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~~波待ち日記~~陸で見るサーファーの生態

11月6日(金)蒲生。サイズ膝~モモ。先週までの仙台新港はウネリに反応してまあまあなサイズの波が割れていましたが、今週はグッとサイズが下がりました。

仙台新港のコンディションが良くなかったので迷わず蒲生へ向かう。朝の気温は6℃。10月下旬から寒さに耐えきれずセミドライを着ています。夜明け前の薄暗い砂浜は冷え切っていて、準備運動も兼ねて小走りでポイントに向かう。

蒲生に一番乗り。サイズは極小だけど、河口ポイントらしい形の良い波が割れています。後から、髪が肩くらいまで伸びたオジサンが一人入ってくる。しばらくすると3人組のローカル登場。5人で一定間隔、一直線にラインナップ。

そして波待ちが始まった。


〇あなたの周りに潜む「サーファー」という生き物

海で波待ちをしていると様々なサーファーを見かけます。先日は外国人のお兄さんとも一緒になりましたが、海から上がって駐車場に向かう途中も、首に花柄のタトゥーを入れた人、ちょび髭のムッシュ、派手なウェットのお兄さんなど、個性豊かです。そんな人たちを見て思うのは、「この人たちは普段どんな仕事をしていて、自分がサーファーであることを周りに公表しているのだろうか?」ということです。フリーランスの人もいれば、会社の社長もいるかもしれない。会社では普段は目立たない地味な存在だけど、海に入ると水を得た魚のように活き活きする人もきっといると思う。

海で会えば黒いスキン(ウェットスーツ)をまとっているので「サーファー」と分かる。でも、陸ではそのスキンを脱いでいるので普通の人と見分けがつきません。ある種の海洋生物である「サーファー」も、普段は陸上で生活を送っています。陸でサーファー同士が出会えば、なんとなく「雰囲気」や「におい」で分かるものかもしれませんが、一般の人が陸上の「サーファー」を見分けるためにはどうしたら良いか?

サーファーではない皆さんが、陸上でサーファーを見分けるポイントをいくつかご紹介したいと思います。



1 顔が黒い

これは代表的でしょう。気合の入ったリアルサーファーであればあるほど、その程度に比例して顔が黒くなります。顔の黒さ=海で過ごしている時間です。私のように平日の朝だけチョロッと海に行くだけだと、それ程黒くなりませんが、昔は週5くらいのペースで海に行っていたので、同僚に「日サロ行ってる?」と聞かれたこともあります。松崎しげるさん、たいめいけんの三代目みたいな感じだと、逆にサーファーではない可能性があります。サーファーか、日サロか。この判断は非常に難しいですね。





2 朝が早い(朝に強い)

朝一のサーフィンをするために、サーファーは異常なほど早起きです。日出が早い夏場なんかは、午前2時台に起きるサーファーも珍しくありません。2時ってまだ夜でしょ、というご意見もあるかと思いますが、サーファーにとっては朝です。私もサーフィンを始めてから、早朝の定義が変わりました。日付が変われば早朝です。今、私は仙台市内に住んでいて、海に向かう途中に仙台一の繁華街「国分町」近辺を車で通るのですが、時々、飲んだくれて朝帰りする職場の同僚を見かけたりします。呑兵衛の夜とサーファーの朝はシンクロする。皆さんの周りで、午前2時を「朝」と言うひとがいれば、その人はサーファーである可能性が非常に高いです。もしくは、釣り人。どっちも海の人ですけどね。





3 台風が発生するとソワソワしてくる

台風スウェルはサーファーの大好物。台風発生のニュースを見ると、その経路を即座に調べます。台風のユースを聞いてソワソワしだす人は、サーファーである可能性が非常に高い。でも、サーファーの立場で弁解させていただくと、サーファーは決して「台風」が好きな訳ではありません。台風からもたらされる「ウネリ→波」が大好きなだけです。低気圧に人生を左右される生き物、それが「サーファー」です。





4 下を向くと鼻から謎の液体を流すことがある

これはなかなか目にする機会はないかもしれない。サーファーは波に巻かれたときなどに、鼻の奥の方に海水をため込むことがあります。トイレに座ったときや床のモノを拾おうとしたときに、不意に鼻の奥から水が出てしまうことがあるのです。最近はマスクをしていることが多いので、一般の方がこの光景を目にすることは稀だと思いますが、もし、万が一この光景を目にしたときは、「ああ、今日は波が頭半くらいあって、ゲットの時にまともに波を食らって波に巻かれ、鼻に大量の水が入ってしまったのね、、、」と思って見てみぬふりをしてください。もしくは「今日、波良かったんでしょ?」って聞いてあげてください。きっと喜びます。





5 海の映像を見ると波チェックしてしまう

テレビやYouTubeの映像で背景が海だったならば、手前に何が映っていようと奥の海しか目に入らなくなる。チェックしたところで今からその海に入れるわけでもないのに。。。かわいそうだと思わないでください。これはもう、ただの習性ですから。しばらく海に行けていないサーファーは、波の映像を見ただけで癒されるもの。もし、あたなの伴侶がサーファーで、海の映像を見てニヤニヤしていたならば、気持ち悪がらずにあたたかく見守ってやってくださいね(to my wife)。





〇最後に

「ちょっとノックさんよー。サーファーつったら『チャラい』が定番でしょ!!」っと思った方もいらっしゃるかと。確かに、世間のサーファーのイメージは『チャラい』なのかもしれないです。そういうイメージであることは認めますが、実際、私がこれまで出会って親交のあるサーファーでチャラい人は1人もいません。「見た目がチャラい」人はいますが、サーフィンというある意味ストイックな趣味をやっている人にチャラい人は少ないのではないか、というのが私の意見です。
サーフィンのために朝早く起きたり、身体をケアしたり。また、海という自然の中で遊ばせてもらっていることで、環境問題を真剣に考えている人も少なくない。

普段の生活ではなかなか接することがない「サーファー」ですが、皆さんの周りで「サーファー」を見つけたならば、積極的に話しかけるまではしなくとも、海のような広い心で見守ってあげてください


「明るく、元気で、オープンマインド」


『チャラい』ではなく、サーファーのそんな部分がもっと多くの人に伝われば良いなーと思っております。





サーファーの生態についてもっと知りたい方は、noteサークル「サーフィン部」の活動を覗いてみてください。


記事と連動した音声メディア「stand.fm」も運営しています。




おわり

サポートいただけたら、デスクワーク、子守、加齢で傷んできた腰の鍼灸治療費にあてたいと思います。