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雲雀丘花屋敷のみちをゆく #1 主役は人

雲雀丘花屋敷は大正初期に開発されたまち。100年以上経過しました。歴史の風雪に耐え、いまも残っている当時の洋館があります。

この洋館のある風景が雲雀丘花屋敷の大きな魅力。洋館のお話は欠かせません。この「みちをゆく」は、雲雀丘の洋館を中心とした話になっていくでしょう。

川柳人の恵陸さんというお友達がいます。愛知県にお住いの恵陸さんは泣く泣く箕面にあった生家の取り壊しを経験されました。「人間の寿命と建物の寿命が違うからむずかしい」と恵陸さん。この話を聞いて、なるほど、そうだよなあ、といたく感じ入りました。

人と建物の寿命が違う。だから雲雀丘には建てた主が亡くなっても守られている洋館もあれば、一方で建物だけが延命している洋館もあります。それらひっくるめて雲雀丘花屋敷の歴史であり現実なのでしょう。

死を迎えたのちに、記憶が語り継がれるのか、それとも忘れ去られるのか。まちを歩いていると空き地になった場所があります。『あれ?これって前何だっけな』と思うときが。無くなってしまうと、とたんに思い出せなくなるのが、建物や街の風景ですね。

人と同じく建物も記憶として残っていたらいいなと思うのです。建物というか、そこに人の暮らしがあったという記憶。建物があるということは、そこに暮らした人がいたという証でもあります。

風景=街なみ=建物(素敵な洋館)=暮らし=人、なのかも。人が感じられてこそ、美しい風景があるわけで。自然と溶け合う街は人次第ということかもしれません。

建物をたてるとき、そこに住む人の思いが込められますよね。ということは、人がいなくなっても残った建物から、その人の思いの何かをくみ取ることも出来るわけです。

これから洋館が残る雲雀丘のみちを歩いていきます。そこに住む人の何かをくみ取りながら進んでいけたらいいなと思います。まずは雲雀丘花屋敷駅に降り立ちましょう。今回も0回目と同じで今回も「はじめに」みたいでしたね。次から本番いきます。








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