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クリエイティブになるための読書(71週目)

今週は富士登山の週で、平日の2日間はお休み。富士登山で宿泊する山小屋用に薄めの文庫本を用意していたのだが、文庫だろうがiPadだろうが、リュックに余計なものを詰めたくなく、登山のための移動日の火曜の朝にリュックから取り出した。実際、山小屋では時間はあるようでほとんどなかったし、もしリュックの外側に近い場所に詰めていたら、雨で濡らしていただろう。平日の代わりに今週は土日も読んだ。

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クリエイティブになるための読書「毎日、物語1つ、詩を1つ、論考を1つ」を継続中。基本は平日のみ。はじめた頃は無料の青空文庫と、読み放題のKindle Unlimitedから読んでいた。その後、もっぱら図書館で借りていたのだが、2023年末に引っ越しをして、部屋の整理が追い付かず、借りてきた本が売ってしまう本の中に埋もれては困る、と帰省の際に自分の部屋にあった本棚から持ってきて、消化中。時々、古書店で手に入れた本を混ぜながら。

当日、読む作品を選んでから読み終わるまで30分弱。最短で10分、最長でも1時間弱。毎日続けることなので、できるだけ時間はかけない。

感想

息子のことを知りたいと思う時、高村光太郎の詩を開く。高村光太郎は詩人であり、彫刻家でもある。うちの息子は私より造形に関する理解が深い。手を動かすことが得意でレゴやプラモの腕は5,6歳には父を超え、学校で工作を褒められることも多いようだ。スマブラのようなゲームをしていると画像をよく保存する。そうした積み重ねの結果、たった1,2 コマの絵で、パラパラ漫画のように動きを作ることができる。高村光太郎と11歳の息子をまっすぐに比較するわけではないけれど、造形に明るい人が見る世界を知りたくなる時、ようするに息子のことを知りたいと感じる時、高村光太郎の詩に触れたいと思う。

評論

食に関するエッセイで、一番好きな小泉武夫さん。食材をとてもおいしく見せる。擬音や食欲に対する表現はずいぶん俗っぽいが、北大路魯山人の文章に通じる。こうしたことが書けるようになると、食に対する文章でお金がもらえるかもしれない。なんの肩書もない私が食で稼げるようになるとは思わないけれど、おいしいものをいただいて、その感動を書きつけて、お金がいただけると嬉しいだろうな、と時々、思う。

物語

いろんな方のできのよい短篇ばかりを集めた本は、こうした読書にとって、とてもありがたい。阿佐田哲也(色川武大)さんの作品を久々に読んでみたくなった。

実績

太字は、気になったもの、気に入ったもの

2024/7/22(月)
・【詩】雪の夜、森のそばに足をとめて/夜に馴染んで(「アメリカ名詩選」)ロバート・フロスト
・【評論】山の神に嫁入すということ/町にも不思議なる迷子ありしこと(「山の人生」)柳田国男
・【物語】北方部族の間における反乱の拡大/ガリア全土における反乱の拡大/第二次ゲルマニア遠征(「ガリア戦記」)ユリウス・カエサル

2024/7/23(火)
・【詩】秋の祈/わが家/花のひらくやうに(高村光太郎)
・【エッセイ】沖ナマス茶漬けに心じらされ/赤貝の味力にクラクラ(「食あれば楽あり」)小泉武夫
・【物語】文字禍(中島敦)

2024/7/24(水)

※朝、0合目から富士登山を開始。お休み


2024/7/25(木)

※0時起床して、御来光を見るために登山開始、昼頃、剣ヶ峰到着、21時ごろに5合目まで下山した日。お休み



2024/7/26(金)
・【詩】病める秋/狩の角笛/恋は死んだ……(アポリネール・堀口大學訳)
・【エッセイ】佐渡の珍獣/アミーゴたちと走った日々(「美女と野球」)リリー・フランキー
・【物語】水(「昭和の名短篇」)佐多稲子

2024/7/27(土)
・【詩】小娘/丸善工場の女工達(高村光太郎)
・【評論】今も少年の往々にして神に隠さるること(「山の人生」)柳田国男
・【物語】タイツの秘密(「10分間の官能小説集2」)西澤保彦

2024/7/28(日)
・【詩】ふろふきの食べ方(「現代詩の鑑賞101」)長田弘
・正十七角形のセンセーション/近世数学の発端(「近世数学史談」)高木貞治
・【物語】百(「昭和の名短篇」)色川武大

これまで読んだリスト

(同じことをしてみたい人のために。本を選ぶ参考にどうぞ)


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