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悩みのひみつ


「悩みってなんだと思う?」と聞かれて「なんだろう、嫉妬とか劣等感とか、他人と比べて出てくるモヤモヤした感情のこと?」と答えるとそしたら今度は「悩みの定義ってなんだと思う?」と聞かれた。

悩みの定義…この悩みについて悩んでいたら今度は眠れなくなって寝不足のまま仕事に行った日があった。

それから数日後「悩みについて何か分かったかい?」と聞かれたけど結局分からず忘れかけていた。その時、ふと、忘れかけていた感情で思い出したことがあった。

悩みって悩みすぎて一旦置いとこうと片隅に追いやって、いつの間にか忘れて、あれなんで悩んでたんたっけ?みたいなことがたまに起きる。

何も解決してないのに、何も閃いた訳では無いのに、なんか、なんとなく、まあいっか。と終わったことのように過ぎる。

悩みって簡単なんだよと言われた。悩みを細分化すると例えば仕事が上手くいかない、その理由を紐解くと人間関係がほとんどで嫉妬や妬ましさ、人と自分を比べて落ち込む焦燥感などが上げられる。その悩みはどうしたら解決するのか、簡単に合理的に言ってしまえば相手に辞めてもらうとか自分が辞めるとか、反対に競い合ったりする事や勝手に比べること自体をやめるとか、後者は簡単に言っているけどとても難しいしそう簡単にはやめることが出来ない。

こんなような例え話もされて、じゃあ悩みの定義とは?という話に戻った。


悩みとは、それは、欲望であること。
ただそれだけ、たったそれだけなんだと。


最初はキョトンとしたけれど、どんどん、じわじわと、意味が理解できてきて、本当に欲望でしかない事に気付いた。これに気づけるか、気づけけないかで人生がとても変わるように思う。それもいい方向に。

悩みの正体が欲望であることを知ってから私は悩むことが少しずつ減っている。悩んでいる時、実は人には心の中に答えがある、というのも選択に迷っているだけであって悩んでなどいない。決めかねている段階で決定的な後押しがないだけだ。

悩んでいたのに忘れてしまった、という話もあれは一時的に欲望が消え去っただけで解決はしていないからまた同じ直面に出くわした時に悩み、というものになり漠然としたよく分からない不安に駆られてループが始まる。

悩みが欲望である、という定義を教えてくれた人は続けてこう言った。

「悩みが欲望だと分かったらあとは簡単で、その欲望は叶えられるものなのか、努力次第で変化を起こせるか、それならやるだけ。反対に競っても追いかけても比べても無理だな叶えられそうにないな、と思ったら早々に戦線離脱するだけ。それで終わり。別の分野で一人勝ち出来るような事を考えたりするかな。」と言った。

綺麗になりたい、可愛く在りたい、こんな悩みも誰と比べて綺麗になりたいのか。漠然と考えてしまうから自分の顔のここがダメで、もっとこうなら、あんなふうに産まれていたら、と次々に出てくる。

世の中には信じられないほど綺麗な人も可愛い人もいる。私は全世界の美と戦うつもりなのか?と思って悩むのを辞めた。早々にそんな事を考えるのをやめて、離脱して、運動をして自分の見た目を好きになるべく改善に向けて取り組んでいる。

悩みについて教えてくれたその人は、そもそも悩むことがないと言っていた。悩まないのではなく選択肢をいくつか出してその中で一番合理的に、最短距離で効果が出やすいものをリストアップして次々に試していく。一番手応えがあったものを答とする。と話していた。

クセのように使う迷う、考える、困る、全てを一括して悩みに繋げて生活しているけど紐解き細分化してみると実は悩みではない。悩みだらけの人生で嫌だなと思っていたけど何も悩んでなんかいないのか、選択肢に困っているだけなのか、と分かったらとてもラクになった。

人が悩みを抱えるのは、欲望をもつ存在だからです。
欲望をもてば、かなえられないことも出てきます。そのために悩むことになります。
そして、人間はある欲望がかなえば、さらに次の欲望をもちます。
ですから、人間が悩みから解放されることはないといえます。
『自分のこころがすっきり見える51のヒント」
(町沢静夫)


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