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今月もひとり歌会(2024年6月)

月が終わると、毎日詠んだ歌を整理する「ひとり歌会」。誰のフィードバックも得ず、詠んだ歌を見ながら一人、仕事や生活をふりかえる。

近況

あまり何でも捗らなかった気がしていたけど、出張もあったし、本も何冊か読了したし、noteでは、百人一首復習ノートが、100首まで到達した。ただやっぱり短歌では、あまりおもしろい状況が拾えなかったように思う。次の月詠にはちゃんと推敲して出したい。もとがもとなので、あまり期待はできない。

今月の歌(35首)

6/1土
土曜日に朝から夫婦で世紀末の荒廃をした大地を歩く

6/2日
ひと月の生活のメモを整えて歌にし初めて五月が終わる
(「塔」短歌会7/20締切投稿⑩)

6/3月
二十年調理をしなかった男が再婚前に調理をおぼゆ

6/4火
オリーブ油の価格を妻は信じない 国が悪いか 俺が悪いか
(「塔」短歌会7/20締切投稿②)

6/5水
何時も聞いちゃいけない問いのある「怒ってる?」人を怒らす言葉
→なん時も聞いちゃいけない問いのある「怒ってる?」人を怒らす言葉
(「塔」短歌会7/20締切投稿⑤)
元妻と同棲をした街歩く こんな気持ちで過ぎるなどとは
→元妻と同棲をした街歩く こんな気持ちで過ぎようなどと
(「塔」短歌会7/20締切投稿③)
穏やかに眠る鳩のため車道に出 少し歩いて歩道に戻る
→穏やかに眠る鳩のため車道に出、少し歩いて歩道に戻る
(「塔」短歌会7/20締切投稿①)

6/6木
眠気こらえしばらく経つと飲み出すから 今夜は体のため逆らわず

6/7金
金曜の仕事残しても週末だ 来週の俺 ファイトだ!ファイト

6/8土
息子と会う喜びを悟られないために 妻に見せる背 取り繕うて
→息子と会う喜びを悟らせないために 新妻に見せる背なか繕う
(「塔」短歌会7/20締切投稿⑥)

6/9日
子を送り終バスの出た道を行き 彼の亡き祖父に伝えたいと思う

6/10月
在宅は仕事横に置き家事に手を出すから 逃げ出しカフェに出社す

6/11火
白い毛は見えぬけれどもあるんだよ 鼻から出でし 指に刺さる毛
→白い毛は見えぬけれどもあるんだよ 鼻から出でし 指にささる毛
(「塔」短歌会7/20締切投稿⑨)

6/12水
欲望が酒に塗れて零れ落ち 朝、新宿の路上の抜け殻

6/13木
酒残るからだの声を文章に乗せたくなくて仕事を休む
(「塔」短歌会7/20締切投稿⑧)

6/14金
銀座線の混雑が嫌で歩くので 平生の歩数 一万歩は並

6/15土
もめた日の翌朝二人で映画行く 約束だから 約束のおかげ

6/16日
昼ごろに起きだしマッタリする時間 夫婦という枠、形態のよさ

6/17月
飲みニケーションなくてもいいさ 強がらず言えるようになった五十の手前

6/18火
朝一の飛行機に乗る少し前 深夜の東京駅に凸する

6/19水
出張は現地のものを味わうが 五時間で三食食うはやりすぎ
二日間四万歩 歩くその理由 真夏の富士に嫌われぬため

6/20木
父の日に母の日、記念日に誕生日 人が死んだら贈る日は減る

6/21金
妹はいつまで経っても妹で幼き頃の顔思い出す

6/22土
子はゲーム 妻は料理をする横で 眉根を寄せて官能小説
(「塔」短歌会7/20締切投稿⑦)

6/23日
憧れた歌人のように詠めなくて自分のことを自分の言葉で
新妻と子との関係これからで 酒を入れてもどこか酔えない
半年間 私の暮らすこのエリア 息子は探検と息巻き歩く

6/24月
キッチンに並びらっきょうの水分を二人で拭きてザルに放る夜

6/25火
双子用ベビーカー見る公園は幸せ 駅で見るのは地獄
→双子用ベビーカー見る 公園は幸せで、駅で見るのは地獄
(「塔」短歌会7/20締切投稿④)

6/26水
妻が不調を顔に出すのを批難する 自分の時は「やさしく」という

6/27木
西行の秋歌を読めどいつまでも秋は終らず六月の混乱

6/28金
週末で月末だから日常の仕事はやれず事務を憎む日

6/29土
酒飲むか、どこまで飲むか、決めるのは、妻と話をするジャンル次第

6/30日
本命の短歌もうまく付き合えない 私に俳句を詠めとの圧力


撮影画像 ※短歌に関係ないものも

いい歌を詠むため、歌の肥やしにいたします。 「スキ」「フォロー」「サポート」時のお礼メッセージでも一部、歌を詠んでいます。