足元にある黒く大きな袋。

「狂気には、狂気を」
四白眼の男は不気味な笑みを浮かべた。僕は首を傾げた。彼は足元にある黒く大きな袋を蹴った。中で何かが蠢く。近くの路地裏では綺麗な顔の男が狂ったように笑い続けている。四白眼の男がゆっくりと袋のジッパーを下ろす。中には虚ろな目をした大男。
「狂気には……狂気を……」

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