狂気には。

路地裏で笑い狂う男。彼の綺麗な顔には赤黒い傷跡が付いていた。左側の口角から斜め上に何かで裂かれたような。アイスピックを握り締める。僕は廃棄物処理屋。街に不必要になったあいつを処理する。歩き出そうとした時、背後からも壊れた笑い声。振り返る。そこには四白眼の男。
「狂気には、狂気を」

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