時間をかけて積み上げたものは、きっと花開く〜「昭和生まれ」から伝えたいこと
30代の頃、必死になって本を読んでいた時代があります。BookOffで「ビジネス書」を買いあさり、1年に200冊読んでいました。
一応の”アウトプット”として「感想文ブログ」を書いていました(もう20年前...古いですが、ご興味あれば。)
その当時に、実際のビジネスの場面で活かしきれていたか、と問われると、???なのですが...
その後の40代を迎えた頃には、本で得た「考え方」や「フレーム」が使えていたのではないか、と思います。インプットから”有効な”アウトプットまで時間を要してしまいましたが、詰め込んだことが無駄ではなかった、と思えることもいくつか。
noteにいらっしゃる方は、20代30代が多いのかなあ、って思いますが、その時代を既に経験した先人から、僭越ながらもいくつかお伝えしたいと思います。
「経験値」は最強の武器になり得ます
若い頃や、新しい仕事・業務に就いたばかりのころは、わからないことだらけです。当たり前ですよね。本で得た知識を身につけていても、「そのまま」実務で活かせるほどシンプルではない。「経験者」として転職した場合だって、新しい会社ではやり方も考え方も言葉使いも違うでしょう。
ビジネス書やセミナーでは「効率化」を説き、「フレームワーク」を作りたがりますが、まずは、今、目の前にあることにがむしゃらに取り組む、しか方法はないのだと思います(昔も今もここは変わっていないでしょう)。経験値がある人は効率よくできる(またはそう見える)が、「新人」は、時間をたっぷりかけてもひとつひとつ理解しながらコツコツやるしかありません。「効率」を度外視していいのではないでしょうか。
「先輩」は、質の高い業務を効率よく短時間で完了できます。「新人」はまだ、質は高くありません。であれば、「総量」(質x時間)を同じレベルまで持っていくためには、そう、時間をかけるしかないのです。これ、あたりまえのことを言っています。
そして、翌週、翌月、翌年は、質があがってくれば、より短時間でできるようになります。逆の視点から見れば、時間をかけられるのは「新人」のうちだけ、ということも言えますね。
もちろん、”ブラック”な意味で、「朝まで働け」なんていうつもりはありません。今の時代、そんなこと言ったら怒られちゃいます。ただ「時間」については、私の経験からもうひとつ伝えておこうと思います。
20代の経験があったからできたこと
20代は旅行業界におりました。当時は、PCがようやく事務所に来た頃。1990年代の話です。このとき、「海外パッケージツアー」の企画をしていました。どの航空便を使い、どのホテル、現地ツアーを組み合わせるか。そしてヤマバは、販売価格です。航空運賃やホテルの宿泊代は利用日によって異なるので、ひとつのパッケージツアーでも複数の設定をします(出発日ごと、部屋の人数によって表になっている料金表です)。
今から考えると信じられない世界ですが、2週間くらいは「徹夜」もしくは「深夜タクシー」が続きます。これが年に2〜4回(基本的には、半年版x2、さらに、夏休み特集と年末年始特集)。ツアー料金が確定すると、パンフレット制作。我ながら、若い時だから、とはいえ、よくやってました...
...
時代変わって、今はそんなことない、できない社会になりましたね。それはそれでよいことです。ただ、どうしても「期日」ある仕事は、同様のケースも発生するでしょう。私の場合、その後転職した通販会社で、ホームページのリニューアルを2回経験しました。30代と40代で1回ずつ。
2015年にリニューアルがあったのですが、このときは(さすがに連日の徹夜ではなく)連日「終電」状態。40代後半の身にはこたえましたが、でも乗り切りことができました。期日間に合いました。
考えてみると、20代で「過酷な環境」を経験していたから、と思っています。苦しいけど、乗り切れる、そして乗り切ったときに、他の誰も味わえない「達成感」を得られることを知っていた、これが大きな支えになったのだと思っています。
...といって、これを読んでいただいている「20代30代」の方々に、「徹夜しろ!」とはいいません。いいませんが、「体が無理が利く」時代に経験したことは、間違いなく、未来のどこかでプラスになる、帰ってくる、ということをお伝えしたいと思います。
大事なことを重ねます。「何をやったか」だけではなく「どうやったか」を大切にしてください。その時にできる力を注いでいてください。時間かかっちゃたら、次やるときは1分でも短縮できるようにすればいい。
不器用でいいんです、非効率で結構。
40代で非効率だと外からの視点が厳しいし、50代は不可避で不器用になっちゃいます。だから、今は、気にせず、やってみてください。
昭和生まれのオジサンは、「これから」のみなさまが経験を積む姿を応援し続けますよ。
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