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『考え』を変える事によって『気持ち』や『行動』を変える。3歩目は実践。そして、このまま練習を続けよう

『考え』を変える事によって『気持ち』や『行動』を変える、
3回目の今回は最終回。

もちろん、今回の記事を読んだらゴールに着いた訳ではありません。
「これからが始まり」です。


1回目と2回目のおさらい

1回目と2回目では
人間は、

1. 自分の周りで起こった事に対し
2. 反応して、何かを考え
3. その考えに従い、感情を持ち
4. その感情に沿って行動する

を、繰り返している事。

これらのステップを行なっている自分を意識することが
最初の1歩である事。

そして、2歩目として、
自分がどのような『考え』方のパターンを持っているのか、
実際にチェックする練習をしました。


3回目の今回は、自分の『考え』に注目し、

自分の『考え』が自分のためになっているか、
自分のためになっていなかったとしたら、どんなパターンに陥っているからなのか
どの様な違う『考え』なら、どの様な『感情』になるかを経験し、良いパターンが習慣になる様にする

ところまで行きます。

これを繰り返していると
だんだん「怒り」や「不安」の感情を感じている時間が短くなってきます。

本当にエキスパートになれば、「怒り」や「不安」を感じなくなるのかもしれません。
そこまでいけば、悟りの境地ではないかと思います(笑)。

私は、まだそれとは程遠いところにいますが。
それでも、毎日続けることで少しずつ前進していると思います。

ところで、1で自分の『考え』を吟味するときは、自分が平静の心を、または幸せな気持ちを持つことに役に立っているか、と言う点が大切で、
自分の持った『考え』が「正しい」か「間違い」かを決める必要はありません。

練習
では、いくつかの例を使って練習してみましょう。

ケース1
 お店で買い物をし、レジに行ったら店員さん同士がおしゃべりしていて、待たされた。
腹が立って、買い物をせずに店を出た。

状況 店員がおしゃべりに夢中で、自分にすぐサービスを開始しなかった
考え 仕事中なんだから、おしゃべりなんかしていないでお客さんの世話をするべき
感情 怒り
行動 買い物をせずに店を出た

自分は苛立ちたくなかったのに、嫌な気持ちにさせられた。
目的である買い物を済ませることもできなかったので、
また他の店に行くことで時間を無駄にするか、買いたかった物無しで不自由しないといけないので、余計に腹が立つ。

こんな感じです。

もちろん、店員さんが素早くにこやかに接してくれれば、こんな事にはならなかったのかもしれません。
ただ、覚えておかないといけないのは、店員さんがどんな事をするかは、私のコントロールが及ばない事である、と言う事。
店員さんは、わざと私を無視したのかもしれないけれど、話に夢中で私に気がつかなかった、と言う可能性も、もちろあります。

この状況に「店員は速やかにお客の接待をするべき」という考えを適応すると、私でなくても腹が立つ人は多いと思います。

あなたなら、このような状況にどのように反応しますか。

私の目指すのは『心の平静』+もともと意図した買い物を済ます事なので
「店員は速やかにお客の接待をするべき」という考えに固執して怒る、と言う事を止めて
「すみません、レジしてください」と声をかけ、レジを済ませてもらいます。

別に「店員さんは本当は優しい人なのに、私に気がつかなかったんだ」と無理に前向きに考える必要はありません。

ただ「〜べき」と言う考えを捨てれば良いのです。

私はニュージーランドに住んでいるので、時々レジでこのような状況に遭遇します。

ニュージーランドでは接客態度は日本よりかなりリラックスしている(笑)のかもしれませんが、特に移住した当初はこんな場面では(私がアジア人だから、差別しているんだろう)と随分、私は憤慨したものです。

実際に、そういう差別をする人はいるけれど、私はその人の差別感情をコントロールすることはできません。その人が自分で自分の差別感情に気が付いて、どうにかするしかないのです。
私ができるのは、自分自身の『考え』や『感情』『行動』をコントロールする事です。

ケース2
子供がピアノのレッスンを受けたいと言ったので、レッスン費を払って通わせているのに、自分から練習しない。
「もう毎日ちゃんと練習しないなら、止めさせるよ」と毎日子供に怒鳴る。

状況 子供がピアノの練習を毎日しない
考え 自分でやりたいって言い出して、私がレッスン代を出しているのだから練習をするべき。いつかは役にたつから、止めずに続けるべきだ
感情 怒り
行動 子供に毎日怒鳴る

これは、我が家での10年前の状況です(笑)。

これが自分の子供でなくて、赤の他人であったら、練習をしないならレッスンを止めさせておしまいなので、平静の心が乱されることはあまりなかったと思います。

自分の子供だと『いつかは役にたつから、ピアノを続けるべきだ」と言う考えが捨てられずに、本当に辛い思いをしました。

その考えを捨てるのも、辛かったです(笑)。

でも、子供が練習をしないのは、私のコントロールが及ばないと言うことが長年かけて、やっとわかりました。


その状況に対して『練習を続けるべき』という考えに固執することが、
私の心の平静にも役立たず、
娘のメンタルヘルスにも役立たず、
親子関係に影響を与えている。

このケースも「〜べき」と言う考えをやめることで
怒りを感じることも、怒鳴ることもなくなりました。

娘は結局レッスンをやめる事を選んだのですが、たまに気が向いた時には、自分で何かしら弾いています。


実際に自分の『考え』を見つめる練習を続けていく事で、だんだん上手になる

こんな感じで、まずは、ご自分がネガティブな『感情』を感じた時の事を思い出し、何が起こって、何を考えたのか、見つめてみてください。

ご自分で、どのように『考え』を変えたら良いのかわからないときは
あなたの状況にいる人に、あなたが第3者だったら、どのようにアドバイスするか考えてみるといいかもしれません。
(例えば、最初のレジの例なら、あなたが私の友達だったら「お店の人はわざと無視したのではないんじゃないの?まあ、そう言う人はほっておいて、とにかく買い物を済ませた方がいいよ」った感じです。)

こうやって、『考え』方を見つめる練習を続けていると、自分のパターンがわかってくると思います。


自分の『考え』を見つめるのが上手になってきたら、
毎日怒ったり、悲しんだり、不安に思った直後時に
自分に(どう考えたから、こんなネガティブな感情になったんだろう)と質問してみてください。
その感情に結びついた『考え』を変える/捨てる事で
ネガティブな『感情』を持つ時間を出来るだけ短くしてみましょう。

最後に

この3回の「『考え』を変える事によって『気持ち』や『行動』を変える」シリーズは今回で終わります。
このシリーズは、日常の小さなストレスフルな状況への対応を念頭に置いています。
(もちろん、大きなストレスにも使えますが。)

私のnoteを読んでも、
「自分の努力だけでは、うまく自分の『考え』『感情』『行動』をコントロールできないよ。辛いな。」、と言う方。
それは、いたって普通です。

プロフェッショナルは、そんなあなたのために存在しています。
メンタルヘルスの専門の医師や、カウンセラーと直接話をする事が
あなたの心の平静を得るのに役立つはずです。

辛い思いを続ける必要はないです。
今日プロフェッショナルの予約を取って、一歩前に進みましょう。


私の記事を、ここまで読んでくださってありがとうございました。


「親も育つ子育て」を広めるために、私の持っている知識、経験、資料をできるだけ無料で皆さんに届けたいと思っています。金銭的サポートが可能な方で、私の活動を応援していただける方は、サポートをしていただけると嬉しいです。