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【心地よい暮らしの照明術】#7 目に見えないデザイン
心地よいカフェやオシャレなレストラン、格好いい洋服屋さんなど、独特の雰囲気をまとった場所には共通するものがあります。
例えば、オシャレだなと感じる人を見ると、特に何か特定のスタイルやモノなどを持っているからそう感じるわけではありません。〇〇系というスタイルでも、オシャレな人もいればそうでない人もいる。また、同じ人気ブランドの服を着ている人もそうです。
冒頭に挙げた、心地よさやオシャレ、格好いいというのは、目に見えるものだが、それらが纏っている雰囲気は目には見えないもの。
目に見えている部分はあくまでも一部だけで、ほとんどは見えない気配のようなものかもしれません。
その気配をつくっているのは、音だったり、匂いであったり、触感だったり、味覚だったり、光や風も目に見えているようで、実は見えていないもの。その人の思考も見えないものです。
食事は味覚で感じるものだが、その空間によっても見た目や味の印象も変わります。
素晴らしい料理には、素敵な器は欠かせません。もちろん、カトラリーやグラスもそうです。
椅子の座り心地は見た目以上に大切な要素だし、椅子とテーブルの高さがあっているかも重要です。
室内の色と照明の関係はお店の印象を大きく左右します。
モノは光があたることで初めて見えるようになるし、色も光によって感じることが出来るのです。
単純に明るい暗いだけでない、最後に場の雰囲気を決定づけるのは照明であるといっても過言ではありません。
どんなに見た目に美しい料理でも、そこにあたる光によって美味しそうにも不味そうにも見えるし、それによって美味しく感じたり、そうでなかったり。
聞こえてくる音も大切です。
どんな音が流れているか、静か過ぎたり、うるさ過ぎたり、はたまた、店主の怒鳴り声が聞こえてくるようでは、落ち着いて目の前の料理や会話も楽しめません。
空調は思っている以上に重要。
決して目には見えないけど、居心地に直結する大事な要素。夏でも冬でもエアコンの風が体に直接あたるようなお店は案外多いものです。
本当に素晴らしいデザインの空間は、表面的な見た目のデザインだけでなく、一見すると分からない部分までをきちんと考えられています。それが結果的に「居心地がいい」「雰囲気が良い」といった印象に繋がっているのではないでしょうか。
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