントを言い合います。素直な感想、気になるポイント、改善点など)

ぬか漬けは旬を留めて食むものと 塩気よりもその風味を好む

私の歌についたコメントはこちら。

・上の句と下の句が同じことを言っているので重複感がある
・風味が、ぬかの風味なのか、元の野菜の風味なのかわからない
・おいしそうという感じがしないのはなんでだろう。説明風。具体的な食材がないからじゃないかな?
・ナスやキュウリといった具体的な食材名がほしい

ポジティブな意見としては、以下のようなコメントですね。

・季節を楽しんでいる
・うまく漬けれた喜びなんじゃないか

確かに、ぬかの風味か、野菜の風味かわからないですよね。。
そして、何より堪えたのが、おいしそうじゃない、というコメント! あんなにおいしかったのに!!

詠んだ背景

うちには3月から冷蔵庫にぬか床があります。妻が漬けていて、時々、妻が出かけている時、指示されるままにぬか床から野菜を取り出すくらいはしています。でも、あまりおいしくなかったり、塩気が足りなかったり、して、どうなれば、正解かわかりませんでした。

しばらくして、知人のぬか床マスターみたいな人のぬか漬けを食べた時、あ、塩気じゃないんだ、と気づきました。

塩気は強くなかったけれど、食材の風味がとても感じられました。一般的に、漬け物には、塩気と歯ごたえがあって、それだけで、ご飯のお供になるようなものが正解だと思っていましたが、これは旬を留める、封じ込めるものなんだな、と理解しました。

たった一つの正解でもないけれど、正解の一つではあるでしょう。

その時、いただいたものは、オクラやタケノコといった、独特のもので、余計に、香りや食材の風味をこそ、ぬか漬けは大事なんだと理解しました。

歌会を終えたあとの推敲

具体的な食材名を入れて、みて、こんな感じにしてみましたが、どうでしょう。

タケノコとオクラのぬか漬け口に入れ季節を留める方法を知る

ぬか漬けは野菜の旬を留めること 季節を感じた タケノコ、オクラ

どうでしょう。

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