あにの お酒というやつは…の話
どうも。
おとおとの話と同じ日にステッチ部の記事を上げたらおとおとに
「俺のぶんのスキを横取りしやがって!」
と怒られたあにです。
姪っ子にまで
「この豚カレー!」
と罵られました。
子供をこういうふうに使うのはよくないと思うあにです。
さて。お酒というやつは…の話。人生の半分以上成人をやっていると、お酒の失敗の一つや二つや三つや四つ、いつつむっつななつやっつ、皆様もあろうかと思います。
先日も久しぶりに我が家に友達を読んで昼間から飲み会をやったのですが、久しぶりすぎて楽しすぎてちと飲みすぎてしまい、帰りに友達をバス停へ送る道中ずっと長男(小5)に肩を借りてベロンベロンしてしまい、帰ってから
「パパ、お酒はもう少し減らしたほうがいいんじゃない…?」
とガチ目の説教をされてしまったあにです。息子がしっかりしていて嬉しいです。
あにがまだ結婚する前。まだ実家にいた頃。
子供二人を育て上げ、就職もさせてお金がかからなくなり、逆に実家にいるなら毎月家に金を入れろと言って、不労所得まで得るようになった我々の両親は、青春よ再びとばかりに二人でコンサートに出かけたり、旅行にでかけたりと人生を謳歌しておりました。この歳で弟か妹ができたらどうしようかと、おとおとと二人で戦々恐々としていたものです。
これは、そんなとうちゃんかあちゃんが結婚して二十数年。初の夫婦ふたりでの旅行(しかも海外)に旅立った時の話。
もちろん我々兄弟、家事一通りは叩き込まれているので、両親がいないことによる不便やストレスはほぼありません。いい歳なので「ママがいなくて眠れない」なんてこともありません。なんなら夜中の兄弟プロレスが母の乱入によってノーコンテストになる心配がなくなるわけですから、この隙にタイトルマッチを行うという自由っぷりでした。
そして我々兄弟にとって嬉しかったのが、食費の補填でした。
キッチンを荒らされるくらいなら外食をしろというわけか、食事の回数の割にかなりお高めの食費が支給されるのです。
毎日近所の養老の滝に行ってもお釣りが来るくらいの食費の補填。しかし頭のいいあには考えました。これは、家で自炊すれば、倍飲めるんじゃないかと。
幸い肥満児をこじらせて二十数年のおとおとは、家事全般の中でも特に料理に特化したスキルの持ち主。製麺機を買って夜な夜なパスタを打つような、肥満児特有のこだわりっぷりを見せておりました。
”ちょっと贅沢な食材を買ってきて、家で好きなだけ料理の腕を披露して、好きなだけ飲むのはどうか”
おとおとに打診したら即OK。さっそく二人で近所のKOストアに買い出しに行きます。
1パック1000円の高級牛肉。
鶏1羽。
鰻。
カニ。
山程のお酒。
貧乏な若者が思いつく限りの贅沢食材を購入し、帰宅し早速乾杯です。
合間合間におとおとが鍋やら肉やら色々と出しつつ、缶酎ハイと下町のナポレオンこといいちこがみるみる空いていきます。
幼少期から青年期は、お互いの反抗期などもあり(あには未だに抜け出せていませんが)あまり話をしなかった我々兄弟ですが、色々な友達もでき、就職もして、社会の荒波に揉まれて丸くなってくると、やっぱり生まれたときから同じ釜の飯を食っているだけあって、何かと趣味趣向が似てきます。よく同窓会なんかでは「昔こんなことあったよなー」なんて話をするんじゃないかと思いますが、すでに20年来の仲なので、どんな友達よりも「昔こんなことがあったよなー」という話、要はこのふたりののはなしで書いているような話ができるわけですから、まあ盛り上がりました。
盛り上がると自然とお酒の量も増えていき、お酒が回れば話もより盛り上がります。
しかし家飲み最大の弱点、在庫の枯渇。
買ってきたお酒を全て飲み干してしまった兄弟。ついでに父の秘蔵の日本酒まで飲み切ってしまった我々。もちろん千鳥足を超え、まっすぐ歩くことさえできない状態なので、とても近所のコンビニまで買い出しに行くこともできそうにありません。宴も酣ではございますが、片付けは明日に回して、今日はもう寝ましょうということに。
もちろん実家でそれぞれ部屋があるので、自室に戻ろうとするあに。するとおと。そんなあにの肩を掴んで
「なんで一人で寝るんだよー。一緒にねようぜー」
こいつは何を言っているんだ。いい歳してまだおにいちゃんと一緒じゃないと寝れないんですか。
もちろん断り自分の部屋に行こうとするあに。しかしおとおとも折れません。自慢の巨体とパワーを振りかざし
「たまにはいいじゃんかよー。一緒にねようよー」
意中の女の子に言われたら嬉しいばかりのセリフも、100キロオーバーのおとおとに言われてはちっとも嬉しくもなんともありません。
しかしすでにかなり限界をオーバーして飲んでいるあに。最悪この後、寝ゲロンなんてことになったとき、自分の部屋とおとおとの部屋では被害のほどが雲泥の差です。
正直断り続ける元気もなかったので、渋々おとおとの部屋で、小学生以来10数年ぶりに二人で雑魚寝に落ちるのでした……。
翌朝
「おめーなんでこんなとこで寝てんだよ!」
二日酔いで痛む頭におとおとの声が響きます。こいつはいったい何をいっているのでしょうか。
「お前が一緒に寝ようってうるさいからこっちで寝たんだろ…」
「はー!? そんな事言うわけねーだろ! お前酔っ払って弟の部屋で寝るとかマジでやめろよ!」
こいつはいったい何をいっているのでしょうか。
ああ我が弟は、こうやって八王子中に無責任に自分の遺伝子をばらまいているのでしょうか……おとおとの将来が少し不安になったあにでした。
そんなおとおとも今ではきっちり身を固めて、3姉妹の父をやっているのだから、時の流れというのは不思議なものです。
だけど娘に伯父の悪口を言わせるのはやめなさい!
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