介護の現場の「平和」な1日?――國分功一郎『中動態の世界』を読んで➁
ゴールデンウィークなので、実家に帰っている人も多いだろう。社会人になっても、両親や祖父母、年上の親戚の前では、いつまでたっても「子ども」扱いで、自分が「ケアされる」存在であることを実感する。そして面目を保つためなのか、申し訳程度に「ケアする」存在であろうと、ささやかなお土産を買って帰る(……考えすぎか)。
学生時代で言えば、中学3年生から高校1年生、高校3年生から大学1年生、のような自分が「先輩」から「後輩」へと変わった時に、なんともいえない歯がゆさを感じないだろうか。