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占い師の偏愛リスト~海外の思い出編その1~

家庭を持つまで渡り鳥のように生きていました。

高校を卒業して地元を飛び出し、
時間があれば旅行ばっかりしていました。

心にしまった想いが解き放たれつつあるのか、
旅に出たいと心が叫んでいるのか、
楽しかった旅の思い出が頭をよぎります。

行ったことのない場所も良いですが、
楽しかった場所を再訪したい自分がいます。

そこで今回はもう一度行きたい思い出の場所を綴ります。

初めて遺跡を見て大泣きしたタージマハル

人生で初めての大片想いに破れ、
自分探しのヤケクソ傷心旅行だったんです。

一時間に一回は価値観がひっくり返る何かが起こる旅だったので、自分探しどころか自分を見失って帰ってきました。

なので、どの瞬間も超印象的ですが…
中でも特に感動したのはタージマハルです。

真正面から見た圧倒的ビジュアルはもちろんですが、あの裏に広がるだだっ広い原っぱを見てじゃぶじゃぶ泣きました。

タージマハルは、皇帝が大好きな奥さんのために建てられたお墓です。

14人のお子さんを設け、
戦に出る時も絶対奥さんと一緒。

もうそれはそれは熱々のラブラブだったそうです。

そんな大好きな奥さんの「わたしのために世界で一番綺麗なお墓を作って」というリクエストを受け、22年という歳月と国が傾くほど莫大なお金をかけて作られたとのこと。

計画はそれだけに留まりません。
実は、隣に同じデザインで皇帝のお墓を作る予定だったそうなんです。

奥さんは白色の大理石で、
皇帝は漆黒の大理石で。

そしてその間に橋を渡して、あの世でもずっと一緒にいようね♪という計画だったとか。

しかし、皇帝は実の弟に幽閉され願い叶わず。
皇帝のお墓の建設予定地だけが残ったという訳です。

そんなエピソードを聞いてから原っぱを見たらもうもう…
皇帝の溢れる愛情や無念にもう涙涙です。

サリーを着たインドにかぶれた女が何もない原っぱを見ながらめっちゃ泣いてるって異様な光景ですが、出てくる想いを止められませんでした。

本当に不思議な感情でした。
後にも先にも、あんな感覚はないかもしれません。

死ぬまでもう一回見に行きます。
絶対に…絶対に!

友達の晩御飯を釣ったカンボジア

カンボジアと言えばアンコールワットですよね。
ですが、わたしの思い出は湖での釣りです。

カンボジアで仲良くなったバイクタクシーのお兄ちゃんがいまして。

英語も堪能で誠実なナイスガイ。
しかも良い感じにゆるい人ですぐに意気投合しました。

当初は一日だけのガイド予定でしたが、
結局最後まで面倒を見てくれたんです。

で、あっという間に最終日。

お兄ちゃんが朝早くホテルにやってきて

「最後に一番楽しいところ行こうぜ」

と連れ出してくれたのは雨季にだけ現れる湖。
乾季はお米を作っている場所とのことでした。

そこでテグスのついた極細の枝を渡され

「俺の晩御飯釣ろうぜ」

と突然に釣りが始まったんです。

桜エビ的な何かを針につけて湖にぽちゃん。
それだけで面白いくらい小魚が釣れたんです。

エサをつけずともポンポン釣れるし、もう入れ食い状態。

最初こそ釣りばかりしていましたが、
飽きてきてみんなでぼーっといていたんです。

ハンモックに揺られて、海みたいに広い湖を眺めて。

ほとんど人もいなくて、
聞こえるのは湖の静かな波の音だけ。

何も考えずウトウトしたり、
思い立ったように釣りしたり。

あんな素敵な時間の過ごし方、生まれて初めてで。
アンコールワットを拝むより心満たされる贅沢な時間でした。

その後もう一度カンボジアを訪れましたが、
お兄ちゃんと一緒にその湖で釣りをした記憶しかありません。

心の原風景というか。
不思議と懐かしい気持ちになる場所です。

バタバタした日が続くと、あの場所で心の洗濯がしたいなーと気持ちだけカンボジアに行っちゃいます。

もうあの頃の景色はないかもしれないけど。
また、あの湖に釣りをしに行きたいです。

二つ紹介しただけで結構なボリュームになりました。
旅の思い出は語ってしまいますね。

もうちょっとだけ…
あとひとつかふたつお話しさせてください。

次回よろしくお願いします。

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